大知正紘
人と人との“つながり”を永久不滅のテーマに歌う、平成生まれのシンガーソングライター、大知正紘。3月2日にリリースされたセカンド・シングル「明日の花」は、目まぐるしく流れる時の中で、彼が感じる“今”を凝縮した作品! バンド・サウンドとともに放たれるメッセージを受け取ろう!!
大知正紘:僕は小学校の頃にいじめられていて、中学校に入ったら、そうならないようにと思って、体を鍛えたりして、実際に立場が逆転していったんです。自分としては人を愛したいし、人から愛されたいと思っていたんですけど、それが原因で人がどんどん離れていってしまって…。すごく嫌だったんですけど、そうしないと自分を保てない弱さもあって。それですごく葛藤して、モヤモヤしたものを抱えながらも、どこにもぶつけられなかったんです。そんなとき、テレビから流れてきたELLEGARDENの「Missing」をたまたま聴いて、すごく衝撃を受けたんです。自分の中にあるモヤモヤしたものをぶつけようと思って、ギターを手に取って音楽をはじめました。音楽に気持ちをぶつけて、それが形になった時に、“人から望まれる”という体験をはじめてして、それがうれしくて、それからどっぷりとつかっていきました。
大知正紘:活動していく中で、一番うれしいのは、やっぱり目の前の人からレスポンスが返ってくることなんです。自分の曲が、友達だからとか地元だからという理由を離れて、どこまで広がっていくのか、どこまで人の心に届くかというのを試したくて、参加しました。
大知正紘:いえ、自分は性格的に、こうと決めたらそこに向けて突っ走ってしまう方で(笑)。中学の時に音楽をはじめた時から、アーティストになれないっていう選択肢はなかったんです。だから、どういうアーティストになりたいのかとか、どういう手法をどういう順番でやっていけばいいのかっていうことを音楽をやりはじめた頃からずっと考えていて。受賞したことをきっかけに考えが変わるっていうことはありませんでした。ただ、出場して、賞をいただいたことで、学ぶことがいっぱいあったし、すごくいい経験になりました。
大知正紘:デメリットは、寂しいこと。根が寂しがり屋なので(笑)。音楽をはじめた時は、バンドでやっていて、みんなと話し合いながらつくっていくことに喜びや楽しさを感じていたので、それができないのが寂しいですね。でも、それ以上にひとりがいいなと思う部分は、やりたいことの振り幅が大きく持てるというところです。楽曲づくりにおいて、どういうメッセージを投下するのかを一番重要視していて、どんなアレンジが必要かっていうのは、メッセージありきで考えるんです。それがロックであればロックになるし、ポップであればポップになる。楽曲ごとにその都度考えていけるので、そういう意味ではひとりの方が身軽というか、振り幅を気にせずにやっていけるのが大きいです。
大知正紘:書き溜めていた曲の振り幅がすごく大きくて、これをどうアレンジしてもらおうかってスタッフと話し合っていた時に、名前が挙がったのが小林さんだったんです。でも、実際にやってもらえるかどうかはわからなくて、まずは曲を聴いていただいてからという形だったんですが、すぐにお返事をいただいて、やっていただけることになりました。
大知正紘:会うまでは、自分の中で勝手に“怖い人”というイメージがあったんですけど(笑)、実際にお会いして話してみると、すごく音楽に対してピュアだし、芯が強くて、頭の回転が速い方だなと。アレンジに関しては、皆川さんというアレンジャーの方と一緒にやっていて、“この方向性で進めていいか”と僕に確認しながら進めていただいたんですが、僕が自分で道を切り拓けるように、成長を促してくれているんだと思います。
大知正紘:今作は、“大知正紘”という人間が考えていることを、本人とともに前にバンと押し出そうと思って。“明日を自分の力で勝ち取ってほしい、そして自分も勝ち取っていくぞ”というメッセージを込めた曲だったので、それを後押しするようなバンド・サウンドに仕上げました。
大知正紘:曲をつくったのは’09年の夏、上京してきたばかりの頃で、もともと「ハナレバナレ」という曲だったんです。自分自身を見失いかけていた時で、自分の中にある叫びを自暴自棄な自分が歌うという曲だったんですけど、それからいろんな経験を重ねて、もう自分は自暴自棄ではないし、自分のやりたいこと、やっていくべきこと、そして世の中も変わっていって、放ちたいメッセージも変わっていった。それで改めて考えた時に、今の自分が歌うべきではないと思って、歌詞やタイトルを替えて。
