JACK POT BELL

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L to R:Kazuki, KJ, KyoN, Yuya

西海岸系メロディック・パンク・バンド、JACK POT BELL(ジャックポットベル)。10月6日にリリースされたファースト・ミニ・アルバム『Listen to your heart』からは、さまざまな要素を取り入れ、独自のスタイルを生み出そうとする彼らの姿勢が伝わってくる!


 KyoNさんとKJさんによる男女ツイン・ヴォーカル&ツイン・ギターが特徴的ですが、パンクでこういう編成は珍しいですよね。

KyoN:もともとメンバーは、それぞれ別のバンドで活動していたんですが、何か新しい音楽やバンド目指したいと思って、当時活動していたバンドを解散してJACK POT BELLを結成したんです。その時、私はギタリストで、KJはギター&ヴォーカルだったんですけど、それぞれが今までしてきたことを生かして、新しいスタイルをつくるためにはどうしようかと考えてたどり着いたのが、ツイン・ヴォーカル&ツイン・ギターだったんです。

 それがバンドの魅力でもあると。

KyoN:そうですね。“ジャンルにとらわれないスタイル”が、バンドの魅力だと思ってますから。ライヴでも、音源でも、常に新しさを求めていって、その中で自分たちらしさを表現しているところです。

 パンクといってもさまざまなスタイルがあって、その中でもみなさんはメロディックな西海岸系がベースになっていますが、西海岸系パンクのどんなところにひかれたんですか?

KyoN:改めて聞かれると難しいんですけど、ギターやメロディの重なりがきれいだし、私は昔ピアノをやっていたことがあって、クラシックと通じる部分もあったので、自分の中にスッと入ってきた感じです。

KJ:あくまでも“西海岸系”っていうのはベースで、そこにエモなどの要素を取り入れているですが、とにかく何か新しいことがしたくて。軸は大事だと思うんですけど、ジャンルにはとらわれたくなかったので、どんな要素でも取り入れるようにしています。新しい音楽を自分たちで生み出したいという考えからですね。だから、いろいろな意味で“ミクスチャー”になっていると思います。

 西海岸系のパンク・バンドと言えば、バッド・レリジョンやNOFXが有名ですが、みなさんが影響を受けたバンドは?

KJ:もちろんバッド・レリジョンやNOFXも大好きですが、バンドをやるきっかけになったアーティストはランシドなんです。パンクなんだけど、すごく深い世界観を歌詞で表現したり、独自のジャンルをつくり上げているし。

KyoN:私もNOFXは大好きです! あとマイ・ケミカル・ロマンス。はじめて聴いた時、締め付けられるほど切なくて、でもなんて愛おしい音なんだろうって思ったのを今でも覚えています。

 仙台を拠点に活動されていますが、そのこだわりはありますか?

KyoN:やっぱり“地元の音楽シーンを盛り上げていきたい!”っていう気持ちがあります。仙台はバンド自体の数も少ないせいか、女性ヴォーカルのバンドが少ないんです。だから、地元に新しいシーンをつくりたいなって思っています。

KJ:最近は関東や関西での活動も多いので、刺激を受けることもたくさんありますけど、単純に“地元である仙台から音楽を発信していきたい!”っていう思いがありますね。

 ファースト・ミニ・アルバム『Listen to your heart』が10月6日にリリースされましたが、このタイトルにはどんな意味が込められているんですか?

KyoN:とてもシンプルなことなんですけど、ファースト・ミニ・アルバムなので、“リスナーの人にどう聴いてもらいたいか?”ということだけをイメージしました。心に残る音楽であってほしい。その願いだけです。

 今作を制作するにあたってのテーマやコンセプトなどは?

KJ:全曲シングルで出したいと思っていた楽曲ばかりを詰め込みました。アルバムを通して、飛ばして聴く曲とか、クッションになる曲とか、そういったことは考えずに“全部を直球勝負でいく!”。そう思いながら、つくりました。

KyoN:その中にいろいろな要素を取り入れて、自分たちらしさを前面に押し出しています。

 1曲目から疾走感にあふれていて、最後まで一気に聴けました。

KyoN:「eternity」はテンポも速くて、さわやかな感じに仕上がっていますが、大切な人との永遠を願った曲なので、みなさんの大切な人を思い浮かべながら聴いてほしいです。それと私の渾身のギター・ソロをぜひ聴いてください!

 「And you」は、すごくポップでキャッチーですよね。

KyoN:この曲のモデルになっているのは、ドラムのYuyaなんです。全部日本語の歌詞だから入ってきやすいと思うし、それをストレートに感じ取ってくれたらうれしいです。

 「茜」は、漢字1文字のタイトルが印象的ですが、どんなところから生まれたんですか?

KyoN:J-POPを意識してつくった曲なんですけど、これはドラマ化もされた『ライフ』という漫画を読んでいる時に思わず出てきたんです。だから、ぜひ漫画を読みながら、この曲をイメージしてみてください(笑)。

 ポップでキャッチーな曲からヘヴィな曲まであって音楽性の幅が広く、みなさんの“新しい音楽を生み出したい”という姿勢が伝わってきますが、楽曲づくりで特に重視しているポイントは?

KyoN:やっぱり根底にあるのは“メロディック・パンク”ですね。それでいて、泥臭くて、心に寄り添う音楽。そんな感じです。

 ヴォーカルは基本的にKyoNさんが主体で、そこにKJさんが絡んでいく形ですが、歌いわけはどのように決めているんですか?

KyoN:制作前からある程度イメージしてつくるんですが、やっている途中で変わることもあります。どちらがどこを歌うっていうのに基準とかは設けていなくて、楽曲に対して素直に立ち向かおうって意識しています。

 みなさんの名刺代わりになる1枚ですが、どんなことを受け取ってもらいたいですか?

KyoN:聴いてくれた人それぞれが、自由に感じ取ってほしいです。JACK POT BELLという新しいジャンル、バンド・スタイルをつくっていこうと思っているので、このアルバムの中に少しでもそれを見い出してもらえたらうれしいです。

KJ:音楽的な“ミクスチャー・バンド”ではなく、すべての意味合いで“ミクチャー”なバンドを目指しています。そして、地元・仙台を盛り上げられるような。これからも自分たちらしく、どんどん新しいことに挑戦していきたいと思っています。全国のライヴ・ハウスに行くんで、そこでお会いできることを楽しみしています。応援よろしくお願いします!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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