beat freak|エイベックスの無料音楽情報「ビートフリーク」 » な http://www.beatfreak.jp beat freak|エイベックスの無料音楽情報「ビートフリーク」 Fri, 15 Jul 2011 08:00:47 +0000 http://wordpress.org/?v=2.8.6 ja hourly 1 中村 中 http://www.beatfreak.jp/interview/23272/ http://www.beatfreak.jp/interview/23272/#comments Fri, 13 May 2011 01:15:16 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=23272 『二番煎じ』、エイベックス時代にリリースした楽曲から選んだベスト選曲集『若気の至り』の2タイトルを、5月11日に同時リリース!!]]> 01_NakamuraAtaru_610350

6月28日にデビュー5周年を迎える中村 中。そのアニヴァーサリー企画として、これまでに彼女が他アーティストに提供をした楽曲をセルフ・カヴァーしたミニ・アルバム『二番煎じ』、エイベックス時代にリリースした楽曲から選んだベスト選曲集『若気の至り』の2タイトルを、5月11日に同時リリース!!


 5周年の記念として、セルフ・カヴァーとベスト盤の2タイトルがリリースされますね。

中村 中:“5年間を振り返る”というところからはじまっていて、ヤマハさんとエイベックスさんからそれぞれアルバムを出させていただくことになりました。ベスト盤の『若気の至り』は、エイベックス時代にリリースした曲だけでなく初収録の曲も入っています。それだけでなく、私の中で歌手活動と同じくらい大事なお仕事である楽曲提供というものを表現する意味で、これまでに提供した楽曲を自分の声で歌ってみたセルフ・カヴァーの『二番煎じ』を制作しました。

 “二番煎じ”という言葉は、どちらかと言うとあまり良い印象の言葉ではないんですが、なぜこの言葉をタイトルに?

中村 中:私としては、それほどネガティヴな言葉で使ったわけじゃないんです。私なりのユーモアですね。前作の『少年少女』のジャケットも、一見するとすごく陰があるように見えるけど、私としてはある種の洒落というかユーモアの意味でやっていたんです。その私の感覚を、よりお茶目な方向に持っていったのが、この2つの作品です。“5周年”にたどり着けたのは、自分が頑張ったからでもあるんですけど、やはり応援してくれる人たちがいたからこそだと思っているので、その感謝の気持ちをリリースするCDやライヴで表していきたいと考えているんです。その気持ちの表れのひとつが、タイトルでの遊びで、この2作品をより面白くとらえていただいて、肩の力を抜いて楽しんでもらえたらなと思っています。

 『二番煎じ』の収録曲以外にも、ほかのアーティストに提供した楽曲はありますが、この5曲に絞ったのはなぜ?

中村 中:5周年を記念した企画アルバムで、しかも5月にリリースということだったので、“5”という数字にこだわってみようかなと思い、収録曲を5曲にしています。選曲に関しては、みなさんに喜んでもらえるものをというところで選びました。

 「強がり」は、戸田恵子さんの歌手活動再開に際して、中村さんが提供された楽曲ですが、はじまりがオリジナルとちがいますね。

中村 中:アンコールみたいな雰囲気というか、いきなり“大団円”っていうのをやってみたくて、強めの音を持ってきたんです。ティンパニーの音が、はじまりっぽいし。でも、オリジナルとちがうのはここくらいで、アレンジに関しては、この曲が一番装飾をほどこしていないんです。歌も、“ひとりの歌手”として、まさに今ステージに上がっていくようなイメージにしたかったので、でき上がっている世界観をそのまま歌っています。

 楽曲制作は、戸田さんとお話をしながら進めていったんですか?

中村 中:そうです。戸田さんと2人でお話をしながら飲み明かしまして。その中で、強そうに見える人ほど、実は落ち込みやすかったりするのに、それに周りは気付かない。それどころか、世間の風当たりは強かったりするよね、という話が出たんです。そういう話をする中で、戸田さんも悔しい思いをいっぱいされてきたんだなと感じましたし、私自身もこれまでにいっぱい悔しい思いをしてきた。だけど、そこでつまずいて倒れてしまっても、そのままじゃいけなくて、立ち上がらなきゃいけない。つまずいたら、立ち上がればいいと。今の日本にも言えることだと思うんですけど、それを“私だけ”じゃなくて、“みんなそうでしょ?”って言えたことが、すごくうれしく感じました。“みんな強がり”って言われると、気持ち的にだいぶ楽になると思うんですよ。私自身、戸田さんが歌われているのを聴いて、自分が書いた歌詞ですけど、“あ、私のことを言っているんだな”って思いましたし。

 「潮騒静夜」は、中村さんが歌詞だけを書いた珍しいパターンですね。

中村 中:歌詞だけを書いたのは、この曲がはじめてだったので、最初は“できるかな?”という不安もあったんですけど、書きはじめると意外とスラスラ書けて、“こんなこともできるんだ”って思わせてくれた楽曲ですね。

 歌詞は楽曲のイメージから書き下ろしていったんですか?

