beat freak|エイベックスの無料音楽情報「ビートフリーク」 » む http://www.beatfreak.jp beat freak|エイベックスの無料音楽情報「ビートフリーク」 Fri, 15 Jul 2011 08:00:47 +0000 http://wordpress.org/?v=2.8.6 ja hourly 1 m.o.v.e http://www.beatfreak.jp/interview/23470/ http://www.beatfreak.jp/interview/23470/#comments Wed, 15 Jun 2011 02:06:24 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=23470 『oveRtaKerS SPIRIT』(5月25日リリース)! ロックとダンス・ミュージックが火花を散らしながら激しくぶつかり合う、新感覚サウンドが満載!!]]> 01_move_610350
L to R:yuri, motsu

m.o.v.eが放つ12枚目のオリジナル・アルバム『oveRtaKerS SPIRIT』(5月25日リリース)! ロックとダンス・ミュージックが火花を散らしながら激しくぶつかり合う、新感覚サウンドが満載!!


 yuriさん、完全復帰お待ちしていました。まずはファンのみなさまへひと言お願いします。

yuri:とにかくひと言…みなさん、お待たせしました!

 motsuさん、心強いパートナーの復帰はいかがですか?

motsu:復帰してノリノリ度が増しましたね(笑)。仕事はもちろん、子育ても頑張っていただきたい!

 今作はどのようなテーマを元に制作を?

motsu:ロックとダンス・ミュージックのガチンコ・バトルで“飛び散った火花”を描写しました。ここ何年か、たとえばアンダー・ワールドが流行っていた頃のように、またロックとダンス・ミュージックが接近してきている気配を感じていまして、その流れをポップスに解釈しながら我々流のアルバムにしました。

 今作は、今まで以上に“生音”が取り入れられていて、こだわりのようなものを感じましたが、制作する上であえて意識した部分ですか?

motsu:今言ったように、今作はロックをダンス・ミュージックにぶつけているので、ロックな音色、ギターやベースが自然と増えました。SUGIZOさんはもちろんのこと、元D-LOOPの葉山氏、CLAYTON、高橋圭一氏といった、素晴らしいプレイヤーの方々が参加してくれたことも“生音”の彩りをあざやかにしていると思います。

 今作のタイトルはどんなところから?

motsu:3月に河村さんとSUGIZOさんとコラボしたシングル(「oveRtaKerS」)をリリースさせていただいたんですが、アルバムの全体像はそのシングルを軸にすえました。なので、タイトルもシングルと同じにしようと思っていたんですが、震災の影響で発売が延びた時に、何かポジティヴで強いメッセージを織り込みたいと考えて“SPIRIT”を加えたんです。

 その「oveRtaKerS」で幕を開けますが、河村さん、SUGIZOさんとのコラボは、どんな経緯で実現したんですか?

yuri:河村さんとは車のイベントで何度かお会いしていて「いつか何か一緒にやれたらいいですね♪」って話していたんです。それで今回、映画『ガクドリ』の主題歌が決まった時にオファーさせていただいたら、快諾していただきました!

motsu:制作を進めていたところ、SUGIZOさんにも参加いただけるという話になって、がぜん盛り上がりましたね。お2人とも、とにかく“ロックド真ん中”のオーラがあるので、どういうセッションになるのかハラハラしていましたが、プロ中のプロですし、意外と知り合いのバンドが多いとか、歳が近い的な部分でも盛り上がって、レコーディングでは素晴らしい融合を生み出せました。

yuri:SUGIZOさんとはレコーディングの時にはじめてお会いしたんですが、最初はみんなちょっと緊張した空気が、ピーーンと張りつめていました。でも、いざ音を録りはじめて、合間にいろいろとお話をしているうちに、共通の友達や共通の話題が多いことがわかって、一気に和やかムードになりました(笑)。お2人とも、とても優しくて気さくな方で、ますますファンになっちゃいました。

 yuriさんがmotsuさん以外の男性ヴォーカルと絡むのは久しぶりなので、すごく新鮮に感じました。

yuri:そうですね。yuri的には男性ヴォーカルの方とのコラボも、ずっとやりたかったことだったので、今回決まった時はすごくうれしかったです。これからも機会があれば、どんどんやっていきたいと思ってます。

 河村さんも出演されているミュージック・ビデオがDVDに収録されていますが、見どころを教えてください。

motsu:“m.o.v.e vs 河村氏”、または“動のmotsu vs 静の2人”など、対峙を見せることによってロックとダンス・ミュージックがぶつかる火花を描写しました。僕の衣装は、骨や鎖にリアル感を追求した結果14キロほどになってしまい、重くて倒れるかと思いました(笑)。かなりアブナいパフォーマンスをしましたが、メジャー・デビュー以来14年間封印してきたテイストを、今回は全開にして臨みました。

 yuriさんが作詞した「STRAYED」は、切なさを感じさせるリリックが印象的ですが、このリリックはどんなところから?

yuri:去年の12月頃につくりました。音も冬っぽい感じで、どこか切なくて…。なので、最初に浮かんだイメージ通り、“心が痛くて叫んでいる気持ち”を書きました。yuriに合わせて書いてくれたmotsuさんのラップ詞がまたグッときますよね。yuriのこと…というか、“女心をよくわかってるな〜”って(笑)。

 「FIRE」では、CLAYTON(Celledweller)を迎えているだけあって、生ドラムがかなりフィーチャーされていますが、打ち込みと生ドラムとでは、歌う際にテンション的なものは変わってきますか?

motsu:ドラムもそうですが、ギターもピアノも全部、楽器が“歌っている”曲はラップも弾んできます。やはり楽器を介しての“人と人との真剣勝負”なのだと思います。中でもこの「FIRE」は相当テンション上がりました。

 「melodies」では、葉山拓亮さんとコラボされた楽曲ですが、楽曲イメージはどんなところから?

motsu:D-LOOPはデビューの頃から“一緒の時代を歩いてきた”というイメージがありました。葉山さんのピアノを聴いた時に、そんな走馬灯のようなものが少し灯った気がして、それを言葉に表しました。

yuri:実は歌を入れた後に、葉山さんのピアノが入ったんです。でき上がりを聴いた時は、“いつか葉山さんのピアノだけで歌ってみたい!”と思うほど、感動しました。優しさと力強さを感じましたね。

 「Champagne Tower」は、リズムと曲調に今までのm.o.v.eになかった新しさを感じたんですが?

yuri:オシャレなカンジですよね(笑)。個人的には大好きな曲調です。歌詞は超バブリーな感じなので、そういう意味でyuriにとってはちょっとチャレンジでした!

motsu:こういう“変化モノ”が僕は大好きなので、ノリノリで詞の世界観が生まれました。“ギラギラのバブル感”が、今の時代となっては“最高のヴァーチャル”になっていて、まさかの哀愁感を漂わせていますよね(笑)。

 ジャケットのmotsuさんがインパクト抜群なんですが、実際にスプレーでペイントしたそうですね。

motsu:体の半身にエアブラシで銀河を表現しました。“僕のスケール感ってどのくらいだろう?”と考えたら、“銀河しかないよなあ”と(笑)。完成まで2時間半かかり、たくさんの塗料を鼻から吸い込んでしまいました。ちなみにスタッズだらけのサングラスは僕のオリジナルです。これの制作にも丸一日かかってます。

 改めて、今作に込めた思いを教えてください。

motsu:“厳しい時代に生きる希望になりたい”と切に思いました。僕たちは背中を優しくさすってあげるような楽曲は苦手ですが、やる気がじゃんじゃん沸いてくるような楽曲をやらせたら世界一だと思っています。“僕たちのできることはコレだ! コレをやり切ろう!!”という決意が新たになりました。

yuri:車好きの方にもロック好きな方にも、もちろん女性にも気に入ってもらえるように頑張りました。今回のアルバムはかなり長い時間をかけてつくることができたので、その分、みなさんに聴いてもらいたい気持ちも大きいです! また、こうして無事にリリースすることができて、とても感謝しています。ジャケットもミュージック・ビデオもm.o.v.eらしい、派手で勢いのあるカンジに仕上がっているし、今回は久しぶりにミュージック・ビデオのメイキングも収録されているので、映像の方も楽しんでいただけたら、うれしいです。

motsu:こんな時代にCDを手にとってくれる人々のために、何ができるか全力で考えてつくりました。ぜひジャケットをながめながら、1曲目から12曲目まで丸ごと楽しんでください!

 8月には東名阪ワンマン・ツアー『WORLD OF OVERTAKERS TOUR 2011』の開催が決定しましたが、ツアーへ向けた意気込みは?

motsu:東名阪の前に南米4ヵ所があるので、相当アツいノリのまま突入する感じになります。みんなのモモアゲ準備が整っているかが、非常に気になっています(笑)。

yuri:久しぶりなので今からちょっとドキドキしていますが、絶対にみなさんと楽しめる時間にしたいと思ってます! ぜひ、遊びにきてください!!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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moumoon http://www.beatfreak.jp/interview/22148/ http://www.beatfreak.jp/interview/22148/#comments Tue, 15 Mar 2011 11:45:31 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=22148 『15 Doors』を3月2日にリリース! これまでにリリースされたヒット・シングルはもちろん、新曲もたっぷりと収録し、“15”のさまざまな世界観を1枚のアルバムにパッケージ!!]]> 01_moumoon_610350

moumoonが待望のセカンド・アルバム『15 Doors』を3月2日にリリース! これまでにリリースされたヒット・シングルはもちろん、新曲もたっぷりと収録し、“15”のさまざまな世界観を1枚のアルバムにパッケージ!!


 今作に込めた思いを聞かせてください。

YUKA:“扉を開けてくれて、ありがとう。そして、ようこそ!”。今までリリースしてきた楽曲と新曲を合わせて、今までの、そしてこれからのmoumoonを1枚のアルバムにしました。

Masaki:moumoonが持っているいろんな面を聴いてもらえて、しかも全部聴き終えた時に、もっともっと好きになってもらえる1枚にしたいと思い制作しました。アルバム全体のイメージに対する、1曲1曲のつくり方が、前回よりもスムーズになったような気がします。

YUKA:私の中の勝手なイメージなんですけど、前作が“四角いカタチ”をしているとしたら、今回は“まあるい形に”なったかな…と。原動力となる感情の形が、音にも影響しているのかもしれません。

 今作を制作するにあたって、アルバムの全体像が広がった軸となる曲はありましたか?

