Purple Days
L to R:石坂翔太、吉田ワタル、鈴木俊彦
その才能を小室哲哉氏に見出され、結成半年にしてTM NETWORKのコンサートにゲスト出演をした経歴を持つPurple Days。3月17日にリリースされたファースト・アルバム『SERENDIPITY』は、これまでに彼らが積み上げてきたものが詰まった、ファーストにしてベスト的な内容!!
吉田ワタル:オフィシャルでコメントもらうのは、初なんでうれしいですね。デビューまで実はスムーズじゃない時期もあったので、昔から考えるとちょっと感慨深いものがあるというか。そういう意味でもありがたいし、うれしいです。
石坂翔太:ある意味、小室さんありきではじまったバンドだし、小室さんと関われたこともそうだけど、そういう方からコメントをいただけたことはうれしいですね。頑張らなきゃなって思います。
吉田ワタル:日本語の直訳はなくて、解釈がいろいろあるんです。意味としては“目的とは別の価値ある物を見つけだす能力”っていうことなので、僕らの解釈として“出会い”と捉えていて。僕らの出会いもそうだし、僕らとお客さんとの出会いもそうだし。すごく広い意味があるなと思ってこのタイトルをつけました。
鈴木俊彦:コンセプト・アルバムというよりは、自分たちがいいと思って今までつくってきたものをどんどん入れていこうという感じで。だからベスト・アルバムに近い発想でつくりました。
吉田ワタル:今まで全部メジャー・デビュー・シングルをつくるような気持ちでずっとやってきていて。それがすべて、このアルバムまでに全部まとまっている感じですね。
石坂翔太:今回のアルバムをつくる前に、流れをつくるためにこういう曲を入れようかという話もしたんですけど、やっぱり1枚目だし、どういうバンドか知ってもらおうということになって。
吉田ワタル:メロディはあったけど歌詞がなかったものに、歌詞をつけながらアレンジし直したくらいですね。
吉田ワタル:一番最初にカヴァーした曲ということで、思い入れが強かったっていうのはあります。もちろん他のカヴァー曲にも思い入れはあるんですけど。ただ、自分たち的に1枚目のプレ・デビュー・シングルに収録されていた楽曲なので、それをあえてアルバムに入れるっていうところに意味があるんじゃないかなと思って。
石坂翔太:それと“生まれ年”っていう、つながりもあって。’86年は、僕らの生まれ年でもあるし、この曲の生まれ年でもあるんです。
石坂翔太:これはさっき、わっくん(吉田ワタル)が言ったパターンの曲で、もともとメロディがあったものに歌詞をつけてアレンジし直したんです。その作業が制作の最後の方で。だからこういう音を入れると、マスタリングが終わった時に、こういう風に聴こえるんだなっていうのがわかってきていたので、先読みをしながらつくったところもあるんです。できあがったのを聴いても、音質やオケのバランスが、すごくよくできているし、アルバムの成果が一番出た曲かなって個人的には思っています。
石坂翔太:この曲は、俺が歌詞を書くって言って書きはじめたんですけど、いざ書こうとすると1行目が書き出せなくって。いろいろ考えていたら、明日はもう歌入れっていう日になってしまったんですよ。で、夜にわっくんに電話して「一緒に書かない」って言ったんですけど、「自分で曲を書いて、自分で歌詞も書くつもりでやっていたんだから、最後までやらないと」って言われて。頑張って書いたんです。で、歌入れの当日に会ったら「俺が書くのは、本当はよくないんだけど、一応書いてきた」って持ってきてくれて、それを合体させて今の歌詞になったんです。
吉田ワタル:でも、結果的には良かったよね。今まで歌詞にしても、曲にしても共作をしたことがなかったから、ある意味バランスが取れたかなって。
鈴木俊彦:翔太の世界観も出ているしね。
鈴木俊彦:Purple Daysのコンセプトとして、デジタル・ロックというのが前提としてあって。自分はギタリストで、ロックが好きで育ってきたので、“デジタルの中にどれだけロックを入れられるか?”っていうのを試したくてつくったのが、この楽曲なんです。だから、ロック色が強くなっていて。レコーディングするにあたっては、ストレートなライヴ感を収めたかったので、そこを意識しています。
吉田ワタル:この曲を聴いた時に色っぽい曲だなと思って、どろどろのロックにしたかったんです。で、そういうテーマで書いたんですけど、自分が書きたいことが書けたので、すごく好きな曲になりましたね。