中村 中:最初に(スターダスト・レビューの根本)要さんから♪ラララ〜♪で歌っているデモをいただいて聴いたんですけど、それだけで私の中に映像が浮かんできて。“静かだけど、確かな愛”を書いてほしいというリクエストをいただいていたので、そこをもとに私がイメージした映像、海が見える感じを書き加えていきました。

 イントロの波の音も印象的ですが、これは生の波の音?

中村 中:湘南の波の音です。この波の音は、今回改めて録ったものではなくて、『私を抱いてください』というアルバム(『若気の至り』にも収録)に入っている「AM零時」という、まさに湘南の海をイメージして書いた曲があるんですけど、その曲に使われているものなんです。家でCDの片付けをしている時に、“波”と書かれたCDが出てきて、“なんだろう?”と思って聴いたら、「AM零時」の時に使った波の音で。いいタイミングで見つかったんです。

 「晴れ舞台」は、ジェロさんの母に対する思いがつづられた歌ですが、この歌詞はジェロさんにヒアリングしながら?

中村 中:そうです。アメリカにいるお母様に、日本で演歌を歌って成功している晴れ姿を見せたいという話をしていて、その中で「母は日本が大好きだったのに、日本が母を愛してくれなかった。日本でやりたいことや夢があっただろうから、僕がその夢を叶えてあげたい」という言葉にすごく胸を打たれたんです。ちょうど「海雪」がヒットしている最中で、そんな大事な時期に私に依頼してくれて感謝するとともに、ジェロくんは今こういう気持ちなんだろうなと思いながら書いた曲です。

 由紀さおりさんに提供された「回転木馬」は、前半に膜をかけたようなエフェクトをかけていますが、これはなぜ?

中村 中:この曲はシャンソンのイメージで書いたら、エンジニアの方がシャンソンのレコードのような雰囲気を出してくれたんです。少女が歳を重ねて大人になって、新しい少女に“人生とはこういうものよ”って語りかける歌なんですけど、その産声感というか、“大人になった少女が語る過去の話”という感じが、あのエフェクトで表されていていると思います。

 独特の雰囲気がありつつ、聴いていて気分がすごく盛り上がる曲ですよね。

中村 中:私の中で“由紀さおりさん”というと、お姉様の安田祥子さんと一緒に「トルコ行進曲」を歌っているイメージがあって、難しいフレーズを書いても歌っていただけるんじゃないかなと思ったんです。それで拍子もテンポも変わっている、ちょっとチャンレジ的な曲になったんですけど、由紀さんのヴァージョンに比べると、私の方が“ドタバタして回転しているメリーゴーランド”っていう感じですね(笑)。この曲も由紀さんとお話しながらつくらせていただいて、「どんな時よりも今が好きなの。だから、現役なのよ、私」という言葉が印象的で♪どんな日々より 今が好き♪って歌詞に使わせていただいたんですけど、そういう由紀さんの生き方と言うか、姿勢がこういうチャレンジな曲を生んだんだと思います。

 「手紙を書いてよ」は、ノスタルジックで切ない曲ですが、この曲もジェロさんとの話の中から生まれてきた楽曲だったんですか?

中村 中:この曲はラジオのニッポン放送さんの50周年企画で、ジェロくんが歌う曲として制作したもので、特にジェロくんのことをということではなく、いつものやり方で制作しています。テーマとしては、もちろん“ニッポン放送の50周年”ということだったんですけど、私なりの裏テーマを設定していて、それが“ラジオの可能性”ということなんです。私には引きこもりの友人がいまして、電話してもなかなか出てくれないし、外にも出てきてくれない。“どうやって話しかければいいんだろう?”って考えた時に、“ラジオのコミュニケーションの取り方”というのが思い浮かんで。ラジオなら、いくら窓やドアをキッチリ閉めていても、電波を受けられるところならどこにでも入り込んでいけるじゃないですか。だから、窓を閉じていても、君の部屋が見える。出てこいとは言わない。僕から話す。僕の話に返事をしてくれたら、君は僕の友達なんだよ。そういう気持ちを歌に込めて書いた曲です。

 これまで相手の方にお願いされて楽曲提供をしてきたケースがほとんどですが、逆に中村さんの方から“この人に書きたい!”というアーティストはいますか?

中村 中:周りの人が“中村 中が、この人に書くの?”って驚くような人に書いてみたいです。今ならAKB48とか。私が、渡り廊下走り隊に曲を書いたら意外でしょ。“放課後の体育館裏で、友達が男の子と一緒にいるのを見ちゃった。みんなに言いふらしてやろうと思ったけど、言えなかった。なぜなら、私もその男の子のことを好きだから…”みたいな。そういうのがいいですね(笑)。

 ベスト盤『若気の至り』の選曲に関しては、どのように?