Masaki:「15 Doors」ですね。“アルバムのタイトル曲をつくろう”と思ってつくった曲です。これまでのすべての時間軸がつながっているように、このアルバムがこれからのmoumoonにつながっているという感じです。

YUKA:「15 Doors」はアルバム全体に生命力、エネルギーを与えてくれた楽曲で。サビ最後の♩全部が リンクした今なら、、、! ♩という言葉も、今だから出てきたワードだと思います。“ひとつも無駄なことなんてなかった。全部がつながってた”。そんな思いをこの曲に込めたかったんです。

 アルバム・タイトルの“15 Doors”には、どんな意味が込められているんですか?

Masaki:“15の扉、どこからでも入って来てください。そして全部の扉を開けて、次の扉を見つけてください”っていう意味です。YUKAが、最初に「ドアがいい」と言いはじめて、そこからコンセプトがだんだんと固まっていきました。

YUKA:アルバムを構成しはじめた時には、すでにこのテーマが決まっていたので、“15曲”ということも決定していました。

 その15曲のうち8曲がシングルやミニ・アルバムからの楽曲ですが、この8曲の選考基準は?

YUKA:moumoonを知ってくれたきっかけは、みんなちがう曲だと思うんです。だから、‘09年以降、私たちがつくってきた扉はなるべく全部入れたかったんです。中でも「Sunshine Girl」という曲で知ってくれた人が多いと思うんですが、そことはまたちがう雰囲気の曲を聴いてもらうことで、もっと私たちのことを知ってもらえると思ったんです。「天国に一番遠い場所」はミニ・アルバムからの唯一の楽曲なんですが、構成して行くなかでアルバムに必要とされる“温かさ”となってくれる楽曲だったので、入れました。

 曲順を決めるにあたって、特に意識したのはどんなところですか?

Masaki:軽快な部分から、だんだん引き込まれていって、最後はほっこり、そして肩の力が抜けるようなアルバムに、という感じを意識して決まりました。

YUKA:だから、ライヴのセットリストを組んでいるような感じでしたね。するりと聴けるアルバムにしたかったので、前半と後半は疾走感を大切にしています。「15 Doors」を1曲目にしたのも、この曲はライヴを意識していたし、イントロがあって、そのあとにテンションが上がるものを1曲目に入れようというところからでした。

 「One Step」は孤独を感じさせつつも、すべてはどこかでつながっているという前向きな歌詞が印象的ですが、“人とのつながり”を実感するのは、どんな時ですか?

YUKA:つくっている最中は、苦しいこともあるけれど、“これが皆に届くなら”っていう気持ちが私たちを支えてくれます。だから、つながりを感じるのは“曲が人に届く時”ですね。

 「Blue Rain」は、原点回帰を感じさせるような世界観を持った楽曲ですね。

YUKA:もともとデモはあったんですが、今まで収録されることがなかったので、“今回は絶対入れよう!”と思っていた曲です。改めて構築し直して、かっこいい仕上がりになったので、フックになるといいなと思っていました。この世界観も好きになってもらえたら、とてもうれしいです。

Masaki:調べてみたら、デモをつくったのが‘09年の11月で、ちょうど「Sunshine Girl」をつくりはじめた数日前でした。“こういう風に見せたい”という意図はあまりなかったんですが、自分たちの好きな感じを自由につくっていたんだと思います。

 「Destiny」は、独特のリズムが印象的ですが、歌う上で、特に意識したのはどんなところでしたか?

YUKA:他の曲と比べても、丸裸な感じがします。途中で声が震えていたり。淡々とメロディに言葉をのせていったのですが、“途方もないさびしさ”を抜けて“涙みたいに温かいもの”を感じてもらえたらと思いながら歌いました。

 「HAPPY UNBIRTHDAY」は、ポジティヴなハッピー・ソングですが、この楽曲を制作するにあたって重視したのはどんな部分ですか?

Masaki:“けだるい雰囲気”と“元気なところ”とを両方入れた曲にしたいなと思ってつくりました。アルバムの終盤で、ポジティヴに終われるぴったりな曲になったと思います。

YUKA:“ウキウキなポジティヴ・ソング”に聴こえるか、良い意味での“やけくそソング”に聴こえるかは、聴く人のその時の気分で…という感じで書きました。デモではもっとひねくれた感じの歌詞だったんですが、ちょっとだけシニカルなにおいを残せたので、いいバランスになったと思います。

 DVD形態は2形態リリースされますが、まずは“MUSIC CLIP Ver.”の見どころを教えてください。

YUKA:今までつくってきたミュージック・クリップがすべて入っています! インディーズのデビュー・シングル「Flowers」のPVはお気に入りのひとつです。

Masaki:全部の映像が入っているので“moumoon総集編”という感じで楽しんでもらえたらと思います。とにかく、ヴォリュームがすごいです。

 “LIVE DVD Ver.”の見どころは?

Masaki:昨年の“中秋の名月”の1日限りのライヴ映像なので、“その瞬間の緊張感”とか、“ワクワク感”とか、そういういうものが詰まっています。しかも、音も映像もすごくいい感じなので、ぜひ見てほしいです。

YUKA:私たちのライヴへ来たことがない人も、このDVDでmoumoonのライヴの雰囲気を味わってもらえると思います。

 3月5日から全国ツアー『FULLMOON LIVE TOUR 2011「15 Doors〜どこまででもドアー〜」』がスタートしますが、こちらへの意気込みは?

YUKA:会場に来てくれるみんなへ、サプライズを用意しています! “自分だけの新しいドア”を見つけてもらえるような、新しい発見のあるライヴにしたいと思っています!

Masaki:全体を通してポジティヴで、でも一部分では面白い音のアプローチもする予定なので、楽しみにしていてください。イベントのライヴも楽しいですが、ワンマン・ライヴはいつもいろいろと練ってつくっているので、ぜひ来てほしいです。そして、これからも“自分たちがいいな、きっとみんなもいいって思ってもらえるにちがいない”という曲をつくっていくので、ぜひ聴いてください。

YUKA:これからも丁寧に楽曲をひとつひとつ、つくっていきます。みなさん応援してください!!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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moumoon http://www.beatfreak.jp/interview/20625/ http://www.beatfreak.jp/interview/20625/#comments Fri, 10 Dec 2010 07:15:06 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=20625 「moonlight / スカイハイ / YAY」をリリースしたmoumoon。この作品に込めた思いをヴォーカルYUKAに直撃! 12月1日にリリースされたモノコムサとのコラボ第2弾シングル「my Secret Santa」についても語ってもらった!!]]> 01_moumoon_610350

11月10日にトリプルA面シングル「moonlight / スカイハイ / YAY」をリリースしたmoumoon。この作品に込めた思いをヴォーカルYUKAに直撃! 12月1日にリリースされたモノコムサとのコラボ第2弾シングル「my Secret Santa」についても語ってもらった!!


 今作はmoumoon初のトリプルA面ですね。

YUKA:全体的な流れも含めて、いい形で仕上げられたかなと思います。全部が前面に出るので、全曲まんべんなく聴いていただけると思うと、うれしいですね。カップリング曲という扱いだと、陽の目を見るのがライヴの時だけになりがちなんですけど、今回はすべてがA面扱いなので、ありがたく思っています。

 そういった意味では、曲順をどうするか難しかったんじゃないですか?

YUKA:そうですね。結構ギリギリになるまで曲順は決めていなくて。最終的には、段々とアップテンポになっていくのが一番いいなということで、夜の曲、朝の曲、元気になりたい時の曲っていう、この流れに落ち着きました。

 「Sunshine Girl」がスマッシュ・ヒットした後で、今作はいつも以上にプレッシャーを感じましたか?

YUKA:プレッシャーはいつも感じているので(笑)。でも、あまりいろいろと考え込みすぎない方がいいというのはわかっていたので、“今、どういうことを伝えたいか”ということを一番に考えて、moumoonの曲を聴いた時に感じる気持ち良さを特に意識しました。たとえば「moonlight」で言えば、冬独特の切ない感じというか、冷たい風が吹いて胸がキュンとするような時ってあるじゃないですか。そういうのを曲にのせて、聴いてくれた人がちょっとドキドキしてくれたらなって。

 季節感っていうのは特に意識したところ?

YUKA:そうですね。今まではあまりそういうのを意識してつくっていなかったので、逆に新鮮だなと思って。今回の3曲は、冬に聴いたらちょっとドキドキするようなキラキラした音も入れていて、特に「moonlight」は寒い冬の夜をイメージしているので、今の季節にピッタリなんじゃないかなと思います。

 「moonlight」は、YUKAさんが出演しているイオン「満月ロゼ」のCMのために書き下ろしたそうですが、制作する上で特に意識したポイントは?

YUKA:「満月ロゼ」というワインのCMソングということでお話をいただいて、特に“こういう感じの曲で”というのは言われなかったんですけど、どこかでリンクできたらいいなと考えていて。柾くんがつくった曲を聴いた時に、聴いた人がうっとりするような感じを出したいなと思ったんです。冬の独特の切ない感じって、誰かを好きになってキュンとするような感じと似ていると思うんですよ。そういう雰囲気をどうやったら出せるかなと考えて、月明かりに照らされて、主人公の女の子がクルクル踊っている姿や、何気ない帰り道を歩いている姿とか、いろいろな情景やストーリーを浮かべながら書いていきました。

 DVDには、この曲のミュージック・クリップが収録されていますが、これまでのmoumoonのミュージック・クリップとは、少しちがう雰囲気を感じたんですけど。

YUKA:たぶん、私がカメラ目線で歌っているからですね。昔からなんですけ
ど、カメラが近づいてくると顔をプイッとそむけるクセがあるんですよ(笑)。なんか照れくさいというか。でも、今回はとても酔いしれることができる気持ちいい曲ができたから、挑戦してみようと思って。この曲だったからこそという部分があるので、次はまた照れちゃってできないかも(笑)。

 映像も歌詞の世界観とすごくマッチしているなと感じました。

YUKA:“こういうイメージで撮ってほしい”というのは言っていなくて、完全に監督にお任せだったんですけど、原っぱに白い椅子のようなものがあって、風船を持って歌うシーンとか、本当に夢に出てきそうな情景があったりして、曲を聴いて、監督はこういう世界をイメージしたんだっていうのが面白かったですね。でも、すごく素敵な世界観で、映像と曲と合わせて聴くと、より深く入り込めると思うので、みんなにもぜひ観てもらいたいです。素敵な映像をつくっていただけて、本当によかったなと思います。

 「スカイハイ」は、すごくキラキラとしたさわやかな曲ですが、どんなことをイメージして?

