メガマソ

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L to R:Gou(b)、インザーギ(vo)、涼平(g)

2月16日、メガマソが待望のセカンド・アルバム『Loveless, more Loveless』をリリース! これまで以上に振り幅の広い楽曲の数々が収められた本作には、誰もが知る名曲「すみれSeptember Love」のカヴァーも収録!! さらに、ギターの涼平が彩冷えるのヴォーカル・葵とコラボした「モノクローム」も同日リリース!!


 前作と比較して、今作で変化した部分はどんなところですか?

涼平:前作は曲によって、アレンジャーやプロデューサーの方に入ってもらったんですけど、今作はシングル曲とカヴァー曲以外はすべて自分たちでやっているので、そこが一番大きなちがいですかね。自分たちでほとんどの曲をプロデュースしたことで、統一感というか一貫性も出せていると思います。

インザーギ:1曲目から10曲目までコンセプチュアルな音楽になっていて、その世界観は涼平とGouとすごく話し合って突き詰めていきました。中でも、「Loveless, more Loveless」と「The Requiem」が、僕にとって重要な曲で。レコーディングも特に気を使って録りましたね。

 制作する上でのコンセプトやテーマは?

涼平:“湿気のある世界観”です。一番最初に、アルバムのタイトルにもなっている「Loveless, more Loveless」があって、この曲から僕がイメージする世界を2人に伝えて、湿り気のある感じの音使いをギターでやろうと思うから、歌い方やベースもそれに合わせてほしいって言って、スタートしました。

Gou:「Loveless, more Loveless」から全体をつくり上げていった感じです。ベースに関して言うと、前作の『M of Beauty』の時には、いろんな機材やアンプを使って、いろいろと試していた部分が多かったんですけど、今回はコンセプトがあったので、一貫性を持たせるために極力、機材とかは変えないようにして録っています。

 メジャー2作目で、精神的な余裕ができたことが影響している部分もある?

涼平:そうですね。“湿った世界観”って言いましたけど、今回のアルバムは内省的なもの、自分たちの内側を省みるっていうのがテーマだったので、余裕ができたことによって、自分たちの暗い部分もえぐりとれたと思います。と言っても、聴いていて気分が暗くなるんじゃなくて、暗いけど聴いていてその先に希望が見える作品にしたいと思っていて、その流れはちゃんとアルバムでつくれたかなと思います。

 1曲ごとの振れ幅が大きくて、いい意味でカオスが形成されているなと感じました。それでいて、通して聴くとちゃんと芯が通っているし。

涼平:ありがとうございます。音づくりに関してはアルバム全体を通して、曲調はちがっていてもメガマソの曲だなって思ってもらえるような、いい意味でつながりを持った音をつくれたと思っていて。特に1曲目から4曲目までの流れっていうのは、どの曲も全然ちがう人がつくったんじゃないかって思えるくらいバラバラな曲調なんですけど、声の質や音質、メロディの雰囲気などで統一感を出すっていうアプローチができました。

 これだけ振り幅が大きいと、歌う上での苦労も大きかったのでは?

インザーギ:特に苦労したってことはなかったです。最初に「Loveless, more Loveless」と「The Requiem」を録ったんですけど、そこで自分の中で軸となるものをつくって、その周りにどう肉付けしていくかっていうのは結構考えました。たとえば「世界の終わりのジェリーフィッシュ」(1曲目)を歌った後に、先に録った「Loveless, more Loveless」(2曲目)ではどういう歌い方をしていたかっていうのを、あらためて確認してみたり。レコーディングに時間をかけたというよりも、レコーディングが終わった後に、曲のつながりを涼平と相談しながら進めていきました。

 アルバム・タイトル曲の「Loveless, more Loveless」は、疾走感があってライヴ映えしそうな楽曲ですね。

涼平:実はライヴは全然想定していなくて。楽曲は歌詞のテーマ通りで、冷たい愛の歌というか、彼女からあまり愛されていないと感じている主人公が、「もっと愛してくれ!」っていう曲なんですけど、そういう鬱憤の溜まった気持ちがイントロのリフに表れていて、それが自然とライヴ向けになったんじゃないかな。