中村 中:“私の5年間を振り返る”ということでシングルを中心に、そして初収録となる「まだ熱いくちびる」が収録されているんですけど、選曲に関しては、実はエイベックス時代のディレクターにおまかせしたんです。そうしたら、“まさにこれがベスト!”っていう選曲になっていて、すごくうれしく思いました。私の思い通りのものがあがってきて、一緒にやっていて、しっかり会話もできていて、愛情を持って接してくれていたんだなっていうのを改めて感じました。

 レコーディングをし直した曲などは?

中村 中:いえ、全部当時のままです。10代に書いたものが多くて、少し照れくさい部分もあるし、自分の中にあるモヤモヤしたものをそのままレコーディングにぶつけているような曲もあるんですけど、それも“若気の至り”だったかなと。そういう意味で、このタイトルをつけて、全部良い思い出として包んでみました。

 ジャケットに関しても、“若気の至り”を表してみた?

中村 中:そうです(笑)。このアルバムを、より肩の力を抜いて手に取ってもらうために、ジャケット写真の撮影のとき、自分からこんなポーズを取ってみました。

 5月15日からはアコースティック・ツアー『阿漕な旅 2011 〜五才になりました〜』がスタートしますが、5年間を振り返るようなものを?

中村 中:セットリストはこれからなんですけど、5年の歴史がわかるようなものにしようと思っています。友達に“中村 中のライヴ観に行ってきたよ!”って自慢できるようなライヴと言うか、“あの曲歌ってた?”って聞かれて“その曲は歌ってなかった…”みたいなことがないような。“あれも歌ってたし、これも歌っていたよ!”って人に自慢してもらえるライヴにしたいです。とにかく楽しく、感謝の気持ちをみなさんに伝えたいです。

 そういう意味では、今回のツアーに対する期待感はいつも以上に大きい?

中村 中:そうですね。期待する部分も大きいですけど、私自身、いつも以上に肩の力が抜けていると思います。“緊張と緩和”っていう言葉を戸田さんに教えていただいたんですけど、緊張しっぱなしでも、緩みっぱなしでも、人には感動を与えられない。楽しんでほしいなら、こっちも緩めるべきだし、真面目に話を聞いてほしいなら、こっちも緊張するべきだし。そういうバランスの取り方が今はうまくできていて、今回はいい意味での“緩和のライヴ”になると思います。

 5年間の感謝の気持ちが込められた今回の2タイトルですが、リスナーの方にはどのように受け止めてもらいたいですか?

中村 中:何度も言っていますが、本当に“肩の力を抜いて”ですね。これまでずっと応援してくれてきた人たちには、“コレ聴きたかったんだ〜”っていう曲も入っているし。これから出会う人たちにも、私の世界に入りやすいものになっていて、“楽しんでください”ということがジャケットからも伝わってくると思うので、その通りに聴いていただければうれしいです。5年間を振り返ってみて、あらためて感じたのは、“曲にハングリー精神が出ていること”なんです。“頑張りたい!”、“生きていたい!”っていうパワーがあるのが、私のひとつの色なんだと感じました。いろいろあって、緊張感が続くような不安な日々ですけど、肩の力を抜いて、この作品を楽しんでくれたらうれしいです。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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難波章浩-AKIHIRO NAMBA- http://www.beatfreak.jp/interview/22119/ http://www.beatfreak.jp/interview/22119/#comments Fri, 11 Mar 2011 11:53:55 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=22119 『PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT』を、2月9日にリリース!!]]> 01_AkihiroNanba_610350

元Hi-STANDARDの難波章浩が、バンドでつくりあげた待望のパンク・ロック・アルバム『PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT』を、2月9日にリリース!!


 昨年発表した、初ソロ名義でのアルバム『THE WORLD iS YOURS』は、打ち込みとロックをミックスしたサウンドで、Hi- STANDARD(以下、ハイスタ)から封印していた歌を解禁しましたが、約 1年ぶりの新作ミニアルバム『PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT』 で、遂にパンクロックを解禁しましたね。

難波章浩:正直なところ、いつかはパンクをやるつもりだったのね。もともと高校生くらいから追っかけてきた音楽だし、ハイスタもオレのつくった世界観だし。ただ、テクノや打ち込みを取り入れてく期間が自分の中で必要だったんだ。ちょっと時間は長かったかもしれないけどね。

 ハイスタを活動休止してから興味を持った音楽を、TYUNKやULTRA BRAiNで表現したからこそストレートにパンクをやれたと。

難波章浩:そうだね。一周した感じかな。でも一周して元に戻ったって感覚じゃないんだよね。今、若いメンバーと4人編成でやってるんだけど、それも自分には新しいことだしすごく楽しいよ。

 このタイミングで、パンクへ回帰した理由について詳しく聞いてもいいですか。

難波章浩:やっぱりハイスタって強烈だったじゃない? それに劣ることやっちゃいけないとは思ってたから。ハイスタのメンバーに対しても、そして活動休止になって悲しませたファンにも納得してもらえるものをつくらなきゃいけない。それにはオレが一番ヤバい音をつくるしかなかったんだよね。そのために時間をかけたってとこはあるな。今回の音を聴いてもらえればわかるけど、すごく自分が解放されてるんだよね。やってみて、やっぱりオレ、パンクが好きだなと思ったよ(笑)。