YUKA:抜けるような冬の空みたいな感じでスッキリする曲なので、私の中では“歯磨き粉”みたいなイメージだったんですよ(笑)。なんて言うか、すごく“シャキーン!”ってなりそうな。日常の中でモヤモヤすることとか、アップダウンすることがあるんですけど、そんな時にパーッと晴れた気持ちいい日が訪れると、窓を全部開けて掃除したくなるんです。部屋の模様替えとかも昔はよくやっていたし。だから、聴いた人にも、そういうきっかけになったらなと。たとえば、笑ったり、泣いたりすると、想像できないくらい心がスッキリすることってあると思うんです。私にとって、お掃除って、それと同じくくらいの効果があるので、そういう思いが曲に詰まっています。

 ちなみに、昔はよく模様替えをしたとこのことですが、最近は?

YUKA:引っ越してから、部屋に合わせたベストの配置になっているんで、動かしたくても動かせないんですよ。逆に動かすと収拾がつかなくなっちゃいそうで(笑)。学生の頃とかはよくやっていたですけどね。友達にも、すごく模様替えが好きな子がいて、家に遊びに行ったはずなのに、1日模様替えを手伝わされて終わったなんてこともありました(笑)。

 ♪金魚鉢に溜まったゴメンネ♪とか、♪嬉し涙が専用クレンザー♪とか、言葉の選び方がユニークで、すごくYUKAさんらしいなと感じました。

YUKA:ありがとうございます。歌詞はいつも通り、思いついた時にノートに書いておいて、あとからそれを辞書みたいにして“あ、これよかったな”って思いながらパソコンに打ち込んでいきました。金魚も飼っていないし、ネコも飼っていないし、どちらかと言うと犬派なんですけど…って関係ないか(笑)。でも、本当に自分の生活にはない“金魚鉢”とか“ネコの毛玉”っていう言葉がパッと出てきて。そういうのが出てきたのは、本が本当に好きでよく読むので、そこで素敵だなと思った世界観が、無意識ににじみ出てきたんでしょうね。こういう寒い季節だと、背筋がピシッと伸びる感じがあるじゃないですか。本当にそういう雰囲気で、自分の気持ちも励ますような感じで言葉が出てきたんだと思います。

 書いた時は、ちょうど自分を元気づけたい心境だったんですか?

YUKA:いろいろな作品の歌詞を書いていた頃だから、ハッキリ覚えていないんですけど、そんな時期だったのかな。ただ、こういう世界にいたら、すごく素敵だなと思いながら書いていましたね。“喜びも悲しみも、たくさん欲張った方が人生は豊かだな”なんて、当たり前のことなんですけど、それを改めてポップな感じで書けたかなと。当たり前のことって書くのがすごく難しいから、このタイミングで思っていることを残せてよかったなと思います。

 「YAY」はダンサブルな曲で、思わず体を動かしたくなってしまう曲ですね。

YUKA:インストア・ライヴでも、そういうお客さんが多いですね。みんな自然と体が動いちゃうみたいで。この曲は最初打ち込みばかりだったんですけど、生の楽器をちょっと入れて、それがすごく踊れる感じを出していると思います。ミックスし終わった時に柾くんと2人で聴いて、“いい感じになって、よかったね”って言い合っていました。

 まっすぐに前を向くようなポジティヴな歌詞も印象的でした。

YUKA:私の中ではメッセージ性が強い曲で、♪まるごと全部愛してみる♪っていうフレーズが大好きです。“不安も期待もあるけど、それら全部ひっくるめて大好きです”っていう曲なんですけど、改めて昔のことを振り返りながら書いた曲なので、自分の思いがギュッとこもっています。

 DVDには収録されていませんが、『CanCam』のモデルさんが出演しているミュージック・クリップがホームページにアップされていますね。

YUKA:とにかく華やかなイメージで、モデルさんたちの笑顔に目を奪われると思います。お洋服を選んだり、メイクをしたり、日常的なことなんですけど、それにこだわりたくなるような映像になっているので、ぜひ女の子に観てもらいたいです。

 12月1日には、モノコムサとのコラボ第2弾シングル「my Secret Santa」がリリースされますが、こちらはどんな楽曲に仕上がりましたか?

YUKA:前作と同じで、モノコムサさんがコンセプトとも言えるような歌詞を用意してくださっていたので、そのストーリーを読んで柾くんが曲を起こしていったんですけど、子供も大人も楽しめるような、歌声とか、音とかを私たち自身が楽しみながらつくっていきました。歌詞のストーリーはすごく現代的で、絶妙な切なさを持っているんですけど、サウンドを含めて全体的に温かくなれるような曲になったと思います。

 歌詞があらかじめ用意されているので、普段とはつくり方がちがうと思うんですけど、苦労した点などはありましたか?

YUKA:いつもとちがうので“挑戦”という感じはありましたけど、苦労したことはなかったです。歌詞を自分で書いていないので、最初は“大丈夫かな。ちゃんと歌えるかな”とか思っていたんですけど、歌詞の細かいところまですごく読み込んで、自分の中に取り込んでいくのがすごく楽しかったです。歌声も、音も、いつもと少しちがうと思うんですけど、ぜひ映像と楽しみながら聴いてほしいなと思います。

 今年はリリース数も多く、かなり精力的に活動しましたが、振り返ってみていかがですか?

YUKA:たくさん曲をつくっていく中で、私と柾くんと世界観を共有するという面においてすごく進化したし、ライヴもこれまでで一番たくさんやれたので、すごく濃い1年だったなと思います。これからもみんなが聴いた時に“あ、やっぱりmoumoonっていいな”って思ってもらえるような作品を丁寧につくっていくので、楽しみしていてください。

 来年3月にはこれまで以上に大きな規模の全国ツアー『FULLMOON LIVE TOUR 2011』が開催されますね。

YUKA:毎回スペシャルなことをしたいなと思っていて、どうやったらみんなを驚かせられるかイメージをわかせているので、楽しみにしていてほしいなと思います。すべてバンドでまわるので、アルバム以上の音を届けられるように頑張ります。みなさん、ぜひ観にきてください!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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m.o.v.e http://www.beatfreak.jp/interview/16170/ http://www.beatfreak.jp/interview/16170/#comments Wed, 25 Aug 2010 03:00:18 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=16170 『anim.o.v.e 02』がリリース! 人気アニソンのカヴァー楽曲をはじめ、人気声優やアニソン・アーティストをフィーチャーしたオリジナル楽曲、『VOCALOID2 Lily』を使用したリミックス楽曲など、バラエティ豊かなアルバムが完成!]]> 01_move_610350
L to R:Mosh, Lily

8月25日、m.o.v.eによるアニメ・ソングのカヴァー・アルバムの第2弾『anim.o.v.e 02』がリリース! 人気アニソンのカヴァー楽曲をはじめ、人気声優やアニソン・アーティストをフィーチャーしたオリジナル楽曲、『VOCALOID2 Lily』を使用したリミックス楽曲など、バラエティ豊かなアルバムが完成!


 アニソン・カヴァーを収録した『anim.o.v.e』シリーズは、m.o.v.eにとってどんな位置づけなんですか?

motsu:オリジナルを年頭に出して、カヴァーを夏に出すっていうのは、これからのルーティンになっていくかもしれないんですけど、もともと僕も木村氏(t-kimura)も多産家なので、年に2枚出してもネタ枯れすることはなくて。そういう中で『anim.o.v.e』をどう位置づけるかっていうと、歌っているのは僕とyuriちゃんなんだけど、みんなにはMoshとLily(ジャケットのキャラ)が歌っているととらえてほしいというか。あくまで僕とyuriちゃんは、MoshとLilyの声をやっている“中の人”みたいな感じで(笑)、キャラがひとり歩きしてくれることを願っていて、今はちょうどその過渡期にあると思っています。

 今作の制作は、yuriさんの出産後に行なわれたんですか?

motsu:そうです。春くらいだったかな。まだ、こういうインタビューの場とかには出て来れないんですけど、レコーディングは結構ノリノリで歌っていましたね。でも、子供が産まれたら、また声が変わったなっていう印象があって。赤ちゃんがお腹にいた時も、声が太くなったなと感じていたんですけど、今はそれだけじゃなくて、高くもなったというか。母として、“頑張らなきゃ!”みたいな姿勢もすごく感じます。

 今作は、前作と比べてオリジナルの比率が上がっていますが、そのあたりのバランスはあらかじめ考えていたんですか?

motsu:カヴァーも他にこれをやりたいっていうのがあったり、アニソン界の別な方とこういう感じの曲をやりたいっていうのもあったんですけど、スタッフみんなと話し合いながらやった結果、このバランスになったという感じで。今作はリミックスも含めると、オリジナルの方が多くなっているんですけど、正直、そういうバランスの面は考えてなかった(笑)。でも、こうして見ると、カヴァー・アルバムというより、我々とアニソン界の方との社交アルバムみたいになりましたね。周りから見て、それがいいのかどうかわからないけど、僕たち的には全然ありで。アニソン界の方々とこういうことができるっていうのは、すごくうれしいです。

 カヴァーの選曲は、どのように?

