槇原敬之

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6月30日、槇原敬之の約1年7ヵ月ぶりとなるオリジナル・アルバム『不安の中に手を突っ込んで』がリリースされた。表題曲と「YOU GOTTA BE」には、ゴスペラーズの村上てつやと北山陽一がコーラス&ハンドクラップで、ラストの「おさらばだ」には、アレンジから演奏まで東京スカパラダイスオーケストラが参加!


 表題曲「不安の中に手を突っ込んで」は、どうして生まれたのですか?

槇原敬之:たまたま地方で観た、テレビの討論番組がきっかけでした。若い人が「先行き不安で子どもが持てません」って言うのを聴いて、すごく頭にきてしまったんです。そんなこと言ったら、戦国時代とか、疫病や飢餓、辻斬りなんかもあって、道端でバタバタ人が死んでいたような時代の人はどうなんだ?! って。僕もよく考えたら、この20年、自分を鍛えてくれたり、成長させてくれたものって、“不安”なんですよね。目の前にあったらやっぱり嫌なものだけど、それを乗り越えれば確実に一歩前に行くことができる。そんな思いを込めて、深刻にではなく、逆にすごくファンキーな曲に仕上げました。不安不安って言ってばかりいる世の中への応援歌になればうれしいです。

 とてもリアルな思いが込められているんですね。

槇原敬之:今まで以上にリアルなアルバムになったと思います。今回、「YOU GOTTA BE」って、デズリーのカヴァー曲が入っているのですが、これはもともと僕が大好きな曲で、今回まさに同じことを言っているなと思って、勝手に運命を感じてカヴァーさせてもらいました(笑)。最後の♪The best part is danger staring you in the face♪っていうのは、要するに、危険が目の前にあることこそが“The best part”だってことですよね。人生って山あり谷ありだけど、たとえば映画でも、一番の見せ場って、主人公がピンチの時じゃないですか。そこをどう切り抜けていくかっていうところに、観客は一番息をのむ。もう、このアルバムに絶対入れないとダメじゃん! という感じですよね。原曲もぜひ聴いてみてほしいと思います。

 「In Love again?」は、まさに等身大のラブ・ソングですね。

槇原敬之:最近はどちらかというとライフ・ソングのほうに力を入れていたのですが、41歳になって、そろそろデビュー当時とはちがう、今の僕らしいリアルなラブ・ソングをつくりたいなと思ってつくった曲です。徹夜明けとか、僕も鏡を見て「うわー! びっくりした!」ってことがあるんですけど(笑)。そんな男がすごく若い女の子に恋をするという、考えようによってはヤバい話です。これが意外に20代の子に人気があって、驚いています。鏡の中に映る老けた自分を見ながら、「どうなんだよ?」と問いかけるという、なかなか切ない歌ですね。

 最後の「おさらばだ」も印象的でした。

槇原敬之:これ、実は’07年12月にリリースしたシングル「赤いマフラー」のカップリング曲「お元気で!」の原曲なんです。車でこのデモテープを流した時に、聴いた人がことごとく「こっちのほうがいい!」と、とってもさみしいことを言ってくれまして(笑)。乱暴なタイトルですが、単なる身勝手な歌ではありません。お互い争って相手をひれ伏させたいわけじゃない、だったらとりあえず、しばらくちょっとおさらばしちゃおう、そしてお互いに何かわかったらまた会おうなっていう、決してネガティヴじゃないさよならの歌です。つくった当時、人の生き死にについていろいろ考えていたのですが、まず最初につくった詩なので、届きやすい部分があるのかもしれませんね。

 演奏が東京スカパラダイスオーケストラというのも豪華ですね。

槇原敬之:アレンジから演奏まで参加してもらいました。よく、いいアルバムだなと思う昔のレコードで、「この人も参加してるんだ」っていうことがありますよね。そんなふうに、コラボレーションよりももっと気軽に、ミュージシャン同士の行き来ができないかなと思っていたんです。「僕もいつでも呼ばれれば行くから、いいものつくっていこうよ」って話をすると、みんな意外と同感してくれて、今回のアルバムはメジャー・マイナー問わず、僕が「この人の歌、好きだなぁ」と思うミュージシャンの方々にたくさん参加してもらうことができました。入りきらなかった方も、また次回お願いしたいと思っています。

 10月に予定されている『cELEBRATION』は、どんなコンサートになりそうですか?

槇原敬之:セレブレーションって何のことかと言うと、“今、生きていること”そのものに対してのお祝いなんです。それってもう“奇跡”みたいなもので、「イエーイ、俺、今日も生きてるぜ!」って、毎日祝ってもいいくらいですよね。そのためには、これくらいの人数いるでしょう? ってことではじまった、フルオーケストラのコンサートです。今回も素晴らしい仲間と進行していますが、本当にびっくりする人も参加してくれてるんですよ。受けてくれたのも本当にうれしかったし、すごく愛にあふれています。楽しみにしていてください!


