RENO DIVORCE

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L to R:ブレント・ラヴデイ(vo, g)、タイ・バティステラ(g, back vo)
ティム“ギブス”ジャドウスキ(b)、アンドリュー“ダース・ディアブロ”エリック(dr)

アメリカ・コロラド発のメロディック・パンク・バンドRENO DIVORCE(リノ・ディヴォース)。3月3日にリリースされる『Tears Before Breakfast』で、ついに日本上陸! 地元デンバーで、過去3度“ベスト・パンク・バンド”に選出された実力を、このアルバムでぜひチェック!


 4人はどのようにして出会ったんですか?

Brent:アンドリューとは’01年にインターネットを通じて出会ったんだ。ジョン・ボーナム、ビル・スティーヴンソン、デイヴ・グロール、チャック・ビスキッツから影響を受けたと言っていたんで、俺が求めているものにピッタリだと思った。彼は俺たちをレゲエ・バンドみたいにしてくれる気がしたんだ。だからすぐに会って、フロリダでレコーディングした音源を渡して、彼の返事を待ったんだ。もし彼が断ったとしても、ストーカーみたいにしつこく追い回していたかもしれないね(笑)。

Andrew:ブレントは、俺が自身の紹介をミュージシャン募集サイトにあげていたのを見て連絡をくれたんだ。そして実際に会ってCDを渡された後に、俺は彼らのライヴを観て、オーディションを受けてメンバーに誘われた。俺からの提案として、ライヴのブッキングをいくつかお願いしたんだ。そこから何が起きて、何が生まれるか感じたかったら。そして、あれから9年の歳月が過ぎて、今俺はバンドの一員としてここにいるんだ。ただ、俺自身としては、バンドをレゲエ・バンドにしようという考えや気持ちは全然なかった(笑)。

Tim:俺がブレントとアンドリューに出会ったのは、バンド・メンバーになる数年前のライヴだった。だから彼らとは8年ほどの付き合いになるかな。

Brent:ティムとは何度かライヴで対バンしたことがあって、彼が前のバンドにいる時から知っていたんだ。“歩くパンク・ロック辞典”みたいな奴でね(笑)。だから’04年にメンバーになった時はうれしかったよ。最初はリズム・ギターとして加入したんだけど、のちにベーシストに転向したんだ。

 タイとはどのように?

Tye:俺はもともとバンドのファンだったんだ。それは今でも変わらないけどね。メンバーとはデンバーのライヴで出会って、その後にブレントとバイクの話で盛り上がったのがきっかけ。このバンドは、俺が他のバンドでは味わえなかった楽しさを感じさせてくれるバンドなんだよ。

Brent:ちょうどハーレーかトライアンフか、どっちのバイクを買おうか悩んでいる時に、タイがトライアンフのTシャツを着ていたんだ。それで、俺の方から話しかけて。タイは他のバンドで、ギター・ヴォーカルを担当していたんだけど、彼の歌に非常に興味をそそられて、メンバーにとお願いしたんだ。

 バンド名の由来を教えてください。

Brent:古くからアメリカに伝わる言葉に“Vegas Wedding, Reno Divorce”という言葉があるんだ。ラスヴェガスは簡単に金を稼げて、愛なんかもっと簡単に手に入る。そして、結婚するまでの期間が非常に短い場所としても有名。そしてリノは、ラスヴェガスとは正反対で、昔アメリカでもっとも早く離婚をする場所だったんだ。法的な手続きがすごく簡略化されていたからね。だから、俺にとってバンド名の意味は“翌朝我に返った時に気づく、いずれ冷えてしまうもの、一時的な熱”っていう意味なんだ。

 『Tears Before Breakfast』が、日本でもリリースされますが、ご自身の音楽が世界へ広がっていくことに対する感想は?

Brent:超楽しみ! 日本でリリースするのは、アメリカのバンドにとって大きな栄誉なんだ。世界各地の人々が、僕らの音楽を聴いて共感してくれているなんて、本当にうれしいよ。繰り返すけど、超楽しみ!

Andrew:人々や文化と出会うため、前から日本には興味があった。音楽をやりながら、それが実現するなんて夢がひとつ叶ったよ。

Tye:日本での可能性を考えると興奮する。いい反応を期待してるし、みんなにもっと聴きたいと言われたいね。

Tim:燃えているぜ! ヨーロッパ・リリースも一大イベントだったけど、その流れのまま日本にも広がっていくのは、大きな一歩。今まで見たり、聞いたりしたことによると、日本のみんなは“ノリがメチャクチャいい!”みたいじゃない。そういうのはマジで好きだから、思わず笑顔になっちゃうね。

 アルバムには、どんな思いを込めているんですか?

Brent:このアルバムには、10年以上経験してきた思いや考えが詰め込まれているんだ。まだ俺がメンバーの誰とも出会っていない時に書いた曲やレコーディングの数日前に書き上げた曲もある。でも、不思議なもので、曲の完成時期が全然ちがっていても、アルバムを通すと曲と曲のつながりを感じる。つまり、どの曲をとっても、アルバムに合わないっていう曲がないんだ。

 みなさんそれぞれのお気に入りの曲というのはありますか?