motsu:前回と一緒で、自分たちがやりたいと思ったものをスタッフが集めてくれた中から選びました。アニソンにすごく詳しい『anim.o.v.e』スタッフがいまして、そのスタッフが持ってきてたものを作品によっては、オープニングやエンディングだけでなく、本編も観た上で僕、yuriちゃん、木村氏の3人で相談して。最終的にはメロというか、曲で選びました。

 アレンジの方向性に関しては、木村さんの方ですべて?

motsu:いや、「この曲はどうしようか?」みたいなことは、割と話しましたね。その中で出たのは、全体のコード感と構成感は変えないようにっていうところで。ただ、「残酷な天使のテーゼ」では、結構ちがうアプローチをしました。この曲は、今までにいろんな方にカヴァーされているから、その中でも目立つようにガラッと変えています。木村氏的にも、“どこまで俺を出していいのか”っていうのは悩みどころだったんじゃないかと思います。

 前作の時に、「アニソンにラップを入れるのはデリケートな部分がある」とおっしゃっていましたが、今作でもそのあたりは意識しました?

motsu:オリジナルが本当に好きな人からは「何でラップを入れるんだよ!」って、お叱りの言葉をいただきまして。それを本当に真摯に受け止めつつ、今回もガッチリと入れさせていただきました(笑)。その詞の世界観から一歩も出ないっていうのは、基本的なルールで。ただ、サッカーのバックスのようにしっかりと守っている曲もあれば、世界観からはみ出さないながらもトゥーリオのように前に飛び出しちゃってる曲もあります(笑)。

 オリジナル曲についてですが、「REAL LOVE 〜魂に火をつけて〜」は、どんなイメージから生まれた楽曲なんですか?

motsu:この曲は主人公が完全に僕(笑)。パソコンの前に座って動かない人間に、yuriちゃんと飛蘭さんの2人のフィギュアが「二次元の檻から出て、本当にリアルな物を手に入れよう!」って呼びかけるみたいなイメージ。で、2人から言われて「そろそろ家からでなきゃマズいな〜。でも、やだな〜」っていう葛藤の曲です(笑)。そういうのを想像して聴いてもらうと、面白いと思います。

 飛蘭さんはアニサマつながりで?

motsu:そうです。前回のアニサマ(『アニメロサマーライヴ』)でご一緒して、声のすごい人だなと思っていて。今回、アルバムの全体感を考えて、ロックな曲もやりたいなってなった時に、“それならこの人だ!”ってことでオファーさせていただいたんですけど、イメージ通りでしたね。

 「Monster Explosion」では、影山さんと遠藤さんを迎えていますね。

motsu:お2人と一緒にやらせていただけたっていうのが、すごく光栄なことで。相当テンションが上がって、勝手に“3人でライヴをやったらこうなるだろうな”っていう妄想をそのまま曲にしちゃいました(笑)。金棒を持った赤鬼3人が、ライヴ会場をチェックしながら、くっど〜い歌で延々と盛り上がるみたいな感じですね。

 タイトルからの想像を裏切らない、男くさい曲というか(笑)。

motsu:ベタ中のベタなんですけど、歌っている赤鬼たちのイメージもオイルでベタベタで(笑)。♪油とオイルとラードを♪っていうパンチラインがあるんですけど、お2人ともそこを相当気に入ってくださって、本当に脂っこく歌っていただきました。やっぱりスキルもすごいし、パワーもすごいし、“クドさ”で言ったら世界一だなと(笑)。

 「One Way Train」は一転してシリアスな感じの楽曲で、鷲崎さん、浅野さんのmilk ringsのキャラとのギャップが印象的なんですが、これはあえて意図して?

motsu:ラジオでご一緒した時に、「今度、歌でご一緒しましょう」みたいな話になって。お互い社交辞令的なところもあったんですけど(笑)、今作の制作中に“あの面白い2人に入ってもらうのもいいんじゃないかな”と思って。それも、キャラとは逆なシリアスな方向で。ただ、僕の一存で最初からその方向に持っていってしまうのもなんだったんで、2人のキャラにあった曲とシリアスな曲の2つをつくってスタッフ・ミーティングにかけて、結局シリアスな方向でやってもらうことになったんです。

 この曲は、作曲もmotsuさんがされていますね。

motsu:ズンドコ系って言うのかな、メロもシンプルで、同じ繰り返しが何回も出てくるような。たとえて言うと、青い三角定規の「太陽がくれた季節」みたいな感じですね。そういうのをすごくやりたかったんです。時代性を気にしないで、この詞だからこのメロディみたいな。アニソンっていうひとつの軸があるから、割と冒険してもいいかなと思って。オシャレかオシャレじゃないかって言ったら、全然オシャレじゃないんですけど、そういうところは意識しないで。そういう意図もすべて理解してもらった上で、鷲崎さんと浅野さんにはやっていただきました。

 ♪光る目の車掌♪というフレーズから「銀河鉄道999」を意識した部分があるのかなと感じたんですが。

motsu:♪帰りの切符をもらうのは死んでからだ♪っていうフレーズがあるんですけど、そういう“死生観”みたいなものをテーマに取り入れていて。『銀河鉄道999』にも、そういった部分があるじゃないですか。だから、『銀河鉄道999』と一緒に考えていただくと、すごく飲み込みやすいんじゃないかなと思います。ただ、こういう曲は刺さる人には「おっ!」って刺さるけど、刺さらない人には全然刺さらない諸刃の剣なんですけど(笑)。

 こういうテーマにしても、メロディ・ラインにしても、m.o.v.e的には新しい要素ですね。

motsu:m.o.v.eとしてオリジナルに何か広げたいなっていう思いがあったので、ここまで振り切ったものをやりたかったんです。yuriちゃんも「すごくいいね。私も歌いたい!」って言ってくれたんですけど、4人じゃちょっとガチャガチャしちゃうなと思って、今回はあきらめてもらいました(笑)。ただ、みなさんからの声があれば、こういう感じの曲をシリーズ化していってもいいかなと思っています。

 「JUPITER∞(インフィニティ)」は、高山さんの声とyuriさんの声のハーモニーが印象的な曲でした。

motsu:これは高山さんが、あえてyuriちゃんの声に近づけてくれたと思うんです。本当に芸達者な方で、いろいろとやってもらいましたね。高山さんは木村氏の憧れオファーだったんですけど、実際にご一緒にやらせていただくことになって、彼の中で並々ならぬ気合いがあったみたいで。曲のタイトルも最初から「JUPITER∞(インフィニティ)」って決め打ちできましたから。

 タイトルが先に決まっていると、リリックを書く上で難しかったりしませんか?

motsu:いや、逆ですね。タイトルが先に決まっている方が楽です。僕は曲の中から主人公を見つけて、その主人公が言っているセリフをイタコのように書き写すっていう作業なんですけど、この曲の場合は、JUPITER(木星)をグルグルまわっている木村氏のイメージがすぐに浮かんだので(笑)、その彼の憧れやなんかを書いただけです。

 リミックス2曲は、『VOCALOID2 Lily』を使用していますが、これはどんなところから?

motsu:この『VOCALOID2 Lily』は、VOCALOID1のころからm.o.v.eの想いははじまっていて、最後のきっかけになったのはyuriちゃんに子供が生まれる=活動が思う様にできない、ということ。ある意味、その代わりになるものを開発しましょうみたいなところからはじまっていて。そうは言っても、完全にyuriちゃんの代わりにはなりえないので、たとえば、ドラム・マシンも最初はドラマーの代わりにつくられたものだけど、今では代わりというよりも、ドラム・マシンを使ってでしかできないダンス・ミュージックがあるじゃないですか。そういうものをつくろうという認識でやっていて。だからyuriちゃんの代わりって思って聴くと欠如感とか、違和感があってギャップを感じると思うんですけど、Lilyにしかできない未来感やキャラ感を感じてほしいなと思います。

 今後、m.o.v.eの曲にLilyをフィーチャーさせたりという構想は?

motsu:やってみたいですね。たとえば、同じ曲でも、生のドラムが入っている曲とループが入っている曲があるじゃないですか。それと同じ扱いになると思います。Lilyの良さが、ヴォコーダー扱いになるというか。

 『anim.o.v.e』シリーズの今後は?

motsu:今回Lilyをやったので、次はMoshの“RAPLOID”をやりたいですね。既存のVOCALOIDを使ってもできるんですけど、どうしても機械っぽさが出ちゃうんで、もうちょいリアルな感じでやれるように模索中です。これは、結構面白いことになりそうなので、期待していてください。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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moumoon http://www.beatfreak.jp/interview/13067/ http://www.beatfreak.jp/interview/13067/#comments Tue, 22 Jun 2010 09:20:20 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=13067 「Sunshine Girl」「を5月12日にリリース! 資生堂アネッサのイメージソングとしてすでにオンエア中の夏にピッタリなさわやかソング!!]]> 01_moumoon_610350
L to R:柾昊佑、YUKA

着実にファンを増やしているmoumoonが、2010年の第1弾シングル「Sunshine Girl」を5月12日にリリース! 資生堂アネッサのイメージソングとしてすでにオンエア中の夏にピッタリなさわやかソング!!

 3月24日にミニ・アルバム『リフレイン』をリリースされたばかりで、かなり短いスパンで2作のシングル・リリース(5月12日「Sunshine Girl」、5月26日「Let’s dance in the moonlight」)ですね。

YUKA:「Sunshine Girl」は去年末に仕上げました。真冬です! 「Let’s dance in the moonlight」は春先にオファーがあり、急ピッチな作業でした。

柾昊佑:「Sunshine Girl」は、昨年12月に完成したんですが、その前から、ミニ・アルバム『リフレイン』、そして今度のシングル2枚、そして、7月リリース予定のミニ・アルバム『SPARK』と、制作は休みなくずっとやっている感じです。でも、急いでつくったという感じは全然なくて、どの曲もほんとにこだわってつくれたなあと思ってます。

 「Sunshine Girl」は、資生堂アネッサのイメージソングとなっていますが、タイアップのことは意識して制作したんでしょうか?