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●ALBUM
07.07 On Sale
『不安の中に手を突っ込んで』
槇原敬之
YICD-70075
¥3,150(tax in)

コメント (13件):

  1. ”不安の中に手を突っ込んで”発売おめでとうございます!!
    というかありがとうございます。

    発売から毎日毎日聴き続けております!!

    今までよりもファンキーでポップで明るい曲がたくさんで
    まさに『不安』を吹っ飛ばすような曲のオンパレード♪

    どの曲もどの曲なりに素敵で大好きですが
    In love again?には毎回キュンキュンしてますw

    『不安の中に手を突っ込んで』はきっとcELEBRAITON2010~Sing Out Gleeflly!~でみんなで一緒に歌えるのではないかとワクワク☆★☆
    cELEBRATIONにも参加させていただきます!
    生きていることをマッキーとともに祝えることを楽しみにしています!!

    マッキーは今年で20周年。
    これまでもこれからもずっとずっとマッキーのことを応援しています!!!
    マッキー・・・大好きです☆

  2. まっきーアルバム聴きました!
    もうータイトルを知った時は、私へのプレゼントなのかと・・・
    ただいま失業中でして、毎日就活を頑張っているのですが
    不採用の手紙が届くばかりで将来への希望・夢を考えることができませんでした。
    ”なんのために生きているのか・・・”
    そんな気持ちにもなってしまい、凹んでいたところにアルバム発売!

    またまたやってくれましたねーって感じ。
    聴けば聴くほど、どんどんアルバム曲が好きになっていきます。
    「In love again?」 素敵な曲ですね♪
    「不安の中に手を突っ込んで」を聴いて、セレブレーションでの盛り上がりを妄想してしまいました(笑)
    ハイお先にひとり”セレブレーション”してしまいましたよー。

    20周年おめでとうございます!
    これからもずっとまっきー応援していきます!
    ではセレブレーション楽しみにしています♪

    ※Aスタジオ観ました! まっきーカワイイ♪

  3. 槇原くんアルバム発売たのしみにしていましたよ。
    どんなタイトルになるか、興味津々。
    このタイトル。ほかのミュージシャンにはつけないだろう深いタイトルだなって思います。
    毎日、寝る前や、買い物などウォークマンで、通勤中の車内で聞かせてもらっています。
    アルバムと、曲のコメントを重ねて聴きなおすと、槇原君の私たちにはなかなか表しにくい言葉や、ストレートな言葉に、人間味のある、人間臭さを感じる曲になっていてわたしは、大好きです。

    セレブレイションは東京2日間いきます。そちらもたのしみです。
    それよりも。。。槇原君が手術していただなんって、なんで秘密にしていたんですか!
    体が一番大事だから、いたわりながらお仕事してくださいませ。
    年を重ねてもずっと槇原君とともにあゆんでいくよ。

    大好きマッキー

  4. マッキー ありがとうございまーす!
    私、とっても不安なんですが、アルバム聴いて、手を突っ込んでもいいかな~と思えるようになりました。

    cELEBRATIONにも参加させていただきます!
    マッキーと一緒に唄いたいです。

    今、まさに・・・In love agein?なんです!
    40過ぎて胸の辺りがキュンとしてます(^^)/

    10/9楽しみにしてます!

  5.  マッキー こんにちは。 発売日に 仕事の帰り 買いにいきました。 部屋で、毎日聴きながら、一人暮らしの さみしさを、癒してもらっています。
     毎回、マッキーの、アルバムは、良いと 感じていますが、今回の、アルバムも、また いつもと、ちょっと 違う、元気のでる アルバムでした。
     不安という、言葉が タはイトルにあったので、 どんな曲だろうと、ドキドキ していました。  不安という、言葉とは、うらはらに、明るくなれる曲ばかりでした。
     それと、別冊 カドカワ も、良かったですよ!
     マッキーの曲を、聴きながら、マッキーの、 曲への 思いを 読んで、幸せな 時間を、過ごしました。
     マッキー 20周年 おめでとうございます。
     マッキー 一筋20年だな・・・
     これからも、マッキーの 曲に パワーを もらって いきたい と、思います。              

  6. またもや最高のアルバムをつくってくださり本当にありがとうございます!!
    いろいろ悩む事の多い今日この頃・・・

    夜空にピース・・・・イイですね・・
    共感しまくってます!!

    毎日何回聞いても飽きません。当たり前です。
    本当のところ全部イイ曲で順番とか付けれないですけど・・・・

    私にとって耳の痛いところを突かれたりもしてますけども。

    これからも大好きです。

  7. いつも 心に沁みる歌をありがとう。 元気をくれたり 励ましてくれたり、時には前向きに行こうよって背中を後押ししてくれたり・・・。

    ほんと、そうだなって感じさせられること よっけあるな~。

    まっきーご本人の人柄もしっかりと歌に刻まれているのが とても嬉しいです。

    cELEBRATION 夫婦で 参加させてもらいます。 未だに今までのcELEBRATION DVD2本見ながら鳥肌立てて 一緒に歌っております。 ぜひ、生の演奏・生のまっきーを この腫れぼったい目で拝見させていただきますよ!

