miray

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昨年の夏に彗星のごとくデビューしたニュータイプ・レゲエ本格派アーティストmiray(ミレイ)。デビューから約1年、2枚のミニ・アルバムを経て、待望のファースト・フル・アルバム『miray』が8月4日にリリース! 1枚で彼女のさまざまな魅力が味わえる充実の内容!!


 ファースト・フル・アルバムがリリースされますが、今の気持ちは?

miray:今回はミニ・アルバムではなく、フル・アルバムということで、ようやくアーティストとしてのスタート・ラインに立てたかなと思っています。デビューからの曲も入っていて、この1枚でmirayを知ってもらえる作品になっています。そういう意味も込めて、今作のタイトルには“miray”と名付けました。

 制作はいつ頃から?

miray:前作のミニ・アルバムをつくり終えてから、しばらく間が空いてからだったので、2月か3月くらいですね。歌詞を書き直す時間もあったし、結構ゆっくりと納得がいくまでやれました。

 収録曲10曲の内4曲はミニ・アルバムにも収録されていましたが、この4曲の選曲理由は?

miray:2枚のミニ・アルバムそれぞれのリード曲とデビュー前の大阪時代につくった曲で、着うた(R)で、皆さんからの反応が良かった曲です。「L・L」と「恋しくて 〜You’re not here〜」は大阪時代につくった曲で自分の自信につながった曲でもあるし、今回はバラードがなかったので、ちょうど良かったと思います。

 今作を制作する上でのコンセプトは?

miray:とりあえず“夏のアルバムにしたい”というのがあって、その“夏”っていうのをどう表現しようかなと考えて。ストレートに“夏”を連想させるようなワードを歌詞の中に入れるんじゃなく、曲調であったり、歌い方であったり、本来なら重たい内容の歌詞を軽くカラッと表現することで夏っぽさを表現するようにしてみました。

 「BOX SEAT」は、今までのmirayさんにはなかった、濃いめのダンスホールに仕上がっていますね。

miray:この楽曲はカミカオルさんにプロデュースしていただいているんですが、カミさんが上手に引き出してくださったというか。私自身、今までこういう感じの曲はやったことがなかったんですけど、実際にやってみたらすごく楽しくて、今後もカミさんとご一緒できたらなと思っています。

 フィーチャリングにKM-MARKITさんを迎えていますが、こちらはどんな経緯で?

miray:もともとラップ・パートがあったので、誰かをフィーチャリングしようという話は最初からあったんです。で、誰にしようかっていう話をする前から、私の中ではKM-MARKITさん以外考えられなくて。

 それはどんなところから?

miray:なんででしょうね。自分でも本当にわからないんですよ(笑)。ただ、KM-MARKITさんのラップが、このパートに入ったらピッタリくるだろうなっていう思いだけはあって、それを直球でぶつけたら快くお返事をいただいて。以前にもご一緒させていただいていたんですけど(’08年9月配信限定「アスタラビスタ」)、もう一度やりたいと思っていたので、今回また一緒にお仕事できて、うれしかったです。

 「パラソルスマイル」は、ソカ・ベースのごきげんな楽曲ですが、この曲を聴いた時の第一印象は?

miray:「Jump Pump」2010年ヴァージョン(笑)! わかりやすいし、さすが今井さん(作曲)って感じでしたね。でも、歌詞が以外と大変で、一度全部書き直しているんです。最初書いた歌詞は、なんか曲と合わないというか、気持ちが上がりきらなくて。何がおかしいんだろうって考えたら、歌詞がおかしいっていうところに行き着いて。曲がこんなに上がっているんだから、歌詞ももっと上がらなきゃいかんと思って、気持ちを若く、ギャルの頃を思い出して(笑)。そしたら、みんな「いいじゃん」って言ってくれたんです。楽曲にもピッタリとハマったし、改めて歌詞は大事なんだなって思いましたね。

 カラオケで歌うと盛り上がりそうですが、歌う際のポイントは?

miray:とにかく“笑顔でかわいく”っていうところかな。そうすれば声もかわいくなっていくんで。で、サビのところでおしぼりを回すみたいな(笑)。

 「Travel」は、シリアスなリリックとサビで転調するトラックが印象的な楽曲ですが、どんなところから生まれたんですか?

miray:今言われたように、しっとりとはじまってサビでいきなり上がるから、最初そういうテーマで書こうか迷ったんですけど、とりあえず曲を聴いて感じたことをバーッと書き出したんです。そうしたら結局、アルバムを通して伝えたいことがこの1曲に詰まった感じですね。他の曲もこのアルバムで伝えたいことなんですけど、この曲が一番言葉がリアルというか。人間なら誰でも落ち込んだりするし、私自身、いつもニコニコしてみえるけど(笑)、そういう気持ちになることはあって。それでも毎日幸せに生きるためには、自分で切り拓いて上がっていかなきゃいけないんだっていうことを自分に言い聞かせるような感じで書きました。だから自分に対してっていうのもあるんですけど、それ以上に同じような思いをしている人たちに聴いてもらいたいなと思うメッセージ・ソングです。