YUKA:最初にお話をいただき、もともとあったデモと、新曲をあわせて何曲か聴いていただいて、中でも一番気に入ってくださったのがこの曲だったんです。

柾昊佑:「お話をいただいたときは、もうすでにCMの映像は完成した状態でした。そして、その映像に音を乗せる形で曲をつくっていきました。4曲ほどつくったものを聴いていただき、「これがいい!」と資生堂の方が言ってくださったのが、この曲の元になった英語でのデモでした。そして、アレンジをいろいろ試して、歌詞を書いてと、少しずつ進んでいきました。

 タイトル通り、楽曲は“キラキラと輝く太陽の光”を連想させますが、このイメージはどんなところから生まれたんですか?

YUKA:CMの蒼井優さんの笑顔を見て、柔らかくキラキラした日差しの曲にしよう、と思いました。主人公の女性がまさに、キラキラ輝く太陽を胸に秘めている、そんな人なのです。moumoonのアンニュイな雰囲気、音がCMにマッチして良かったです!

 今までのmoumoonからは“月”や“星”といったイメージが強く、“太陽”というのは、真逆の存在のようなイメージがあるんですが、詞を書く上で、いつもとちがった面や難しく感じた部分などはありましたか?

YUKA:夜、歌詞を書くことが多い自分の“こんな女性は素敵だな、こうなりたいな!”、そんな理想が詰まっています。パッと雰囲気を明るくするような、キラキラした女性へ。月の持つ太陽への憧れとは、こんなものだったりするのかも。

 サウンドは、イントロの口笛から始まり、弾むようなメロディ・ラインが特徴的で、『リフレイン』に収録されていた「MUSIC」で見せた“新しいmoumoon”を感じました。

YUKA:つくっていた時期も、「MUSIC」と「Sunshine Girl」はほぼ同時期です。肩の力を抜いて曲をつくり上げられたところが、その2曲の共通点かも。いい感じに遊び心をもって、楽しくつくる、ですね。

柾昊佑:「MUSIC」は自分たちの中でも新境地で、聴き手の方も気持ちよく乗れて、自分たちも楽しみながらつくってる感があって、楽しくなれる曲にできたかなと思うんですが、そういう意味では「Sunshine Girl」の口笛やメロディにつながっているように思います。そして、質感はインディーズでのアルバム『Flowers』のときに戻ったかな、と、後から人から指摘されて気づきました。

 歌い方も独特のリズムで、すごく耳に残ったんですが、歌う上ではどんなところを意識しましたか?

YUKA:心地よい音! やっぱり一番最初にサラッと歌ったデモの声が一番良くて、それに近づけられるように意識しました。何度聴いても気持ち良いように。

 カップリングには「SWEET HEART」、「On the right」、「リフレイン」など、全5曲をつないだメドレーが収録されていますが、この5曲はどんなところから選曲したんですか?

YUKA:美味しいところを少しずつ…的な。この夏にライヴでやるであろう曲たちなので、「Sunshine Girl」ではじめてmoumoonを知ってくれた人がライヴに来たとき、この曲知ってる! と乗れるように“moumoon 2010 Summer Version メドレー”として入れました。

柾昊佑:このシングルではじめてmoumoonを知る方に、「Sunshine Girl」と一緒に聴いてもらえたらいいな、という、夏向けの曲を並べてみました。

 5月26日にリリースされた「Let’s dance in the moonlight」は、ファション雑貨ブランド「モノコムサ」とのコラボ・ソングですが、コラボすることになった経緯を教えてください。

YUKA:もともとコムサさんがmoumoonの雰囲気を気に入って下さっていたんです。“その声とメロディで今年の新キャラクター・うさぎの15(ichigo)ちゃんのテーマソングを!”と言うことでつくらせていただきました。歌詞はコムサの方がイチゴちゃんの気持ちを綴ったものができていたので、曲をつける形になりました。

 制作するにあたって、うさぎの15(ichigo)ちゃんを主人公に、どんなことをイメージしましたか?

YUKA:不思議な世界ですよね。絵本の中みたいな。かわいらしくて踊り出しそうになります。映像と合わせて見ていると、イチゴちゃんたちの住む世界に引き込まれてニコニコしてしまいますよ。

柾昊佑:動物たちが仲良くしている様子を考えながらつくりました。

 “月明かりの中、踊りましょう”というタイトル通り、サウンドからは、誰かと一緒に穏やかに踊るワルツが連想されたんですが、2人がそれぞれイメージしたのは、どんなダンスですか?

YUKA:跳ね回ったりゆらゆら揺れたり。ニコニコしながらのぴょんぴょこダンスですかねー。

柾昊佑:なんとなくですが、みんな手をつないで、輪になってるイメージでした。でも、完成したミュージック・ビデオは、もっと元気にかわいく踊っています。

 音づくりは、どこから広げていったんですか?

柾昊佑:前半と後半でメロディがガラッと変わるんですが、前半は月明かりで少し霧がかかったひんやりしたイメージ、後半はわくわくするくらい楽しく、と、イメージをわけてつくりました。

 英語ヴァージョンも同時収録されていますが、英語ヴァージョンの制作は、あらかじめ予定していたんですか?

YUKA:そうですね。コムサさんと相談しながら、大人に子供、海外の人にも聴いてもらえるよう、やっぱり英語ヴァージョンもつくりましょう! と。

柾昊佑:クオリティの高い英語ヴァージョンになったと思います。

 DVDにはフルCGアニメによるミュージック・ビデオが収録されていますが、見どころを教えてください。

YUKA:15(ichigo)ちゃんとその仲間たちのダンス!!

柾昊佑:全体的に色彩がとてもきれいで、キャラクターの動きや表情、洋服までそれぞれかわいいです。歌詞に忠実に表現されている部分が多くて、子供から大人まで、ほっこり、にんまりさせられる素敵な作品になっていると思います。

 リスナーの方には、2作のシングルをどのように楽しんでもらいたいですか?

YUKA:「Let’s dance in the moonlight」は、このキャラクターが出てくるPVと一緒に曲を聴いてほしいです! 笑顔がこぼれます!

柾昊佑:「Sunshine Girl」は、ポップで元気になれる曲だと思うので、目覚めの曲、1日のはじまり、バケーションのお供に、聴いていただけるとうれしいです。「Let’s〜」は、リラックスしてるときとか、家族みんなでとか、お子さんと、とか、がいいかなと思います。聴いてるうちに子供が英語で歌いだすかも!

 最後にファンへのメッセージをお願いします。

YUKA:「Sunshine Girl」でこの夏をキラキラさせましょう! ライヴもたくさん決まっているので、是非会いにきてね! 私たちもみんなの住んでる場所へ早くライヴしに行きたいです! 「Let’s dance in the moonlight」もチェックしてくださいね♪

柾昊佑:僕らの曲はどれも自分たちで納得いくまですごく丁寧につくっているし、それがみんなに伝わって素敵な音楽だなって思ってもらえると、最高です。そして、いいなって思ってもらえたら、ライヴにもぜひ来ていただけるとうれしいです。CDでは伝わらない部分も感じ取ってもらえるとうれしいです。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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●SINGLE
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「Sunshine Girl」
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「Let’s dance in the moonlight」
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moumoon http://www.beatfreak.jp/interview/8583/ http://www.beatfreak.jp/interview/8583/#comments Wed, 31 Mar 2010 03:00:15 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=8583 『リフレイン』をリリース! “春”を感じさせる楽曲や新境地を感じさせる楽曲、moumoonらしさにあふれる楽曲など、さまざまな表情をみせる今作を、YUKAと柾に直撃!!]]> 01_moumoon_610350

L to R:YUKA、Kousuke Masaki

moumoonが3月24日に、ニュー・ミニ・アルバム『リフレイン』をリリース! “春”を感じさせる楽曲や新境地を感じさせる楽曲、moumoonらしさにあふれる楽曲など、さまざまな表情をみせる今作を、YUKAと柾に直撃!!


 アルバムというまとまった形での作品リリースは久しぶりですが、今作を完成し終えての感想は?

柾昊佑:もう次がはじまっているので、あんまりゆっくりしていられないんですけど(笑)、去年の夏からつくっていたものが、ようやく形になってリリースできるのはうれしいですね。

 今作を制作する上でのテーマというのは?

YUKA:トータル的にカラフルな美しさがあって、前向きで聴きやすい、割とライト・タッチなものを意識しました。それと春に作品をリリースするのが、はじめてのことなので、自分たち的にも挑戦だなと思っていて、春らしい曲をつくったり、ちょっとmoumoon的にマニアックなものも入れたいなというのもあって。全体を通して元気の出る作品になったと思います。

 “春”というのは、重要なキーワード?

柾昊佑:そうですね。リリースするタイミングが春って決まってからつくった曲もありますし、全体的に春に聴いて、爽やかに感じるような曲を集めました。去年の夏に合宿をした時につくったものもあって、それはあまり季節感を考えなかったんですけど、アルバムとしてまとめて聴いた時に、聴きやすい流れになったんじゃないかなと思います。

 「リフレイン」は、まさに春を感じさせる、軽快なポップ・ソングですね。

YUKA:陰”と“陽”でわけたら、完全に“陽”にあたる部分の曲になりましたね。聴く人の背中を押せるような作品っていうのは、moumoonとしてあまりやってこなかったんですが、最近はそういう振り切った感じでつくることもできるようになったので、それを見せたいというのもありました。

 振り切れるようになったきっかけというのは?

柾昊佑:ライヴですね。「On the right」をライヴでやった時に、お客さんと一緒にすごく盛り上がれたので、そういう楽しい曲をライヴでいっぱいやりたいなと思って。「On the right」や、そのカップリングの「ハレルヤ」は、ライヴを意識してつくっていたので、その流れを汲んでいるっていうのはあると思います。

 テーマ的に今までになかった歌も多いですね。

YUKA:そうですね。今まではラヴ・ソングが多かったんですけど、恋人に歌っているようにも聴こえるんだけど、友達同士の友情にも聴こえるみたいな。そういうスタンスもいいなって、最近思っていて。

 YUKAさんの電話越しのメロディからサウンドが生まれたそうですが、そういうパターンって多いんですか?