Gou:俺も、つくっている時にライヴがどうこうっていうのは意識していなかったですね。でも、言われてみると、イントロのリフとかすごくカッコよくて、ノレるので、そこがライヴ向きなのかなとは思います。

 この楽曲はベースもかなり派手ですよね。

Gou:ベース・フレーズに関しては、いろいろ含んでますね。オクターブ奏法も入っているし、すごく動くフレーズも入っているし、リフも入っているし。メガマソのベースの集大成っていう感じがあるかも。

涼平:メガマソのベースをコピーしようと思ったら、まず、これをやったら良いかも。

Gou:そうかもね。サビも忙しいし、特にラストのサビはすごく動いているんで大変だけど、面白いと思いますよ。自分でも、この曲はすごくやりがいがあったし。

 「fate」はインザーギさんが作詞作曲を手がけていますが、制作する上で重視したポイントは?

インザーギ:“ロック”な部分ですね。スタジオに入って、プリプロでかなり詰めていった曲なんですけど、メガマソとしては珍しいアプローチの仕方で、それが上手く出たと思います。涼平のギターから入るんですけど、それもすごく耳に残るし、Gouもストレートなルート弾きなんだけど、見えるところでは動いてくれているし。3人の押し引きのバランスがすごく取れていて、聴いていて心地いいと思います。

涼平:ギターのバッキングの部分は結構キメキメでいったんですけど、リードやソロに関しては、即興的なフレーズで一番いいのを使っていったので、そういう勢いを出せたかなと思います。それとサビの感じとかすごくインザーギらしくて、僕からは出てこないものなので、アルバムにはこういう曲も必要だなと改めて感じました。

 ベースに関しては?

インザーギ:僕のデモではベースは入れていなくて、基本Gouに丸投げなんですよ(笑)。ココとココは動いてっていう指定をするだけで。

Gou:ドラムとのコンビネーションを大事にしたいなと思って、最初はすごく動こうかなと思ったんですけど、それだとちょっとちがうなって感じて。それでルート弾きを入れようかってインザーギに相談しました。

インザーギ:ルート弾きのところは涼平が動いているし、ベースが動いているところは涼平がバッキングに徹しているし。さっきも言ったけど、押し引きのバランスがすごく取れていると思います。

 「すみれSeptember Love」は、プロデューサーに土屋さん(一風堂)、ヴォーカルにIZAMさんを迎えての3世代コラボによるカヴァーですが、自分たちがこの楽曲をカヴァーするということに対してはどんな感想を?

インザーギ:やっぱりみんなが知っている曲なんで、不思議な感じがしましたね。ただ、3世代に渡って世の中に出られる曲っていうのは、そうそうあるわけじゃないので、その曲をやれるのは光栄なことでもあったし、その分プレッシャーも感じました。その中で、この曲の魅力をメガマソがどういう風に表現しているのか、世の中の人にぜひ聴いてもらいたいです。

涼平:原曲が一風堂さんの曲っていうのは、もちろん知っていましたけど、実際によく知っているのはIZAMさんがヴォーカルトしてSHAZNAで歌っていた「すみれSeptember Love」で。今回カヴァーするにあたって、一風堂さんの曲を集められる限り集めて聴いたんですけど、「すみれSeptember Love」はどちらかというと後期の曲なんだなって。初期はもっとニューウェーブやブリティッシュ・ファンクの影響が強い曲が多かったので、逆にそういうアプローチをしても面白いのかなとも思って、テンポもかなりアッパーに持っていっています。一風堂さんともSHAZNAさんともちがう、メガマソ流のアレンジにするにはどうするかというのをすごく考えて。サビのコード進行から何から、全部入れ替えたりしました。

 土屋さんやIZAMさんと一緒に仕事していかがでしたか?