 それは新作の音からひしひしと感じます。ミニ・アルバム『PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT』は、どんな作品にしたかったんですか。

難波章浩:とにかく、外に飛び出そうとする意志は込めたかったね。1曲目の「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」ができて、すごく手応えがあったのね。この曲に負けたくないって感じで、どんどん曲ができていったんだ。

 「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」は、疾走感のある力強いナンバーです。歌詞では、自分のやってきたことを大切に思いつつ、パンクロックでこれからの道を進んでいくという、難波さんの決意表明的な曲に思えますね。

難波章浩:とにかく、行くぞ! ってことだよね。未来を不安に思う若い子、目的を失いかけてる同世代とか、あらゆる人たちに、まだまだ輝いていこうぜって応援したかったんだ。人生、紆余曲折あってさ、正直オレも地獄の中にいたようなときもあった。でもそれを乗り越えられた。救ってくれたのは音楽だったのね。特にパンク、ましてや自分のつくった音楽、しかもハイスタを聴いて元気になってたんだ。今のオレは全開な状態なの。だからこそいえることや、自分が乗り越えた方法がこのアルバムには詰まってるんだ。

 地声と張った声がクロスしながら歌われる「MY WAY」は、10年の苦闘がリアルに描かれてますね。

難波章浩:そう。声で過去の自分と語るっていうのを表現してるんだ。このアルバムで書かれてるストーリーは完全なノン・フィクションで、つくられたものじゃないのね。ただ、自分はこういう経験してきたって、もっと語れるけど、それじゃあ意味がないと思うんだ。歌詞にはいろいろ詰め込んではいるけど、それ以上のものが音に表れてると思うんだよ。そこが音楽の素晴らしいとこ。音を聴けば、今の難波はゴキゲンなんだなと思ってもらえるはずだし、聴いた人もゴキゲンになれると思う。

 確かに。アルバムは、切れ味のいいサウンドで行動を起していこうと歌う「STARTING OVER」、平和な地球をこれから先の世代へ残していきたいという思いにあふれた「未来へ~It’s your future~」、レゲエを取り入れた「LOVIN’ YOU」など、難波さんの気持ちや考えがストレートな伝わる、フレッシュでエナジーに満ちた楽曲が詰まった作品です。『PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT』をつくり終えて、どんな思いがありますか。

難波章浩:とにかく、全力でとんでもないものをつくれたと思ってる。あとはライヴで、この世界観をガッツリやって見せてくってことだよね。そのままとんでもないとこまで飛び出したいよ(笑)。誰かが海外とか行かないと盛り上がらないでしょ、日本自体が。

 言ってみれば、難波章浩の音楽を通じて、暗い空気の日本を盛り上げたいと。

難波章浩:そういうこと。オレが音楽をつくってみんなに聴いてもらうっていうのは、いかにいい形で自分の考えをみんなに伝えるかってことなのね。それは昔から変わんない。こうしてインタビューに応えてるのも、音楽を売るためじゃなく、ほんとに自分の考えを今の世の中にメッセージしたいからなんだ。今、メジャーのレコード会社にいるけど、オレの発想はバリバリどストリートで一番ピースフル。それがメインストリームにならないといけないと思う。ただ、バトルするのは好きじゃないから、オレは音楽やカルチャーで、政治に頼らなくてもいい世界をつくりたいと思ってるのね。実際、アメリカやイギリスだってそれがつくれてる。そこにいれば大丈夫だぜって世界を、日本でもつくりたいんだよ。こんな不安な世の中だけど、生きてりゃみんな不安はある。だけど人間って音楽とかを生み出すことで、いい感じでいられる頭を持った生物じゃん。みんなのマインドをいい方に向ける旗振りがオレらの役目だと思うんだ。みんなで協力して乗り越えて、いい感じで共存していこうってことをやりたい。みんなでさ、もっとデカいとこ目指そうぜ!


INTERVIEW:Keisuke Tsuchiya


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中村 中 http://www.beatfreak.jp/interview/17764/ http://www.beatfreak.jp/interview/17764/#comments Tue, 14 Sep 2010 15:02:26 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=17764 『少年少女』が9月22日にリリース! “家出少女”と“不良少年”の2人を主人公に、さまざまな人物が交錯する“青春”をテーマにしたストーリーが展開される。自ら“自信作”と公言するアルバムがここに完成!!]]> 01_NakamuraAtaru_610350

中村 中のニュー・アルバム『少年少女』が9月22日にリリース! “家出少女”と“不良少年”の2人を主人公に、さまざまな人物が交錯する“青春”をテーマにしたストーリーが展開される。自ら“自信作”と公言するアルバムがここに完成!!