柾昊佑:メロディをYUKAちゃんが歌って、それをそのままつくったっていうのは、はじめてかもしれないですね。普段は、曲は僕がつくって、YUKAちゃんが詞を書いて、そこからアレンジを相談しながらするっていう流れなので。でも、電話越しでメロディだけ歌われても、全然わかんないんですよ(笑)。僕の方でコードをつけながらYUKAちゃんにひとつひとつ確認してもらって、それでようやくこっちも“あ、こういう感じか”って納得するみたいに進んでいって。

 詞は全編日本語で書かれていて、これもmoumoonとしては、あまりないパターンですよね。

YUKA:わかりやすくて、ちゃんと言葉が入ってくるっていうのを目指していたので、言葉がちゃんと聴こえて、情景が目に浮かぶようなものをつくりたいなと思ったんです。今作にも収録されている前回シングルの「青い月とアンビバレンスな愛」も、ほとんど日本語なんですが、これも同じ理由からですね。

 「Brilliant days」は、ひんやりとした雰囲気のサウンドと情熱的なキャラクターを描いた歌詞の対比が印象的ですが、これはどんなところから?

YUKA:同じ部屋の窓から季節が移り変わっていくのを見た時に、それが誰かの帰りを待っているような女の子だったら、どんな気持ちになるのかなと思って。窓から外の景色は見えるんだけど、思いは届かない…そんな情景と曲が重なった時に、その空間が水槽になって、その中を人魚が泳いでいるイメージが広がったんです。だから日常的な言葉を使わず、ちょっと物語っぽい感じになっていて。届かない思いとか、誰かの帰りを待っている人とかに響くんじゃないかなと。だから、すごくドラマティックな気分にひたれる曲になったと思います。

 でも、悲しいだけじゃなくて、最後が希望を持てるような内容になっていますよね。

YUKA:物語の最後に“もしかしたら、大丈夫かもしれない”っていうのは、加えておきたかったんです。それがないと投げっぱなしになっちゃうので(笑)、不安を誘うだけのストーリーはイヤだなって。

 こちらは10年ほど前につくった曲が、もとになっているそうですね。

柾昊佑:去年、合宿をした時に、ふと思い出して何気なく弾いてみたら、いいねって話になって。メロディ自体は、その原曲のままです。この曲を聴いた時から、YUKAちゃんには“水槽の中の人魚”のイメージが見えていたみたいで、歌詞に関しても結構トントン拍子で進んだんですけど、最終的にアレンジする段階で、昔につくった時のイメージが出てきてしまって、どうしようか? みたいになってしまって(笑)。それで、この曲だけはアレンジャーさんにお願いして、一緒につくっていただいたんです。

 「Kiss me Baby」も、幻想的な雰囲気のある曲ですが。

YUKA:最初のストリングスが衝撃的で、あのワンフレーズだけで全部できちゃうくらい、例えようもない美しさだなと感じたんです。でも、そこにはきれいだけじゃなくて、切なさとか、はかなさも同居していて。その感じが、目覚めて夢からさめた時に感じる寂しさに似ていると思ったんです。みんながその寂しさを感じているかは、わからないんですけど。この夢と現実の狭間をただよっているような、ちょっと非現実的なきれいな感じとか、主人公は絶対に女性で、秘密の花園というか、“アリス・イン・ワンダーランド”みたいなイメージが広がったんです。

 映画や本からインスピレーションを受けることは多いんですか?

YUKA:映画も本もすごく好きなので、その時に自分がハマっている作品の映像が写真のように断片的に頭に残っていて。“この曲のこういうところは、あの映像が合うな”みたいな感じで、頭の中でPVを組み立てる感じで歌詞を書きますね。

 土地や景色といった、周りの環境が影響した部分はあるんですか?

柾昊佑:自然が周りにすごくあって、星がすごくたくさん出ていたり、普段はなかなかそういう環境で曲をつくることがなくて合宿は新鮮でした。それがこの曲に結びついたのかなっていう感じは確かにありますね。デモの感じもすごく良くて、アレンジの段階でドラムやベースを重ねていくんですけど、その最初の空気感は残したいなと思ってつくりました。この曲は今作の中で個人的に一番好きな曲で、YUKAちゃんも言っていたストリグスのラインもそうだし、詞の感じとかもすごく好きなんです。他の人たちがあまりやっていない感じというか、自分たちの個性が出ている曲だと思っていて、一見地味かもしれないけど、聴く人にもこれを好きと言ってもらえたらうれしいですね。

 「MUSIC」は、詞も曲も今までにない遊び心にあふれた楽曲ですね。

YUKA:いつも歌詞を書く時って、根を詰め過ぎて最後の方には“あ〜、もうわかんない”みたいに泣いてる感じで。すごく身をすり減らすような、“鰹節”のようなタイプって言われるんですけど(笑)、ちょっと肩の力を抜いて書いてみようと思って。そしたら、すごくスルスルと出てきて一気に書けたんです。ただ、今までにない感じだったので、受け入れてもらえるか不安だったんですけど、柾さんも「オシャレな感じになりそう」って言ってくれたので、迷わずに進めました。

 この曲も、昔につくった曲がもとになっているそうですが。

柾昊佑:これはサビの部分だけなんですけど。そういう断片的なのがいっぱいあって、たまに思い出して引っ張り出して弾くと意外に良かったりして。サウンドをつくる上では、あまり凝りすぎず、シンプルにした方がパンチが出るかなと思って、そこに注意しました。歌詞が最初に♪MUSIC♪しかなくって、ここからどうやって広がるんだろうって思っていたら、予想以上の広がりで。“音楽”をテーマにサビも書いてあって、“こんなの書けるんだ、すごいな”って、YUKAちゃんの新たな一面を発見しました(笑)。

 DVDにはミュージック・ビデオだけでなく、野音での『FULLMOON LIVE』の映像が収録されていますね。

YUKA:日比谷の野音って、今までのワンマンの中で一番ハードルが高かったんですが、外でやるライヴは得意なところなので、気持ちいい空間をつくれたと思っていて。すごくカッコいい映像を撮ってもらえたし、全国の中で私たちがまだ行ったことがない場所もたくさんあるので、来たくても来れないっていう人たちに、ぜひ観てもらいたいと思います。

柾昊佑:曲はCDで聴いたり、ダウンロードして聴いたりできるけど、ライヴに行くっていうのは、また一歩踏み出さないとなかなか行けないと思うので、どういうライヴをやっているのかわかってもらえれば、その一歩を踏み出すきっかけになるかなと。それで気に入ってもらえれば、6月と7月に東名阪でツアーがあるので、そちらに遊びに来てもらいたいですね。

YUKA:そうですね。今回のアルバムはとっても春らしい、前向きな「リフレイン」という曲を筆頭に、いろいろと面白い曲ができたので、1枚でもすごく楽しめるし、聴き終わって、すごくポジティヴな気持ちになれる作品になったと思います。ぜひ何度もリフレインして聴いて、ツアーに備えてください。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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m.o.v.e http://www.beatfreak.jp/interview/7094/ http://www.beatfreak.jp/interview/7094/#comments Fri, 12 Mar 2010 15:46:48 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=7094 『Dream Again』を3月3日にリリース! 昨年8月にリリースしたカヴァー・アルバム『anim.o.v.e01』を経て、m.o.v.eに起きた化学反応とは!?]]> 01_m.o.v.e_610350

L to R:motsu、yuri

常に“進化”、“変化”を続けるm.o.v.e。約1年ぶりのオリジナル・アルバム『Dream Again』を3月3日にリリース! 昨年8月にリリースしたカヴァー・アルバム『anim.o.v.e01』を経て、m.o.v.eに起きた化学反応とは!?


 yuriさん、遅ればせながら、ご結婚、妊娠おめでとうございます。

yuri:ありがとうございます。20歳でデビューした頃は、漠然と“30歳までには結婚して、BABYがほしいな”くらいにしか考えていなかったんですけど、いざm.o.v.eの活動をはじめたら、目まぐるしく月日が過ぎていって(笑)。目の前にある、やるべきことをひとつひとつクリアしていっていたら、あっという間に30歳になってました。それでも周りの人たちや環境が少しずつ変わっていって、yuri自身も自分の人生をいろんな角度から見て考えるようになったんです。そんな時に今の彼と出会って、困難も多々ありつつ(笑)、泣いたり笑ったりしながら考えて、ある意味自然とたどり着いたのが“今”という感じです。BABYができると、お仕事の面で今までと同じようにはいかず、みんなに迷惑をかけてしまうことが気がかりだったんですが、木村さん(t-kimura)、motsuさんをはじめ、スタッフも喜んでくれて、「新しい未来のために、みんなで協力し合ってはりきって頑張りましょう!」と言ってくれたのが、すごくうれしかったです。とは言っても、今年に入ってからもギリギリまで歌ったりお仕事していたので、そろそろBABYと自分の体に時間と余裕をあげたいと思っています。妊娠したことによって、普段の行動も、もちろん劇的に変わりましたが、気持ちの面で“自分じゃない大切な何か”がいることに、とても不思議な感じがしています。

 昨年8月にリリースされたカヴァー・アルバム『anim.o.v.e01』をはさんで、オリジナル・アルバムとしては約1年ぶりの新作となりますが、今作に込めた思いというのは?

motsu:今回は“大人でエロいアルバム”を意識しましたね。『anim.o.v.e01』で、ある意味“使命のようなもの”を果たしたので、その反動か、自分たちの表現したいことを発散したかった部分があったのかも。それと、『anim.o.v.e01』で他の方の作品をカヴァーさせてもらったんだけど、それはm.o.v.e史上はじめてのことで。それがすごく新鮮だったこともあり、それまで自分たちの中にあった不文律が壊れ、何か新しいものをつくりたくなったんです。構造改革っていうか、政権交代みたいなもので(笑)、事業仕分けでやってみたいことを洗い出した感じですね。