吉田ワタル:やっぱり歌い方やテンションっていう面では、他と比べると気持ちの上で全然ちがいますね。ライヴでやっていたっていうのもあるんですけど、こだわりたい部分として、“ここはもっと気持ちよく声を出したい”とか、そういうイメージがしっかりとあったので、そのイメージにどうやって近づけていくかっていうのはレコーディングでも気を使いました。
鈴木俊彦:ヴォーカル・ディレクションも、自発的に「もう1回やらせて!」っていう感じでやっていたもんね。
吉田ワタル:そうですね。バラードも何曲かあります。僕個人としては、翔太の書くバラードって結構好きなんです。
石坂翔太:この曲は中2の時に書いた曲なんです。今回入れるにあたって、アレンジとか変えているんですけど、今改めて聴くと、今の自分には出てこないメロディというか。すごく素直なんですよね、曲のつくりが。ちゃんと上がったらその分下がるし、下がったら、その分上がるし。今そういうのを書こうと思ったら、考えすぎて打算的になっちゃうというか、いやらしくなっちゃうかなって思います。
石坂翔太:そうなんです。今までいろんなバンドでやってきたんですが、全部ヴォーカルが女の子だったんですよ。それが最終的に形になったのが、男のヴォーカルであるワタルっていうのが面白いなって思いますね。
石坂翔太:僕個人としてはマニアックな曲をやりたい気持ちもあったんですけど、やっぱりTM NETWORKの象徴っていったら「Get Wild」みたいなところがあるし、僕らがアレンジさせてもらった時に、一番わかりやすいのもこの曲だなと思って。ただ、アレンジをやらせてもらう時に大変だったのが、昔から聴いているので、どうしてもオリジナルと同じになっていってしまうんですよ。そこに危険を感じた俊(鈴木俊彦)が「俺もつくってくる」って言って。俊はあまり先入観がなかったので、いい感じのトラックをつくってきてくれて、それを足してできあがったのが今回の曲です。個人的にはPurple daysのミックスというよりは、「Get Wild 2010」みたいな感じにしたかったんですけど、イメージ通りにうまくできたなと思います。
鈴木俊彦:翔太ひとりにやらせたら、絶対そのままになるなっていうのが目に見えていたので(笑)、逆にオリジナルをまったく無視したというか、テンポ感は一緒なんですけど、同じトラックをつくらないようにという意識でつくっていきました。翔太のつくったトラックと合わせた結果、原曲よりにはなったんですけど、いいバランスが取れたかなと思います。
石坂翔太:今までにやってきたカヴァー曲は、全部女性の歌だったので、男性のヴォーカルが入るだけで、まったくちがって聴こえたんですけど、この曲はもともとが男性ヴォーカルの歌なので、オケから変えないと何も変わらないっていうところで、ハードルが高かったというか、難しかったですね。
鈴木俊彦:あとは個人的に、原曲にギターがあまり入っていない中で、たまに入っているフレーズがすごく印象的だから、それをどう活かしていくのか、それともまったく無視するのかっていうバランスも難しかったです。
吉田ワタル:カヴァーする前から、カラオケでもよく歌っていたので、自分が歌いたいように歌いましたね。たとえば、うつさん(宇都宮隆)が声を張って歌っていなくても、自分がここを歌いたいと思ったらバーッと歌ったし。そうじゃないと、ちがいが出せないっていうのもありましたから。
吉田ワタル:撮影は、僕らにとってはじめての体験で。今まではライヴだったらライヴのスイッチ、レコーディングだったらレコーディングのスイッチみたいに、それぞれのスイッチがあったんですけど、ミュージック・ビデオのスイッチはなくって。もうとにかく勉強だらけでしたね。
鈴木俊彦:それまで映像に残すっていうのがなかったから、こう動くとどう映るのかっていうのもよくわからなかったし。
石坂翔太:自分では結構動いているつもりなんだけど、実際に映像を見てみると、すごく地味なんですよ(笑)。
吉田ワタル:でも、いろいろと勉強しつつ、かっこいい映像が撮れたし、鈴木姉妹というカリスマ読モのかわいい女の子が出ているので、ぜひチェックしてもらいたいです。それと、メイキングの方も、撮影から解放された僕らの素の表情などが見れるので、その差を楽しんでもらえたらと思います。
石坂翔太:今のところは、まだ予定はないんですけど、直接聴いてもらいたいので、何かしらやりたいですね。今作の曲はオフィシャルのホームページでも試聴できるので、それを聴いて何かひっかかるところがあったら、ぜひ買って、聴いてみてください。よろしくお願いします。
INTERVIEW:Shinji Takemura
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