上木彩矢

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3月9日、上木彩矢がミニ・アルバム『EVILÄLIVE』をリリース! 彼女の二面性を表現した本作は、リスナーの背中を押してくれる力強いメッセージが刻み込まれた作品に!!


 今作がリリースされる3月に、デビュー5周年を迎えますが、今作には、そのアニヴァーサリー的な意味合いも込められているんですか?

上木彩矢:特別このアルバムが、というわけではないのですが、今回は連動して初の写真集も出すので、ちょっと特別な感じではありますね。耳で聴いて楽しむアルバムと、目で見て楽しむ写真集と。

 写真集の撮影は大変でした?

上木彩矢:大変でしたよ(笑)。寒い中、薄着だし、性格的にジッとしていられないので。でも、撮影していただいたカメラマンの(藤代)冥砂さんがすごくいい方で、「自由に動いてください」って言ってくださって。いわゆる、かしこまった“写真集”というよりは、日常を切り取った感じになっているんです。ファンの方たちが今まで見ることがなかった部分を“5周年”の節目として見せたいなと思っていたので、すごくいいものができたと思います。5年目にして、新しい経験もできたし、いい勉強になりました。

 今回のアルバムのジャケットも、その時に撮影したんですか?

上木彩矢:ジャケットは別の日でしたね。スタジオで髪をなびかせるために、私の顔に向けて風を送っているんですけど、目は乾くし、口も乾くしで、こっちの撮影も大変でした(笑)。

 このタトゥーはフェイクですよね?

上木彩矢:もちろん。このタトゥーには、アート・ディレクターにお願いして“AYA KAMIKI”と“EVILÄLIVE”という文字を羽の先端に入れていただいたんですけど、そういうトリック的な要素も入れつつ撮影しました。

 今作はロックな部分だけでなく、メッセージ性の強い楽曲もあって、上木さんのさまざまな部分が表現されていますね。

上木彩矢:結構、凝縮されていると思います。“デビュー当時の上木彩矢”のイメージを今作に入れたいとリクエストして、それを1曲目の「EVILÄLIVE」で表現したんです。それだけじゃなく、新しく聴いてもらう人にも聴きやすい楽曲っていうのも意識してつくっていて。そういう意味では、すごくバランスよく収録できたと思います。

 タイトルの“EVILÄLIVE”に込めた意味は?

上木彩矢:“EVIL”には“悪”、“ALIVE”には“生きている”っていう意味があるんですけど、私は昔から“天使”と“悪魔”にたとえられる人間や物事の二面性というものを歌ってきていて、今作でもそれを7曲で表現しているんです。そういう意味合いを伝えたくて、このタイトルにしました。それと写真集と連動させる上で、なにか統一感を持たせたいなと考えていたんですけど、タイトルがまったく同じじゃ面白くないし、どうしようかなと試行錯誤した結果、どちらのタイトルも、右から読んでも左から読んでも同じ言葉になるっていうワードにしようということになって。アルバムは“EVILÄLIVE”、写真集は“LIVEÄEVIL”に決めたんです。真ん中にくる“Ä”は私のイニシャルでもあるし、そこから右と左で合わせ鏡のようになっているので、そこでも二面性を表せているし。今作は、そういう遊び心というか、トリックのようなものを要所要所に詰めています。

 アルバム・タイトルにもなっている1曲目の「EVILÄLIVE」は、“デビュー当時の上木彩矢”をイメージして表現した曲ということですが、どのように制作を進めていったんですか?

上木彩矢:これは前作、前々作でも共作したSCHONと一緒につくったんですけど、ファンが求めているようなサウンドを表現したいという私の要望を最初に伝えて。どういうトラックにするか、どういうメロディにするか話し合っていながらつくっていきました。だから、メロディや歌詞がポイントごとにでき上がって、そこから必然的にコードとかが決まっていったので、頭をひねって考えるというよりも、パズルのようにピースがどんどん埋まっていった感じですね。それとこの曲に関しては、どちらかと言うとアレンジを重視していて。“デビュー当時の上木彩矢”といっても、それはあくまでもイメージであって、過去の作品と同じものをつくってはいけないし、さらにいいものになるように、今までの良さを残しつつ、新しいものを取り入れていくっていう風にアレンジにしていきました。

 SCHONさんと共作した楽曲の中では、一番ロック色が強いですね。

上木彩矢:そうですね。ちょっと振り切った感じの曲にしたいねっていうことを話して、本来の私が持っているダークな部分と明るい部分っていうのを客観的な視点でとらえて、“こんな感じだよね、上木彩矢!”って1曲で表現してみたら、こういう曲になりました。

 イントロのSEも凝っていますが、これはSCHONさんにお願いして?

上木彩矢:これ実は私がつくったんですよ。鼓動の音とか、聖書の気に入っている箇所をつないでセリフを考えたり、全部プログラミングして。このアルバムのライヴをやる時があれば、絶対にオープニングのSEにするつもりだったので、頭にあったイメージ通りにでき上がったので、超うれしかったですね。

 続く「crossover」は、一転してミドル・テンポのメッセージ性が強い楽曲ですが、この歌詞はどんなところから?

上木彩矢:これは全部生音なんですけど、仮歌を歌った時から漠然とイメージがあったんです。それでサビの♪試練は越える人にだけあるから♪っていうメッセージを軸に、それを伝えるための物語を構成していった感じですね。

 サビのフレーズは1カ所だけカタカナにしていますが、これはさらに強調させるために?