 『anim.o.v.e01』のリリースというのは、今作に大きな影響を与えているんですね。

motsu:すごく影響していますね。詞に関しても、これは自分が勝手に背負っていた十字架なんだけど、アブストラクト(抽象的)であってはいけないと思っていて、常に状況が見えたり、主人公のキャラが立ってたり、そういうことが大事だと思っていたんです。でも、アニソンを見ると、すごく抽象的な作品が多くて、そこにラップをのせる行程で、その美しさのようなものを感じて、“こういうのもありじゃん”って。だから、今回はそういうのをすごくやりたくなって、気持ちよくやらせてもらいましたね。

yuri:歌唱とかには、特に変化はなかったんですが、『anim.o.v.e01』での他のアーティストのみなさんとコラボという面においては、新鮮味もあって、刺激的な作品づくりだったので、今作はそういう経験をふまえた上で、また新たな気持ちでオリジナルの作品に取り組めたというのはあります。

 表題曲の「Dream Again」は、ゲームの主人公に例えて、夢を追いかける大切さ、追い続ける勇気を歌った内容ですが、リリックに“YouTube”や“ニコニコ”、さらには“午前二時のフェニックス”というワードが出てきて、ユーモアも感じさせますよね。

motsu:これはティザー広告みたいなもので(笑)。最近はテレビよりもYouTubeやニコニコの方をよく見ているんで、そういうのが自然に詞に反映された部分はありますね。この曲は本当に気に入っているんですよ。

yuri:私もこの曲は、個人的にシングルにしたかったくらい好きな曲です。

motsu:リフとサビが一緒というパターンって、ダンス・ミュージックの王道中の王道なんですけど、実はm.o.v.eではあまりやっていなくて。「このいわゆるダンス・ポップっていいね」ってyuriちゃんと話していたんです。で、アルバム・タイトルをみんなでいろいろと案を出していた時も、僕とyuriちゃんでこの曲のタイトルをアルバム・タイトルにしたいと強くお願いしたんです。

 「ギラギラ」は、サビで2人の声が重なっていて、珍しいなと感じたんですが。

yuri:過去にもロックなアルバムとかで、ちょこちょこ一緒に重なって歌ったことはあったので、違和感は感じませんでしたね。ただ、言われてみれば、久しぶりだったかもしれません。

motsu:この曲は僕が作詞だけでなく、作曲/編曲も手がけていまして。なので、すげぇ自分アピールの曲です(笑)。2人の声が重なるのは、やりたいなと常日頃思っていたので、これを機会に。2人とも声にギラギラした感じがあって、すごく合っているなと感じていて。欲望コンビですから、2人とも。真っ黒な欲望だけど(笑)。

 「シークレット★キャンディ」は、今までのm.o.v.eならタイトルはストレートに英語にするような気がしたんですが、このあたりも『anim.o.v.e01』を経た変化の表れなんでしょうか?

motsu:そうですね。アニメで好きになってくれた人たちもそうですし、僕が個人的に渋谷が好きなので、109とかで刺さりそうな感じかなと勝手に思って(笑)。周りのみんなからは、「やっぱり英語にした方がいいんじゃない?」って意見もあったんですけど、そこは押し切らせてもらって。「ギラギラ」と「シークレット★キャンディ」は熟考した上での僕の判断なので、みなさんにはご理解いただきたいと(笑)。とにかく『anim.o.v.e01』を経た自分っていうのを、何かで表したかったんですよ。そのひとつが、このタイトルなんです。

 楽曲に関しては、yuriさんの力強いヴォーカルが印象的で。特に今作はこういった曲から優しく歌う曲まで幅広く収録されていますが、そのあたりは制作される上で意識したことなんですか?

yuri:自分ではいつも通り、曲に合わせて歌のトーンや表情をつくって歌っているだけなので、特に意識したということはないですね。

 「VISON」は、今までのm.o.v.eを踏襲しつつ、新しい要素もあって、一番変化がわかりやすい曲という印象を受けましたが。

motsu:言われてみると、そうかもしれないですね。息吸って吐いたらトランスが出てくるみたいなところがありますけど(笑)、大人な、マチュア(円熟)な感じが出ているかなと思います。アニメつながりで来てくれた人たちに、僕らがもともとはどういう音楽をやっているのか見てほしいっていうのもあったし、こういう曲は絶対にやっておかないと、という気持ちはありました。

 「My Decade」はパッヘルベルの「カノン」をサンプリングした曲ですが、これはどんな発想から?

yuri:この曲は、最初に木村さんから「前につくった「Lockin’ On The Sunny Side」のアンサー・ソング的な曲をつくるから、今のyuriくんの心境をそのまま詞にしてみない?」って言われて、私が書いた詞なんです。結果、こういう感じになったんですけど、歌ってみて何か不思議な感じでした。ひとりじゃないような、2人で歌っているような…。かなりお腹が大きくなってから歌った曲だったので、なおさらそう感じたのかもしれませんね。

 motsuさんの語りかけるようなラップやyuriさんの優しい歌声が印象的でした。

motsu:Mother Ninjaでは、こういう感じのラップをやってるけど、m.o.v.eのmotsuとしては、あまり見せてないですね。まぁ、いろんな引き出しを持ってるぞっていうところで(笑)。

yuri:「VISON」では、まさにイケイケなm.o.v.eのyuriっていう感じなんですけど、この曲は、今現在の、等身大の素のyuriなんだと思います。いい意味で攻撃性ゼロで(笑)、無駄に力が入っていない飾らない状態。自分で聴いていても、不思議と穏やかで素直な優しい気持ちになれますし、アルバムの最後の曲としてもピッタリだったなと思います。

 DVDには「創聖のアクエリオン」、「Fate Seeker」のミュージック・クリップと『LIVE TRANSFORM 2009』の未収録映像が収録されていますが、ファンの方からのリクエストに応えた部分が大きいんですか?

motsu:それもありますが、はじめての方に我々はこんなライヴをやってますよっていうのを見せたかったっていうところです。「Fate Seeker」のビデオはyuriちゃんがいない上での撮影だったので、最初は僕もいなくていいかなと思ったんですが、やっぱり誰かはいた方がいいかなと思って。それでyuriちゃんがいない欠乏感がない形ってどういうのだろうって探っていったら、ああいう形になりました。たまには、ああいうちょっと力の抜けたものもいいですよね。

 「創聖のアクエリオン」は、ニコニコ動画でも反響がすごかったですよね。

motsu:ホント、ありがたかったですよね。ネガティヴなものも、ポジティヴなものも全部含めて、うれしかった。何も反応がないのが一番さびしいので、いい意見にせよ、悪い意見にせよ。ただ、個人的にはコメントなしの映像っていうのが、もう逆に違和感を感じますね。地味に感じるというか。僕の中では、ニコニコ動画にあるコメント込みの映像がデフォになっちゃってるんで(笑)。

 yuriさんが産休という形になりますが、今後の予定というのは?

yuri:そうですね。これから少しの間、直接会うことが難しくなってしまうんですが、早くみんなの前で元気に歌えるようにいろいろと頑張ります。なので、それまでは、時間ギリギリまで必死になってつくったこのアルバムを聴いて待っていてください。あ、くれぐれもyuriのこと、忘れないでね(笑)。

motsu:産まれるのはこれからなので、すべてはそれからですよね。yuriちゃんもどちらかと言うとやりたがりなので、赤ちゃんを産んで少し落ち着いたら、すぐに体型戻して頑張りますみたいになるんじゃないかな(笑)。yuriちゃんが動けない間は、僕ができることはなんでもやってやるくらいの気持ちで動こうかなと。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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武藤昭平 http://www.beatfreak.jp/interview/5700/ http://www.beatfreak.jp/interview/5700/#comments Fri, 19 Feb 2010 04:04:46 +0000 webmaster http://www.beatfreak.jp/?p=5700 『トゥーペア』が、2月10日リリース! 多彩な顔ぶれをゲストに迎え、“ヴォーカリスト・武藤昭平”の出した答えがここに!!]]> 01_mutousyohei_610350

昨年スタートした、勝手にしやがれのリーダー・武藤昭平のソロ・プロジェクト。その集大成とも言えるソロ・アルバム『トゥーペア』が、2月10日リリース! 多彩な顔ぶれをゲストに迎え、“ヴォーカリスト・武藤昭平”の出した答えがここに!!


 “ひとりのヴォーカルとして立ち返る”ことを目的としてスタートさせた武藤さんのソロ・プロジェクトですが、その中で見えてきたこととは?

武藤昭平:改めて感じたのは、ヴォーカルやギターなど、1個1個の音を録音する深みみたいなものかな。前からやっていることなんだけど、今回はちがう視点でやって、こうやってレコードができるんだっていうのがいろいろと見えてきて、いろんな可能性があるなと。特に最近は便利な世の中になっていて、実際に会わなくてもレコーディングしたデータをメールでやり取りして完成させられるじゃないですか。そういうのがすごく不思議というか、新鮮でしたね。

 そういう新しい形で組み上げていく段階で、“熱量”といった部分ではいかがですか?

武藤昭平:もちろん勝手にしやがれは、そういう熱を大切にしているし、自分も昔の好きなレコードとか、その場の空気感を楽しむことはあるんだけど、今の人たちはどうなんだろうって思うんですよ。それが俺の中でもちょっとわからなくなっていて。と言うのも、今ってパソコンでダウンロードして、プレイヤーに移して聴くっていう人が増えていると思うんですよね。こっちはマスタリングの段階で、曲間を何秒くらい取れば次の曲が活きるだろうというところまで考えて作業してるけど、シャッフルして聴いたり、頭出しして聴いたりするとそんなの関係なくなってしまうじゃないですか。そういう時代に、この空気感がいいんだよって言ってること自体がナンセンスなのかなって。

 時代の流れで、ちょっとあやふやになってきてしまった部分があると。

武藤昭平:その作品のどこにこだわりを持たせるかっていうところがちょっとね。結局はいい曲をつくって、プレイしている人間とそれを求めるリスナーがいれば、それでいいのかなと思っていて。だから勝手にしやがれの時からそうなんだけど、基本的に“いい演奏”というよりも“悪くない演奏”だったらOKにしているんです。プレイヤーの立場からしたら、気になることは細かいところがいっぱい出てくるんだけど、リスナーがそんなところまで気にするかって考えたら、絶対気にしないと思うんですよ(笑)。それよりも、曲自体がいいか悪いかを重要視するべきで。あんまり、そういうところにこだわるとシェアもちっぽけになってしまうと思うし。だったら、プレイの最終型を見据えて、細かいミスを気にするより、“悪くなかったね、今の。じゃあOK”っていう感じで。まぁ、そのジャッジも甘いんですけどね(笑)。

サウンドづくりという面ではいかがでしょう? 重視した点というのは?