  8. 持病で入院してずいぶん苦しい思いをしましたが、7月2日に無事退院できました。
    タイトルのように不安でいっぱいだったけどマッキーの歌に勇気をもらいました。
    いつもありがとう。

  9. Happy Birthday 20 Years 槇原さん!

    このアルバムには、「別れ」「不安」といった重めのテーマを湛えた曲が要所に配置されているのに、
    心の奥底から立ち上がるためのエネルギーを与えてくれる忘れられない一枚になりそうな予感がします。
    特に「In love again」「ビオラは歌う」「夜空にピース」「おさらばだ」が大好きです。
    今の自分にLinkする作品が多くて、本当に驚きました。
    無理やり感動させようとする大袈裟で安っぽい仕掛けは全く見あたらないのに、こんなにも一つ一つの
    言葉と音に吸い込まれ心が動かされます。
    性急に答えを求めず、立ち止まって問いをかかえたまま生きて良いのだ、
    あらゆる問題について常になんらかの意見を持つ必要はないのだ、と語りかけてくれているようです。
    槇原さんが紡ぐ音楽には、他の誰とも比較しがたい矜持と美学があります。
    このアルバムは槇原さんの長いキャリアの中でも屈指の名作だと言えます。
    いつも大勢の人や動物たちに優しい気持ちをありがとう!

    To speak painful truth through loving words – that is Noriyuki Makihara.
    Love,

  10. まっきー20周年おめでとうございます。20年間変わらず応援しています。これからもずーと聴いていくので温かい言葉をいっぱいいっぱい私たちに届けてください。毎日アルバム娘と聴いています。大阪城ホールも旦那さんと娘と行きまーす。とっても楽しみにしてます。これからもがんばってください。

  11. 毎日欠かさず聞いています。
    どの曲も雰囲気が違ってさすがなのですが、さすがマッキー。
    それぞれに、伝えたいことが心にしみいってきます。
    一番といわれると、選ぶのが非常に難しいのですが、スカパラとのコラボ斬新でまた
    よかったです。
    フルサトもいいですね~。
    結局全部じゃ~ん。って感じですが、4日間のコンサート鹿児島からまいります。
    わたしの心はそれでもういっぱいです。
    えんえんとDVDを見続け、絶対今度あったらいくんだ~!と気合をいれづづけ念願が叶おうとしています。
    本当に本当に楽しみにしています!

  12.  ☆☆まっきーへ☆☆
    『不安の中に手を突っ込んで』聴きました。このアルバム、聴いてて涙が止まりませんでした。私ね、昔から不安がかなりひどいんです。心に障害持ってるせいかもしれません。人に心を開くのが下手だから、一人で不安の闇に押し込まれて、身動きとれなくなっちゃうんです。
    でもね、このアルバム聴いて、不安に対する考え方が変わりました。巨大な不安が来た時、まっきーがうたう様に、思い切って、happyなこと想像しようと思います。そうすると未来も変わっていくなんて・・・素敵です♪
    あと、私はこのアルバムを通して、幸せがとっても身近にあることに気付きました。私の父と母です。私が病気になって、何かと気に掛けてくれた父と母。私ってね、ひどい話なんですけど、”不安”が押し寄せてくると、それで頭も気持ちもいっぱいいっぱいになっちゃって、感謝すること、どっか飛んでっちゃうんです。
    本当に本当に父と母に感謝したいと思います。感謝できると、本当にそれだけで自分が幸せな気持ちになることが分かります。神様は、私にそんな鍵を渡してくれたのかなぁ!?
    あとは、私も、父と母の役に立つような人になりたいです。ビオラさんみたいにっ!!
    まっきー、こんな素敵すぎる音楽達を届けてくれて本当に本当にありがとうございます。心から感謝しています。
    大好きです。

  13.  ☆☆まきまきサンタへ☆☆
    ハピハピ メリークリスマス ☆::
    まきまきサンタさんは昨晩、お歌のプレゼントに大忙しでしたか?
    私は昨日、『太陽』を聴きながらクリスマスケーキを作っていました。いつも歌ってくれてありがとう。そう言えば、昔、まっきーに丸いブラウニーを手作りして贈ってしまったことがあります。ごめんね。迷惑だったよね。
    今日はクリスマス。『ビオラは歌う』のトライアングルが聴きたくて、『フルサト』を聴いてあったまりたくて、一人でこの二曲を聴きました。『ビオラは歌う』聴いてて、ほんとのサンタさんってこのビオラさんみたいな人なんじゃないのかな?って思っちゃいました。『ビオラは歌う』と『フルサト』は、今一番まっきーに弾き語りして欲しい曲です!!Kakiiinでお願いした方がいいのかな?
    それでは、私は今日、まきまきサンタさんからこの二曲をプレゼントしてもらったので、おゆりんサンタからまきまきサンタさんにもプレゼントです。

    >☆< お星様のキャンディーだよ。

    この前、私はビオラさんみたいに必要とされる人になりたいと書きましたが、お星様みたいに、みんなに気付かれない所でそっと光ってる人にもなりたいです。

    では、とっても寒いけど、体、壊さんといてね。
    よいお年をっ!!

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