 今作は“少年”と“少女”を軸にした、ストーリー性のある作品になっていますが、どんなきっかけからはじまっているんですか?

中村 中:ちょうどレコード会社を移籍した後のタイミングということもあって、身の回りの環境も変わり、どういうものをつくろうかと考えていたんです。それで、まだデビューしてからそれほど経ってはいないんですが、改めてスタートをするにあたって、一度どんな道のりだったのかを振り返ってみようと思ったんです。たとえば、もっと生まれてくるべき言葉があったんじゃないかとか、まだ取り組めていないサウンドづくりがあるんじゃないかとか。単純に歌を歌うこともそうですし、そういうことをやり直すというか、もっと見つめ直したいなと思って、今がいいタイミングだと思ったんです。それをやるにあたって、アイテムとして“青春”を使おうと思い、その物語というか、テーマに必要だったのが“少年”であり、“少女”だったんです。

 “青春”を象徴するものとして出てきたのが“少年”と“少女”だったと。

中村 中:正確に言うと、アイテムを“青春”に決めたのは、アルバムをつくる時に「家出少女」と「人間失格」という曲がもともとあって、それを追いかけるようにして「不良少年」ができたんです。で、この曲たちが向かいたい方向、向かおうとしている方向を見ると、“青春時代”をやり直すというか、見つめ直すテーマになるんじゃないかなと思ったんです。だから、“青春”から“少年”と“少女”が出てきたというよりは、曲に呼ばれて“青春”が出てきたという感じですね。

 今作には、今までの中村さんの曲にはあまり見られなかった新しい感じの曲が多く、中でも「独白」が印象的でした。

中村 中:「家出少女」では♪何時に帰るかなんてわからない 街では何が起こるかわからない♪と歌っているんですけど、この言葉って、それだけでアルバム全部を包み込めるくらいの言葉だと思っていて。♪街では何が起こるかわからない♪というのは、要するに街で起きるアクシデント、事件のことなんですが、それをどこかにつくっておかなければ「何に一体おびえているの?」ってなって、リアリティが薄れてしまうと思うんです。だから、アルバムをストーリーとして考えた時に、どこかに“街で起きるアクシデント”を起こしたいと思って、生まれてきたのがこの曲です。サウンドもそうですし、歌の内容も“アクシデント”っていうのを意識してつくりました。

 歌と語りが入り交じる斬新なスタイルですが、何かアクシデントを起こそうと思った時に、自然と思いついたんですか?

中村 中:そうですね、どちらかと言うとパッと思いついたというか。歌モノの曲なのに、急に語りが入ったら「なんでいきなりしゃべりはじめるんだろう?」って違和感を覚えるだろうなと思って。ミュージシャンがセッションをするような感じというか、その場のノリでつくりました。

 「旅人だもの」では、元・野狐禅の竹原ピストルさんとコラボされていますが、これはどのようなきっかけで?

中村 中:この曲は、アルバムの一番最後にデモができた曲だったんですけど、自分ひとりのパワーだけじゃなくて、別のちがうエッセンスがほしいなと思った時に、ちょうど“不良少年”みたいな人がいたなと思いついて(笑)。私がファンで、よくライヴにうかがっていたんです。誰かいないかなと考えた時に迷わず浮かんだので、お願いしました。快く「一緒にやろう」と言ってくださったのがうれしかったです。

 制作はどのような感じで進めたんですか?

中村 中:私がつくった土台に乗っかってもらう形だったんですけど、途中に私じゃ考えつかないことをやりたいなという話をしていて、それに応えてもらったり、“旅人”というくらいですから、旅をする時のエピソードを話しながらつくっていきました。どの部分を私が書いていて、どの部分を竹原さんが書いているかを探りながら、想像して聴くのも音楽の楽しみのひとつだと思うので、そうやって楽しんでもらえたらと思います。

 中村さんにとって、今作は、どんな存在なんですか?

中村 中:今回のアルバムは、1曲1曲について私が詳しく語るようなアルバムではないと思っていて。それは私が語ってしまうことで、聴き手の考えを制限してしまうような気がして。11曲それぞれの中にたくさんの入り口をつくっていて「あ、こんなところに私がいた」とか「あ、この気持ちは昔の自分だ」とか、そこかしこに聴いた人の心に触れる部分がたくさん用意してあるんですけど、私が「この曲はこうなんです」って語ってしまうと、その入り口がいくつか閉じてしまうような気がするんです。このアルバムだけじゃなく、映画や小説でもそうですけど、それは楽しみ方としてすごくもったいないなと思うので、ヒントになるような言葉は伝えても、こと細かに語るべきではないなと思っています。