インザーギ:土屋さんは最初、恐い方なのかなと思っていたんですけど(笑)、実際にお会いするとすごく優しい方で。アーティストとしてのこだわりもすごくあるし、いろいろなお話を時間が経つのも忘れるくらいしてくださって。それとすごく誉め上手な方で、レコーディングも終始テンション高く録れました。

Gou:IZAMさんは第一印象からすごく紳士な方で。PVにも出ていただいたんですけど、自分のあり方だけじゃなくて、メガマソのあり方もすごく考えてくださって、すごく優しかったですね。

 そのPVはDVDが収録されていますが、インザーギさんのダンスがすごく印象的で、今までのメガマソにはないPVになっていますね。

インザーギ:振り移しの日が1日、それも3時間だけしかなくて。しかも、撮影の当日に2カ所さらに増えたので、とにかく集中しないとっていう感じで大変でした。でも、すごく楽しかったし、いい経験になりましたね。

涼平:でも、僕らは楽屋とかでよく見ているんですよ、インザーギが踊るのを。インザーギはもともとダンスをやっていたので、僕らとしては違和感が全然なかったです。

 CDのみの通常盤には、Gouさんがはじめて作詞作曲を手がけた「Until」が収録されていますが、曲づくりで苦労したことは?

Gou:すべてですね(笑)。曲をつくるのが、こんなに大変なんだっていうのを改めて実感しました。楽曲に関しては、曲調はすごくヘヴィというか、ローな感じなんですけど、インザーギの声はすごくきれいなので、シャウトとかは織り交ぜたくなくて。きれいなままストレートに歌ってもらうっていうのを重視しました。

インザーギ:サウンドでヘヴィなものを表現しているから、歌はそこまでヘヴィにする必要はないなと思ったし、どちらかというときれいな感じで歌ってほしいっていうリクエストがあったので、だいぶ話し合って、ファルセットを混ぜながら歌ってみました。こういう系の曲は今までのメガマソにはなくて、新しいなって思いましたね。Gouはメロディアスでポップな曲も書くので、そういう曲も徐々に出てくると、バンドとしての幅がもっと広がっていくかなっていう手応えを得たというか。

 インザーギさんや涼平さんからアドバイスは?

インザーギ:プリプロの時に、まとめる作業としてメガマソ全員でやったんですけど、そこでやっただけで、基本はGouが全部やっています。

涼平:すごくGouちゃんらしい曲だなと思って、ギターのアプローチに関しては、Gouちゃんが“こうしてほしい”っていうのを全部やった上で、オモチャっぽい音をたくさん入れました。

 今作を改めて振り返ってみて、どんな作品に仕上がったと思いますか?

インザーギ:自分たちの中ですごく達成感があって、本当にひとりでも多くの人に聴いてもらいたい曲が詰まったアルバムになったと思います。聴いて絶対に損はしないと思うので、これを機会にメガマソを好きになってもらえたらうれしいです。

 涼平さんは、アルバムのリリース日に、彩冷える(アヤビエ)の葵さんとコラボした「モノクローム」もリリースされますが、こちらはどんな作品になっているんですか?

涼平:これはどちらかと言うとお祭り的な要素が強くて。フェスみたいな感じというか。作品的にもコンセプチュアルなものではないので、同じ作曲者だけど、メガマソとはちがいを出すために、7弦ギターからさらに半音下げてヘヴィなアプローチをしています。キャッチーだけどヘヴィみたいな。

 メガマソ結成以前は、葵さんと一緒にバンドを組んでいましたが、再び一緒にやってみていかがでしたか?

涼平:技術的な部分で、お互いすごく向上したっていうのは感じましたね。アルバムと並行してレコーディングしたんですけど、一緒にやったサポート・ミュージシャンの方から得たものとか、コラボで得たものをアルバムにフィードバックすることができて、お互いに得るものが大きかったと思います。

 このコラボは今後も?

涼平:正直、今のところはまだ考えてないです。基本的には、それぞれの活動を優先して、お互いにヒマな時間があればやろうねっていう感じです。

 最後にファンへのメッセージをお願いします。

涼平:僕ら見た目はヴィジュアル系なんですけど、曲はロックやキャッチーなもの、ハードなものもあって、バンド・サウンドが好きな人にはぜひ聴いてもらいたいです。

Gou:僕らは5年目に突入しているんですけど、毎回すごく新鮮で、いろんな楽曲をつくっていく楽しいバンドです。ぜひ継続的にチェックしてください。

インザーギ:自分たちの立てた目標を、みんなと一緒に叶えていきたいと思っているので、その気持ちが伝わったらうれしいです。これからも応援よろしくお願いします。


INTERVIEW:Wakana Takahashi(Cure)


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