槇原敬之
‘09年10月にデビュー20周年を迎えた槇原敬之。「もう恋なんてしない」をはじめとするラヴ・ソングたち、そして「世界に一つだけの花」をはじめとするライフ・ソングたち。2つのキーワードを元に選曲された2枚のベスト盤『Noriyuki Makihara 20th Anniversary Best LOVE』、『Noriyuki Makihara 20th Anniversary Best LIFE』を1月1日、同時リリース!!
槇原敬之:本当に、幸せな20年だったなっていうのしかないですね。振り返ってみると、もともと歌手として生きるなんて、まったく考えてなかったんです。高校生の時、佳作でももらえたらいいなってくらいの気持ちで、1本のデモ・テープを送ったのがはじまりでした。坂本龍一さんのラジオ番組だったんですが、思いがけず「選考に残ってます」って電話がかかってきた時にブルブル震えた感じは、今でも覚えていますね。それからデビューして、20年も続けてこられたんだなぁって。
槇原敬之:これはレコード会社に提案していただいた企画なのですが、それが逆に僕にとってはうれしかったんですよね。自分の中でも、“ラヴ・ソング”と“ライフ・ソング”っていうのはテーマだったので。いわゆるポップスっていうと、ラヴ・ソングのイメージが強いですよね。でも、ラヴ・ソングをずっと聴き込んでいると、“これはラヴ・ソングっぽいけど、そうじゃないことを隠喩して歌っているライフ・ソングなんじゃないか”って思えたり、また逆もある。そんなことをしがみついてやってきたら、とうとうレコード会社の方からこんな提案がくるようになったんだと思うと、感慨深いものがあります。
槇原敬之:僕が監修する、自分公認のベスト・アルバムということで選んだのですが、本当にまったく自分だけで選曲してしまうと、偏っちゃってベスト・アルバムっぽくない華のないアルバムになっちゃうから(笑)。なので、ファン・クラブのみなさんからも意見をもらったりして、リアリー・ベストな感じになりました。今まで以上にベストなんじゃないかっていう自信作です。
槇原敬之:今回は時間が許す限り、曲を選んで歌い直しました。でも、その作業はすごく楽しかったですね。アレンジはライヴでやって良かったものを基本にしています。各アルバムに4曲ずつのリアレンジ・リレコーディングを収録しました。
槇原敬之:はじめてだったんですけど、僕もまさかできるとは思っていませんでした。最近僕が大好きなビヨンセとか、バックストリート・ボーイズとか、ブリトニー・スピアーズも手がけている有名な方ですからね。ニューヨークへ行って立ち会ったんですが、現場でもいろんな方に会えて刺激になりました。
槇原敬之:どうなんでしょうね。音が多いことは確かなんですよね。基本は、オーケストラみたいなものだと思います。響かせ合っているというか、補い合っているというか、そういう感じ。パーカッションは多いよね。そういうラテンっぽいのは、性格がそのまま出てるのかも。僕には“クールな空間”みたいな感性はないんですよ。それよりも、いかに歌の景色をそこに描いていくか。描いているのは僕自身だから、ずっと感じ続けている何かがあるのかもしれないですね。
槇原敬之:最近、「母が聴いてました」と言われるようになってきたんですよね。とうとう二世代目に突入しています(笑)。確かに、僕がデビューした時に生まれた子が、もう成人式を迎えたわけですからね。これは本当にうれしいことです。みんなの青春時代というすごく大事な時に、自分の曲がそこにあったっていうことが。僕の夢は、これからさらに続けていって、おじいちゃん/おばあちゃんから、娘、孫まで、三世代のファンがみんなでライヴを観に来てくれることです。
槇原敬之:僕はこの20年間、“もう音楽はつくりたくない”って思ったことは不思議と一度もありませんでした。みんなが心配してくれたこともありましたが、僕の中に「やめる」っていうアイデアがないので。あきれるほどつくりたくて、人にやめろって言われてもやめられないんです。音楽はいつまででも一緒に歩いてくれます。息をするのと同じくらい、音楽は僕の天職だと思っているので、これからもきっと止まらないと思います。孫の代まで、応援よろしくお願いします!!
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