 あまり先入観を持たずに聴いてもらいたいと。

中村 中:世間の方の中には、“中村 中”っていうと、私がどのように育ってきたかとか、私の体がどんな形をしているかとか、そういうバックボーン的なところに目を向けて、“苦労人”というイメージで見られることがあるようなんですが、そんなことは全然なくて。私としては何でもない言葉なのに、妙に説得力を感じてもらってしまうこともあるんです。そういうのがよい勘ちがいに作用するのはうれしいんですけど、聴き手の中にどこか浸透しきらない気がしてしまって、それがすごくもどかしく感じるんですね。だから、正直に言うと、今回は私の名前を取ってしまいたいというか、私の名前は必要ないアルバムだとも思っているんです。それは今回本当にいい作品ができたという、ある種の自信の表れなのかもしれません。

 特設サイトでは、それぞれの曲名をタイトルにしたショート・ムービーがアップされていますね。

中村 中:勝手にCMをつくっているんですけど(笑)、最終的には11曲すべてのタイトルをもとにしたCMをつくるつもりです。これに関しては、曲が持っているテーマとは全然ちがったものでやろうと思っていて、“画で見せる面白さ”というのを意識してつくりました。歌だけの世界でやろうとすると、ついシリアスになりがちなんですけど、あれも私からのメッセージで、「こんなに楽しみながらやっているんだよ」っていう表現のひとつですね。これを観て、アルバムを聴いてくれる人が「私が感動した曲でこんなにバカみたいなことをしてる。神妙な心持ちで聴かなきゃいけない気がしてたけど、そんなことないんだ」って、気持ちがほぐれてくれたらいいなと思います。

 そういう意図を含めての映像?

中村 中:あれはただ本当におふざけなので、そういう意図で撮ったわけではないです(笑)。「これくらい楽しんでるんだよ」って伝わってくれたらいいなという希望ですね。取材してくださる方や曲を聴いてくださる方みんなに言いたいんですけど、全部のことに意味を持たせてつくってないです。さっき「苦労人だと思われる」って話をしましたけど、みなさんに「すごく大きなことをやっている人だ」とか、「大きなものを抱えてる人だ」って考えられているだけで、みなさんと何にも変わりないんです。初恋で泣いた経験がない人がいないようなものですよ。しかも、同じようなことで何回もクヨクヨするし。逆に、普通すぎて申し訳ないくらいなんです。こんなに普通の人間が、みなさんの前に出て歌っていいのかしらっていうくらい。だから、すべてに意味を持たせようなんて思っていないし、ただ楽しんでやっているだけなんです。

 逆に意味を求められても困ってしまうと。

中村 中:うん。CDを聴いてくれる、CMを観て楽しんでもらう、その人たちのためのものだから、その人たち自身が意味をつけてくれるのが一番いいと思います。今作はいろいろな人が入り込める入り口をたくさん用意してあります。聴き終わった後に、それぞれの人が、作品についてああだこうだ言えるような作品が、いい作品だと私は思っているので、聴いた方それぞれの『少年少女』にしてもらいたいです。こういうことは発言したことないんですけど、今作は本当に自信作です。ぜひ手に取って聴いてもらいたいです。

 12月にはツアーが決定しましたが。

中村 中:目で観る『少年少女』がどうなるのか、私自身楽しみで。『少年少女』が立体になったらどういう風になるのだろうと、今いろいろ想像しているところです。今からこういう風になるとか、こういう風に楽しんでくださいとか、そういうことは言えないんですが、ぜひ足を運んでいただいて、楽しんでいただければなと思います。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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『少年少女』
中村 中
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中村 中 http://www.beatfreak.jp/interview/13086/ http://www.beatfreak.jp/interview/13086/#comments Tue, 22 Jun 2010 12:08:21 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=13086 「家出少女」をリリース!]]> 01_NakamuraAtaru_610350

切なさ/激しさの同居した生命力あふれるリリック、そして心を震わせるサウンドを世に放つアーティスト・中村 中が、6月2日、現代社会における“自立心”を描いたニュー・シングル「家出少女」をリリース!


 作品としては、サード・アルバム『あしたは晴れますように』から約1年半ぶりのリリースとなりますが、ご自身の中で音楽に対する向き合い方など、変化したところはありますか?

中村 中:自分の思っていることと詞に書いたものが直線で結ばれているような、言葉をより素直に、より具体的に書けるようになりました。今まではちょっと屈折していたり、もう少しひん曲がったりしていたと思うんですね。たとえば、デビュー前のものって、自分で今聴いても恥ずかしかったり、“人に聴いてもらうための音楽だったのかな”って思ったり。この「家出少女」自体は、そういったことをあまり意識せずに、再スタートのつもりでつくっているんですけど、ちゃんと人に聴いてもらえる楽曲になったと思うし、伝わらないわけがないという自信もあるんです。だから、そのあたりがちがいますね。

 そのニュー・シングル「家出少女」ですが、作品のインスピレーションはどんなところから浮かんできたんですか?