武藤昭平:サウンドづくりというか楽曲のつくり方なんだけど、「ワインレッドの心」以外は全部新曲で、それをつくる時の目標が“昔からあるようなスタンダードな曲ばかりにしたい”というもので。だから、コードなんかもシンプルにしているんですよ。その代わり、演奏力とかヴォーカルとかによほどの説得力がないと何もなくなってしまうので、そういうところで勝負しましたね。誰にでもつくれる曲なんだけど、俺がやることによって全然ちがうものになるっていう勝負をしようと。だから、楽曲づくりとしては、どこかで聴くき覚えがあるようなシンプルかつキャッチーなものを心がけました。

 表題曲の「トゥーペア」は、ポーカーでは2番目に弱い“トゥーペア”で勝負に出るところに、“開き直った男らしさ”を感じたんですが。

武藤昭平:沢田研二さんみたいに美貌と歌、そして日本を代表するスター、あそこまでそろえば“ロイヤルストレートフラッシュ”って言えるんですけど、いかんせん俺なんで(笑)。やっぱ庶民の味方ですから。どちらかと言うと、きれいごとを固めて人に未来と希望を持たせる楽曲をつくるより、酒場でクダを巻きながら頑張ろうとしてる人たちの目線が好きだし、そういう曲を書く方が得意なんで。トム・ウェイツやチャールズ・ブコウスキーのように、人の見せたくない裏側をわざとさらけ出しながらも、人生をあきらめずに頑張る視点が好きなんですよ。で、たまたまポーカーの役で“トゥーペア”っていうのがポンッとひらめいて。“トゥーペア、だけど勝つ!”みたいな(笑)。

 「プリティ・ビーナス」は、武藤さんが歌う女性目線の歌詞というのがすごく新鮮ですが、女性目線にしようと思ったのは?

武藤昭平:基本的に曲は自然と降りてくるんだけど、この曲はピストルズみたいな雰囲気のパンクが頭の中で鳴っていて。でも、そんな荒々しい演奏に男らしい歌詞をのせても、すごく真面目じゃないですか。それってシャレがないなと思った時に、あのサウンドで♪あたしが〜♪ってはじまったら面白いじゃないかなとひらめいて。“バカだな〜”みたいな(笑)。そういうところのシャレですよね。

 FPMがミックスを手がけた「エグジット」も新鮮ですよね。

武藤昭平:田中さんはもともと飲み友達で、古い付き合いなんですよ。勝手にしやがれや武藤×ウエノでイベントに参加した時にも一緒になったことがちょこちょこあって、飲みながら“なんか一緒にやりたいよね”っていう話はしていたんです。で、今回ソロでアルバムを出すことになって、これは田中さんとやれるチャンスだなってことで声をかけて、念願がかなったという感じですね。ミックスに関しては、ウエノくんと俺だけで録音した、ミックスもしてない録り下ろしのデータを丸投げして、もう田中さんにお任せという感じで。そうしたら、俺のギターが一部しか入ってなかったんですけどね(笑)。で、最終のミックスに入る前に田中さんと飲む機会があって、“この日からミックスに入るから”って言うから、“この際ギターはいいから、すいませんけどヴォーカルだけは残してください”って(笑)。仕上がりに関しては、もうさすがのひと言ですよね。この曲がこうなるんだみたいな。

 このアルバムのリリースで、ソロ活動は一旦お休みに入るんですか?

武藤昭平:そうですね。アルバムとして、次の武藤ソロ第2弾とかは、今のところ考えてないです。でも、今回のソロ活動は、勝手にしやがれではできない、武藤×ウエノや俺ひとりでの弾き語りというところの延長線上にあって、つながっている部分があるので、そういう意味ではその活動をやめるつもりはないし、今年も続けていく予定です。

 ソロ活動を経たことで、勝手にしやがれのアイデアが広がった部分はありますか?

武藤昭平:今までにない勝手にしやがれをできるだろうっていうのは、すごく感じますね。とりあえず、シフト的には今はもう勝手にしやがれに移っていて、新曲や頭の中で練り直している段階なので、楽しみにしていてもらいたいです。勝手にしやがれや俺のことを知らない人は、武藤昭平というひとりの人間をこのアルバムで感じてもらって、その人間がすごくとんがったら(笑)、勝手にしやがれみたいなのをやっているってことを知ってもらえれば。今回は受け皿が広い、いろんな人がいろんな形で聴ける視野の広いアルバムができたと思うので、喰わず嫌いじゃなく、一度試してみてください。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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武藤昭平 http://www.beatfreak.jp/interview/1092/ http://www.beatfreak.jp/interview/1092/#comments Mon, 28 Dec 2009 05:46:57 +0000 admin http://beatfreak.sakura.ne.jp/?p=1092 「ワインレッドの心/リコ」という両A面シングル! ヴォーカリスト・武藤昭平が歌い上げる、大人の渋みと色気が漂うディープなバラードは12月23日リリース!!]]>


勝手にしやがれのリーダー・武藤昭平のソロ・プロジェクト第2弾は、「ワインレッドの心/リコ」という両A面シングル! ヴォーカリスト・武藤昭平が歌い上げる、大人の渋みと色気が漂うディープなバラードは12月23日リリース!!


前作「至福の空」とは、雰囲気がガラリと変わりましたね。

武藤昭平:第1弾は“勝手にしやがれの武藤”のイメージをくつがえしたいというところから、シンプルにロック・バンドにしたんですが、第2弾では、また全然ちがったことをしたいなという思いが最初からあって。それと同時に、前作のイメージを引きずって「武藤はソロになってロックをやりたいのか」と思われるのもイヤだなと思ったんです。今年は“武藤昭平 with ウエノコウジ”で、アコースティックで全国をまわったので、そのカラーを素直に打ち出そうという気持ちと、もともと好きだったフラメンコをフィーチャーしたものをやろうというところから、今作のカラーになりました。

「ワインレッドの心」のカヴァーは、フラメンコ調のアレンジが斬新ですね。

武藤昭平:もともとフラメンコやそういう要素を取り入れたマノネグラ(フランスのバンド)のようなミクスチャー・バンドが大好きで。俺ひとりで弾き語りをやったり、ウエノくんとまわっているところでも使っているギターはフラメンコ・ギターなんです。だから、フラメンコ・ギターの音色と自分の声の相性が合っているなという手応えを自分でも感じていたので、ぜひフラメンコ・アレンジで試したいなと思って。それでプロデュースを沖さんに頼んだんです。

ご自身のこの曲に対する感想というのは?

武藤昭平:沖さんのすばらしいアレンジと、鈴木さんや大儀見さんをはじめとするミュージシャンの方々のすばらしいプレイの中で、いい形でいろんなマジックが起きたなと思っていて。大衆性があるポップスでもあるけれど、俺のキャラもちゃんと出ているし、今後こういうのをつくれって言われても、もうできないんじゃないかな(笑)。バンドじゃないから、フタを開けてみなければわからないところもあって、シビアな演奏をされる方が多かったから、歌う方としてもアジテーションだけでごまかしたくないなと。ただ、シビアに歌っても、それでこじんまりとしてしまったら俺のヴォーカルとしても面白くないから、その辺を上手く使いわけて。そういう意味ではヴォーカリストとして、かなり勉強になった部分もありましたね。

「リコ」は、ウエノさんとのライヴにおける定番曲でもありますね。

武藤昭平:この曲は、実は重たい曲で。俺の周りの飲み友達でガンになってしまったヤツがいて、病気で苦しんだり、その治療で酒を飲めなくなったり、生活を過ごしていく中で、この間まで一緒に飲んでいたのに、行きつけの店で会わなくなってしまった友達に、どう声をかければいいのかわからなくて。励ましでも何でも、何かできないかなという思いからできた曲なんですよ。世の中でも、いろんな状況で頑張っている人たちに、“何か声をかけたい、応援したい”というメッセージがつまった曲です。

“リコ”というのは女性の名前なんですか?

武藤昭平:“リコ”って日本だと女性をイメージすると思うんですが、中南米だと男性の名前なんですよ。男でも女でもどちらにでもとれるイメージにしたくて。いろんな人に向けてメッセージを発信したいなと思ったので、歌詞もどんどん省略して、ラヴ・ソングに聴こえてもいいよって感じにしたんです。

どう捉えるにしろ、それは聴く人に任せると。

武藤昭平:俺は励ましの意味でつくったので、そう受け取ってもらえるのが一番うれしいけど、曲を発表してしまえば、最後は聴く人にゆだねられるので、どういう解釈になってもいいっていうのりしろはつくってあるし、その覚悟はあります。

3曲目から5曲目には、ウエノさんと出演された今年の『RISING SUN ROCK FESTIVAL』のライヴ音源が収録されていて、かなりのヴォリュームになりましたね。

武藤昭平:武藤昭平のソロ名義として出すんだけど、今年に入って一番動いている“武藤昭平 with ウエノコウジ”として、はじめての音源でもあるんですよ。俺たち2人がどういうことをやっているのか、知らない人も多いと思うので、こいうことをやっているんだよっていうのも伝わればいいなと思って。それと初回盤に付いてくるDVDには、ウエノくんとのライヴ映像の「リコ」と「ワインレッドの心」のPVが入っていて。今までいろんなPVを撮ってきたけど、スタンディング・ヴォーカルは、はじめてなんですよ。だから、できれば観てもらって、その辺も楽しんでもらえればと思いますね。

今年1年を振り返ってみて、いかがでしたか?

武藤昭平:はじめてヴォーカリストに専念して、ギターの練習も生まれてから一番やったような感じで、自分の中でも発見が山ほどありました。ファンの方にはもったいぶってしまった感があるんですが、来年は勝手にしやがれをしっかりと動かして、今年身につけたものをいい形で還元していきたいですね。

INTERVIEW:Shinji Takemura


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