上木彩矢:そうです。歌詞カードとか見ながら目で文字を追って聴くことで、同じ言葉でも聴こえ方がすごく変わってくると思うから、そういうところも大事にしています。表記をカタカナにするのか、平仮名にするのか、ただなんとなく書いているわけじゃなくて、ちゃんとこだわりを持って書いています。

 「Aria」は硬派なロック・ナンバーで、上木さんのイメージにピッタリな曲だなと感じました。

上木彩矢:この曲は作家さんのデモを聴いた時に、私も一発で惚れまして(笑)。どんな作品になるかわからないし、自分が歌ったらどうなるかなんて全然わからなかったんですけど、“これは絶対歌いたい!”っていう感じで歌詞も書いて。ただ、今回のアルバム制作の中では一番最後に録った曲なんですけど、いざレコーディングってなったら、歌うのを楽しみにし過ぎて風邪をひいちゃいまして(笑)。小さい子が遠足の前日に興奮し過ぎて、当日に風邪をひくみたいなレベルの話なんですけど。当日、声が全然出なくて、思ったように歌えなくて。また別の日にスケジュールを組んでもらって、ようやく歌えたっていう経緯がありました。それくらい楽しみにしていた曲で、ライヴでも早くやりたいですね。でも、また風邪ひいちゃったりして(笑)。

 最後の「Yell」は、タイトル通りの応援歌ですが、この楽曲はどんなところから?

上木彩矢:私のCDを買って聴いてくれる人たちと直接触れ合う機会っていうのはやっぱり少ないので、こういう形でエールを贈りたいなと思って。季節も春だし、入学とか就職とか、これから新しい生活がはじまる不安やいろんな葛藤を抱えている人たちに対して、歌えたらいいなと思ってつくりました。

 ここまでストレートな励ましの歌は、上木さんにしては珍しいですよね。

上木彩矢:だって、基本書かないですもん(笑)。私が今まで控えていたのが、季節を意識した歌を歌うことなんですよ。春だったら春の歌を歌うとか、そういうのって“超ダサイ!!”って思っていたんです。でも、年月を重ねるごとに、“それもありなんじゃない?”と思えるようになったので、とりあえず春だけ解禁しました(笑)。書き慣れていないので、難しかったり、少し恥ずかしい部分もあったんですけど(笑)。

 曲順に関しては、どんなところを意識して決めていったんですか?

上木彩矢:それぞれの曲のイントロとアウトロを聴いて、組み立てていきました。曲順に関してはやっぱりメッセージ性を重視するよりも、聴き心地がいいものっていうのを大事にしたかったし、イントロもそれぞれの曲ごとにこだわってつくっているから、最初の1音から耳をそばだてて聴いてほしいので、それがしっくりくるような曲順にしたかったんです。だから、何通りものパターンを組み合わせて、それを全部聴いて、一番いいところに落ち着かせました。

 飛ばしたり、シャッフルしないで順番通りにちゃんと聴いてほしいと。

上木彩矢:ホントそうなんですよ。最近はパソコンとか、ミュージック・プレイヤーが勝手にシャッフルする機能があるじゃないですか。でも、こっちはイントロからアウトロまでこだわってつくっているので、ヤメてほしいんですよね。聴き方はそれぞれの人の自由だから、強制することはできないんですけど、せめて1回は曲順通りにちゃんと聴いてほしいです。

 初回盤についているDVDには「EVILÄLIVE」のミュージック・クリップの他、昨年のバースデー・ライヴのダイジェストなどが収録されていて、すごいヴォリュームですね。

上木彩矢:今回は超盛りだくさんの内容になっていて。次からどうするんだっていうくらい全部出し切っちゃった感があるんですけど(笑)。ライヴのダイジェストの他にも、ジャケット撮影や写真集を撮影した時のオフショットも入っていて、自分で言うのもなんですけど、すごく面白いですよ。ゆる〜い感じが。ステージやジャケットじゃ、こんなにカッコつけているのに“裏ではお前これかよ!”みたいな(笑)。

 5周年を記念したライヴなどの予定は?

上木彩矢:今の段階ではまだ確定していないんですけど、春過ぎくらいにやろうという話は出ています。やらないと、せっかくSEをつくった意味がなくなっちゃうんで困ります(笑)。それと5周年として、アルバムと写真集の他に、“Artemis Classic”さんとコラボしたシルバー・アクセを出すことになっていまして。ロザリオとコインのネックレスなんですけど、私が下絵から全部描いてデザインしたので、そっちの方もぜひチェックしてもらいたいです。

 アルバムと写真集に関しては?

上木彩矢:デビュー5周年を迎えることができて、ずっと応援してくれているファンの方には本当に感謝しています。その感謝の気持ちをただ“ありがとう”って言うだけじゃなくて、私が今まで見せてこなかった部分を見せることで、伝えたいと思って、アルバムと写真集という形で表現しました。そういう意味では、このアルバムと写真集は2つが一緒になって完成した作品になるので、ぜひ両方チェックしてもらいたいと思います。それと中には、私のことを最近知ったばかりで“もう5年もやっているの!?”と思う人もいると思うし、まだ私のことを知らない人もいると思うんですけど、“上木彩矢”というアーティストがどんなアーティストなのか、それがわかるような作品になっているので、ぜひ聴いてください。聴く時はシャッフル厳禁で(笑)!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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