 「ホントはね…」では、前作のミニ・アルバムに収録されていた「Foreplay」に続き、CORN HEADさんとコラボされていますね。

miray:ぜひもう一度CORNさんとやらせていただきたいという私のリクエストに応えていただいた形で実現したんですけど、テーマなど、いろいろと提案もしてくださって。とにかくAkAchAkAさんのトラックがカッコよかったので、それに見合った歌詞を書いていこうと。

 歌詞はどのように進めていったんですか?

miray:最初にCORNさんと打ち合わせをしてどんなことを書くか決めて、次に会った時にすり合わせていく感じでした。“男女のかわいい恋愛”がテーマになればいいねっていうところから、肉食系とか草食系ってところに話が広がって。で、それを軸にしたクラブでの男女の出会いを書いてみました。結構ストーリー性を持たせて、背景もすごく自分の中でつくり込んだので、いろいろな場面があって、歌っていて楽しかったです。

 「どストライク!!」は、ユニークな歌詞が特徴的ですね。

miray:これは私の体験や友達の話、あと想像も入っているんですけど、他に何人も女がいるような男に、わかっていてもハマっちゃう女の子っているじゃないですか。周りから見れば痛いんだけど(笑)、その子からしてみれば一所懸命に恋愛をしているし、誰よりも辛い思いをしているはずだから、それをかわいそうに感じるような歌詞にはしたくなくて。その女の子の叫びみたいなのを、逆にちょっと面白おかしく書いてみました。

 あんまりシリアスにならないように意識した?

miray:そうですね。内容が内容なんでシリアスにすると暗くなっちゃうし。ただ、だからといってあんまりバカっぽくてもアレだから(笑)、Bメロで女の子の感情をストレートに入れて。そういう書き方をした方が、世界観に入りやすいというか、共感しやすいかなと思ったんです。

 歌詞のノリが最初のミニ・アルバムに収録されていた「ジークフリート」に近いものを感じました。

miray:確かに、ノリとしては近い感じで書きましたね(笑)。書き出しのテーマというか、きっかけをつかむまでは大変なんですけど、書きはじめたら早いんです。こういうタイプの曲は。

 「ゆれLove Hearts」は、山木さんの作曲によるかわいらしいポップなサウンドですが…。

miray:内容はドロドロ(笑)。

 (笑)。そのギャップが面白いなと感じたんですが、このサウンドからなぜこういう歌詞にしようと?

miray:最初は曲に合わせたかわいいラヴ・ソングを書こうかなとも思ったんですけど、そこでなぜか反発心が出て(笑)、この曲じゃないと言えないことを書こうと思ったんです。バラードじゃ、たぶん歌えないと思うんですよ、重くなり過ぎて。私のラヴ・ソングでは、はじめて“3人目”が出てくるんですけど、そういうドロドロとした三角関係も、この楽曲ならサラッとかわいく歌えるかなと思って書きました。山木さんも歌詞を見た時、笑ってましたけど(笑)、歌ってみたらすごくしっくりきましたね。

 そのドロドロした部分を“サウンドや歌い方でカラッと”っていうのは、最初におっしゃっていた“夏っぽい表現”っていうところですね。

miray:まさにそうです。ちがう目線で歌ってみたり、ちがう雰囲気で表現するっていうことを今回特にやりたくて、それが“夏っぽさ”っていう部分につながったんだと思います。

 今作では、初のDVD形態もリリースされますね。

miray:今まではDVDがなかったので、知らなかった方には「Jump Pump」も「Proof of Love」も“こんなの撮ってました”っていうことで知っていただければ(笑)。今回のリード曲でもある「パラソルスマイル」のPVは、マッコイ斉藤さんに撮っていただいていて、有吉さんや上島さん(ダチョウ倶楽部)、大久保さん(オアシズ)にも出演していただいているんです。内容的にもすごく面白くなっているし、今までで一番、素のmirayが出ていると思います。これを観て、パラソルのような笑顔をみんなにも咲かせてもらえたら、うれしいですね。

 アルバムの方は、どのように楽しんでもらいたいですか?

miray:「Travel」がある意味、今作の中で一番重要な曲というか、核になっているんですけど、それを中心にいろんな表現方法で歌った新曲が6曲あって、今までの曲も4曲入っていて、mirayっていうアーティストが普段どういうことを考えていて、どういう歌を歌っているのかっていうのが、この1枚でわかるようになっています。だから、ぜひ1曲1曲聴いてもらって、少しでも興味を持ってもらえたら、ライヴに足を運んでもらって、一緒に盛り上がれたらなと思います。

 今年も『a-nation』への出演が決定しましたね。

miray:今年は、大阪公演・東京公演のメインステージでオープニングアクトという大役を担って、かなり気合いが入ってます。オープニングアクトなので、少しでもステージを盛り上げて、その後のみなさんにつながるようなライヴができればなと思っています。期待していてください!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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