Andrew:今好きなのは「One Step Closer to the Edge」。ドラム的にはアルバム中、もっともシンプルな曲で、演奏していて楽しいし、歌詞にもすごく共感できる。

Tye:「Firecracker」は、僕らの曲の中でも超エネルギッシュ。この曲を演奏する時は、ただフローに身を任せるんだ。楽しくなかったことがないね!

Tim:「True Love」、「One Step Closer to the Edge」、「Our Dreams Are the Same」は、聴くのも演奏するのも楽しんだけど、別格だね。なぜかって、言葉にするのは難しいんだけど、曲全体の構成とコード進行がいいし、歌詞、リード・ギター、ヴィーカル、バック・ヴォーカル…すべてがいい。ただアルバムに収録されている曲すべてが、僕が辛い時期を乗り越える支えになったから、精神的、感情的に愛着があるね。

Brent:難しい問題だな。毎週お気に入りが変わるんだ。さっきも言ったけど、このアルバムにはつなぎの曲なんてないからね。“今のお気に入り”ってなると「Supercharger」。オープニング曲だし、演奏していても楽しい。制作中もこの曲は気がかりだった。と言うのも、サビと同じくらい、いい歌詞が浮かばなくて、ヴォーカル・レコーディングの数時間前にようやく書き上がったんだ。でも、歌詞的にみて、アルバム中最高の曲になったと思う。

 制作する上で、これまでのアルバムとどんなところがちがいましたか?

Tye:今作は、俺がメンバーになって最初の作品なんだ。アルバムに収録されている曲は、どれも素晴らしいと思うよ。

Brent:フル・アルバムは3作目なんだけど、いろいろな問題で1年もかかったからね。あと、ちがいと言えば、エンジニアのジェイソン・リヴァーモアと一緒にレコーディングをしたんだ。だから、自ずと最高の作品になった。すべての曲は、自分たちの成長の証だよ。もちろん、パンク・ロックンロールの側面を大事にしながらね。

Tim:コントロール・ルームのジェイソンを見るのは、すごくいい経験になった。

Andrew:今までの中で、一番いい環境のもと、俺たちが求める音を完璧に理解してくる素晴らしいスタッフとともに制作を行なえた。彼らとは非常に貴重で素晴らしい経験ができたし、進行もスムーズだった。俺が思う限り、すべてにおいてこのアルバムは俺たちが誇る最高傑作になった。

 レコーディングで思い出に残っていることなどはありますか?

Tim:みんなでバカを言ったり、やったりして楽しかったな。面白い話をたくさんしたよ。

Brent:一番記憶に残っているのは、「Supercharger」の終わりにティムがわめきだしたこと。曲の終わりにリック・ジェイムスもどきの演説をはじめたんだ(笑)。僕らは涙を流しながら床に笑い転げたね。意図せず自然に起きたことだけど、あまりにもナチュラルに聞こえたから、あの演説なしにこの曲は聴けないよ(笑)。

 今作ではじめてみなさんの楽曲に触れる日本の音楽ファンには、どんな部分を感じ取ってもらいたいですか?

Brent:人生の苦難は世界共通のもので、誰もが感じていること。大事なのは、それをどう受け止めて、乗り越えるか。勝ち目のない勝負でも勝ってみせる…まさにそれが俺たちリノ・ディヴォースなんだ。あと、あまり自分を深刻に受け止めすぎないこと。そうあるべき時が来るまでね。

Tim:誰にとっても人生は辛い。時間経過とともにその傷を癒し、次のステップへ進んで、また失敗する。その一方で、それらの苦難から学べばいい。最高のレッスンにしようぜ、ベイビー!

 日本でのライヴの予定は? また、来日時にライヴ以外にやりたいことはありますか?

Brent:夏か、その前には行きたいね。待ちきれないよ。日本に行ったら、リアルな日本文化に触れたいね。それと、タトゥー・パーラーやパンク・ロック・バーに行ってみたいね。

Tye:俺はバスが導くままに。

Andrew:日本の夏フェス出没に要注意。詳細は未定だけど、まもなく決まる!

Tim:来日できたら、僕らのライヴで盛り上がるファンを見て、やばいくらいおいしい寿司を食べたい!

 最後に日本のファンへ、メッセージをお願いします。

Tim:何よりも、僕らの音楽に興味を持ってくれてありがとう。期待通り、もしくはそれ以上であったことを願っているよ。英語がしゃべれなくても、みんなの熱気と応援には心から感謝!

Brent:そのまま最高のみんなでいてくれ!

Andrew:ドモ、アリガト! 近いうちに会えることを楽しみにしているよ!

Tye:リノ・ディヴォースの準備はOKだ。これからはじまるぞ!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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