中村 中:母からある日「何時に帰ってくるの?」と尋ねられた時、「何時に帰る」って答えられなかったんです。ニュースを見ていると、少年や少女たちが危険な目にあってしまったりとか、今朝は元気に出かけていったのに夜には帰らぬ人になってしまったりとか、そういうものを見ていると、 “私が今日出かけていって、無事に帰ってこれる保証なんてないんじゃないのかな”って思ってしまって。そのことが引っかかっていて、自分の身は自分で守らなければいけない時代なんだなって思ってこれを書いたんです。少女っていうのは本来、誰かに守ってもらって生きているけれど、今いる場所がもし危険な場所だとしたら、自ら出て行かなければいけなかったりとか、自分の人生ならば自分の心くらいは信じて、自分で選んだ道を進んでいかなければいけなかったりとか、そういうことを歌いたくて。だから、自立心の歌だと思っています。

 世間的に、“家出”という言葉にはネガティヴなイメージがあるかと思いますが、このタイトルにはどんな思いが込められていますか?

中村 中:確かに家出って言うと、「家に何か問題があって出てゆく」というイメージがありますよね。でもそうではなくて、逃げるというよりはむしろ挑む“旅立ち”のイメージです。私は家出に対してマイナスなイメージがなくて。私の価値観かもしれないですけど、上京も家出だと思うんです。何もかも人に頼っていては今を生きてくことができないような気がするし。100%人に寄りかかってしまうのではなくて、自分でやってみようよっていう提案なのかな。今がものすごくハッピーな時代だったら、こんな曲は出てこなかったと思うんです。タイトルももっとポジティヴなものになっていたのかもしれないし。たとえば、「旅立ち」とか「上京物語」とかね。でも、ひたむきに生きていこうとする人に吹き付けてくる向かい風が強い時代だからこそ、タイトルにもちょっと影が出てしまったんじゃないかな。

 切なさ、激しさ、そして力強さを感じるギター・サウンドが特徴的ですが、こういったサウンド・イメージにしようと思った理由は?

中村 中:今までピアノをメインの楽器にして曲を構成していくことが多かったんです。ピアノってすごく行儀のよい、ピアノの中で音程がすでにできあがっている楽器なんですね。でも、歌ってそういうものがないでしょ? 声の不安定さを曲に活かしたいと思ったから、不安定なものをメインの楽器にしたくて。ギターなら人間の手クセで、弱く押さえると音が低くなったり、ギュッと押さえると高くなったり、同じドの音でもちがいますよね。そのくらい人間のやりようで変化するんです。もっと静かなバラードだったらまたちがった形になっていたと思うんですけれど、この曲はすごく直線的で、心の底から歌っているような感じがするんですね。のどの奥から大蛇がウワーッと出てくるようなイメージで叫んでいるとういか。そうなったときに、きれいなものに伴奏してもらうのでは、お互いを邪魔することになるから。それで不安定であるギター・サウンドにしようと思ったんです。

 この曲自体をリスナーにどう楽しんでほしいですか?

中村 中:自由に、と思います。私はわざわざこの人にはこれ、この人にはこれ、というふうにしたくなくて。自由に読み解いてもらいたいし、まちがったことを歌っているつもりはないから、身をゆだねて聴いてもらって、勢いに巻き込まれてもらえれば悪い気はしないはずです。そんな気持ちです。

 カップリングの「帰れる場所なんて、ない」は、ストーリーこそちがうものの“目的を持って突き進む”という点では「家出少女」と通じるものを感じましたが、そのあたりは意識したんですか?

中村 中:まったく意識はしていなくて、これは洒落で入れました。話すとデビューの頃にさかのぼるんですけど、私はデビュー曲が「汚れた下着」という曲で、“デビューをするのにこんなタイトルで大丈夫かしら?”って思ったんです。私のイメージでは、華やかでずっと歌い続けられるようなものがデビュー曲になるべきなんじゃないかなと思っていたから。真剣に歌を歌っているつもりだったから、「汚れた下着」でデビューするとなると、“下着が汚れている人と思われるぞ”と思ったり(笑)、飛び道具というかフェイクでデビューしちゃうような気持ちだったんです。今となってはね、こういう風に語れる語りぐさをいただいたと思って感謝しているんですけど、当時はやっぱり心もとなかった。“デビューする!”という決意がまったく入ってない曲なんです。だから、その決意表明をカップリングに書いてしまおうと思って。以前、「風の街を捨てて」という曲で、“私はこれから出ていって、もう振り返れない遠い街で大人になるんだ”、みたいな歌を書いたんです。それと同じ手法でやろうと思ったんです。“「家出少女」は、再スタートだと思っている”って先ほど言いましたけど、それならばカップリングにはデビューのときと同じように、スタートを切るときの心意気を入れておこうと思って。ちょっと古い曲なので、少し手を加えたんですけどね。わかりやすく言うと、“新しい大事なものを追いかけるときに、今まで持っていた大事なものなんて、簡単に置いていけるのよ”っていう歌です。

 曲自体は古いとおっしゃいましたが、そのときはどういう気持ちで書かれたんですか?