大知正紘:今年の正月や成人式の時に、地元の友達と話をして、就職難だったり、会社に入って力になれていないというか、やらなきゃいけないことがわかっているけど、それをやるにはまだ力が足りないことで、すごく壁にブチあたっている人がいっぱいいたんです。それが上京した時の自分とどこか重なる部分があって、自暴自棄で歌うことに共感しても、その先、頑張ろうっていう気持ちにならないとダメだなと。じゃあ、その危機感から抜け出すためにはどうするかって考えたら、やっぱり明日を信じていくしかないし。特に自分たち若い世代が、自分の殻に閉じこもっている場合じゃないって思った時に、今の歌詞が浮かんできて。歌入れが1月11日だったんですけど、当日まで歌詞を書き直しました。
大知正紘:最初から最後まで、ガンガン前に出る感じではなく、前半は自分の中の情けなさや弱さをさらけ出すように歌っています。そっちの方が説得力が持てるというか、ただ同じ調子で進んでも自分が聴いた時に、説得力をあまり感じないなと思って。今までとはちがう歌い方で、もっと叫びに近い感じで歌いました。
大知正紘:ギターの弾き方ひとつであったり、ひとつの音に込める思いであったり、自分の曲に対して思ってくれていることであったり、本当に人として、ミュージシャンとして学ぶ部分がすごく多くて、一緒に仕事をさせていただいて、いい経験になりました。あまりにもすごい人たちばかりだったので、最初は気おされてしまうんじゃないかなと思ったんですけど、まがりなりにも僕もプロになった以上、負けん気もあって。“食らい付いていくぞ!”という気持ちで、譲れないところは絶対に主張するようにしました。
大知正紘:この曲は昨年の5月につくった曲ですけど、その頃は自分の気持ちも落ち着いていて。その中で見えてきたのが、“側にいる大切な人”だったんです。上京してきた頃に、付き合っていた彼女がいたんですが、自分の至らない点が多くて。お互い慣れない状況の中でぶつかりあって、傷つけ合った挙げ句、終わってしまったんです。それが自分の中ですごく大きな出来事として残っていて。大切な人の思い方というか、恋愛におけるひとつの正解みたいなものを出したいなと思った時に、周りの空気感と照らし合わせながら形にしていったんですけど、割とすんなりと出てきました。
大知正紘:“夢”を“虹”に例えているんですけど、“夢を叶えたいと思うのは誰のため?”と考えた時に、それは大切な人のためであって。その虹を暗い部屋の中からひとりで見つめるのはすごく悲しいことだけど、そこに大切な人がいて、2人で見ることができたら、それってすごく素敵なことなんじゃないかなと思って。お互いをどうすれば守っていけるか、手を握り続けていられるかっていうのをその都度考えて、それを続けていくことが大切なんだよっていう気持ちを込めた曲です。
大知正紘:なにが今大切で、どこに向かうのか、そのひとつの方向性をふんわりとした形で示しているので、それを感じてもらえるとうれしいです。また次に言いたいことがすごくあるので。
大知正紘:コンセプトは“ひとつになること”。前作の「手」で、自分自身音楽を通して、さまざまなつながりを感じて、学んだことがいっぱいあったし、大切なものが見えてきた部分があって。周りの人と、ひとつひとつしっかりとつながっていくことによって、縁ができた時に、本当の意味で“ひとつ”なれるし、そこに向けての第一歩を表現しています。
大知正紘:今はまだどんなことをしようかっていう案が出ている段階なんですけど、これから自分がやっていきたいこと、アルバムのコンセプトで放ちたいメッセージ、それを楽しみながら気づけるような、いいライヴにしたいなと思っています。まずは今作「明日の花」を聴いていただいて、“やるぞ!”っていう生命力を養ってもらえるとうれしいです。
INTERVIEW:Shinji Takemura
●SINGLE
03.02 On Sale
「明日の花」
大知正紘
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¥1,000(tax in)
●ALBUM
04.13 On Sale
『ONE』
大知正紘
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★大知正紘
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