中村 中:やっぱり遊びの感覚は大きかったと思いますよ。基本的に10代のころから、“来るものは拒まず去るものは追わず”というか、そのときそのときに大事なものをちゃんと見つけて、その人に最大限尽くせたらそのまま会えなくなっても平気なタイプなんですね。そういう生き方をしているから、帰るとか戻るとか、振り返るという感覚がないんですよ。なので、この「帰れる場所なんて、ない」というタイトルを書けたんだと思います。タイトルはこのままでしたから。女の人の強さみたいな、最終的に心も身体も手放してしまったって全然平気なのよっていう。

 曲調は、中村さんらしい感じがすごく出ていますね。

中村 中:デビューのときからCDを買っていただいている方にも、「あっ、やっぱり昭和歌謡の匂いがする人なんだな」ってわかりやすくしておきたかったし、はじめて聴いた方にも、私の匂いがちゃんと感じられるようにしておきたいなと思ったから。今までつくっているものでも、今つくっているアルバムでも、ライヴのタイトルひとつでも、細かいところに仕事が効いてるみたいなのが好きなんですね。そんな感覚。

 収録曲のサウンド・プロデュースには、「ちぎれ雲」、「台風警報」を手がけた根岸孝旨さんを迎えていますが、制作の進行はいかがでしたか?

中村 中:やっぱり2回目だったので、実作業はすごくスムーズでした。自分の身の丈に合った音楽じゃないと、足元をすくわれて大怪我をすると思うんですよ。そういったことがないように、地に足を付けて活動しようみたいな考えにのってもらった感じですね。それが今回、弦のアレンジをやったことにもつながっていて。この曲にはパワーがあるから、もっとパワーを出すために弦を入れたいということになったんです。ただ、予算的には厳しい部分もあり。それで、弦を弾く人に相談したら、自分でアレンジをすればコストを抑えられるというアドバイスをいただいて。弦のアレンジなんかやったことないけれど、やったことがあるかないかということよりも、良い音楽をつくりたいという情熱が先にあったから、やろうと。さっき自立心の歌だって言いましたけど、コツコツ自分の手でつくっていく様がまさにそんな感じで、見えない自信になっています。

 そういった経験がこれからの活動にも活かされていくわけですね。

中村 中:弦の音はミックス作業で下げられて、聴こえなくなっちゃってる音がいっぱいあるんですよ。ただ、聴こえないんだけど、私がこうして取材でしゃべったりとか、ライヴで歌ったりしているときに、その見えなかったものはちゃんと後押ししてくれている。微生物にみたいなものが、こうビューっと私を押している感覚なんです。

 ジャケットのインパクトも強いですが、どのようなコンセプトでつくられたのですか?

中村 中:心機一転ということもあって、少年にも少女にも見えるようなスタイルにしたいという思いがあって。髪が長いと、どうしても憂いとか艶みたいなものが出てきてしまうんだけど、それをなくしたかったっていうのもあると思いますね。あと、女の子同士ってケンカするときにね、髪を結ぶの。引っ張られたら負けちゃうでしょ。だから、今出て行かなきゃいけないんだっていう、いざっていうときの少女っていう感じがします。弱味みたいなものを捨てて、スッと立っている感じ。あと、ポイントは目の下のクマがちゃんと写っているところ。私はクマがちなんですけど、よくぞここまでちゃんと写してくれたって思う。何かこう、朝までずっとさまよい歩いたところをパシャッと撮られてしまった感じが出ていて良いと思ってます。実は、『天までとどけ』っていうファースト・アルバムも海辺で撮ってるんですよ。空に手を上げている写真を九十九里で撮影して、また今回も九十九里なんです。もちろん意味があって、私的には原点回帰というか、再スタートの作品なので、スタートのときと同じことをしたいと思っていました。

 今後の予定は?

中村 中:去年からやっているライヴのその2というか、『アコースティックツアー 阿漕な旅 2010』というのをやります。もともと行ったことのない街に行けるようなライヴにしようと企画したライヴで、わざと都心、大都市を避けているんですけど、今年は西東京も含めて15ヵ所に増えています。それをやりながら、秋頃に出そうと思っているアルバムのレコーディングをしていて、とにかく今はそれに集中したいですね。それ以上先のことというのは、考えていないです。

 最後にファンの方へのメッセージをお願いします。

中村 中:今の時代を“荒波”とたとえるならば、「家出少女」には荒波を泳いでいくためのパワー、泳ぎ方の提案みたいなものを込めています。私は今ものすごい勢いでもがいているように見えるかもしれないけれど、前進しようとしているので、その勢いに身をあずけていただきたいなと思っています。あとはこのシングルには、アルバムに通ずるある仕掛けをしてあるんですよ。これは配信で買ってもわからないし、試聴しても全然わからないようなおもしろい仕掛けなので、ぜひCDをお手に取っていただければと思っています。


INTERVIEW:Hiroyasu Wakana


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●SINGLE
06.02 On Sale
「家出少女」
中村 中
YCCW-30025

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