河村隆一
昨夏エイベックスに電撃移籍した河村隆一が、待望のニュー・アルバム『Sora』を2月24日にリリース! 歌詞やメロディはもちろん、ジャケット・ワークなど細部にまでこだわって完成させた今作に寄せる思いを大公開!!
河村隆一:前作の『ピアノ』は、大人がオシャレに集えるラウンジのような“ハコ”をすごく意識して制作したんですが、今作はその反動もあって、屋根がなく、すごく空が広がっているイメージがあって。サウンドや歌詞の世界観もそういった、果てしなく広がるようなスケール感で書いているので、自然とそうなったのかなと思います。
河村隆一:もうひとつ、心の中の話なんですが、1曲目の「大空の記憶」に♪舞い上がれ孤独よ♪というフレーズがあるんですけど、僕の中に“人は孤独なんじゃないか?”っていう思いがあって。普段、他の人と接しているから孤独感とかあまり感じないかもしれないけど、もともとひとりだし、ひとりで生まれてきてひとりで死んでいく、でも、だからこそ、友情や愛情を求めて、家族や仲間を募ったりして、自分の存在価値や必要とされているかどうかっていうのを自問自答しながら、もしくは誰かの笑顔のために頑張ったりしながら、生きているんじゃないかと思うんです。そういうことがこのアルバムには、最初から最後までメッセージとして横たわっている気がするんです。空があって、パーソナルがあって、そのパーソナルの孤独を埋めるというか、存在意義を確認するために誰かの笑顔があって。その“笑顔”っていうのも、裏テーマとして大きく存在していますね。
河村隆一:広がりという面で言えば、1曲目の「大空の記憶」を歌った時に、大体の世界観が見えて。今作をロック方向にも振ろうと思ったのは、この楽曲が生まれてきたからというのがあります。もちろんシングルの「Brilliant Stars」や「抱きしめて」も核になっているし、8曲目の「光のカゴ」は詞の面で、自分の中ではキーポイントになっていますね。
河村隆一:すごく派手やかなものと、パッと火が消えたような静寂のものを対比させていくことでのヴァリエーションという意味では、過去の作品と比べても広いと思います。「大空の記憶」から「抱きしめて」までいったら、「薔薇とプリンシパル」というそれまでの曲とはリズムが全然ちがう曲が来て。さらに、その後にはアコースティック・ギター1本で歌っている「草笛」が来たり。そういう意味では、“冒険できてる”っていう実感を得ながらやれましたね。
河村隆一:この曲はメロディもコード進行も、もちろんなんですけど、切ない喪失感、そしてその後に来るであろう物語を想像させるような歌詞の世界観がすごく好きで。これまでにも2度ほど“出せるかな?”っていうタイミングはあったんですが、僕自身の思い入れが強かったので、単純に言ってしまうと何かタイアップがほしかったんです。何でかって言うと、自分のことを全然知らない人たちにも、この曲を聴いてもらえる場所、機会がほしくて。そういう意味でハマるタイアップがあったらいいなと思っていたら、今回こうしてジェムケリーさんとレコチョクさんのCMだけでなく、泉忠司さんにこの曲をイメージした小説を書いていただけるというプロジェクトが構築できたので、すごく良かったなと思います。
河村隆一:押尾さんとはイベントで何度もご一緒していて、彼のギター・プレイっていうのは、たとえばラジオや有線から流れて、弾いている人の顔が見えなくても、“あ、これは押尾コータローだ”って、ファンの方なら一発でわかると思うんです。僕は、ヴォーカリストの絶対条件ってそれだと思っているんですが、それをギターでやるのって並大抵のことではないと思うし、アコギの可能性をすごく広げた人なんじゃないかなと思っていて。そういった彼のアーティスティックな部分は、同時にポピュラリティも持っていて、そこがすごいなと。それで、ギタリストとして、アバンギャルドな楽曲で弾いてほしいとか、テクニックを披露してほしいというのではなく、メロディ自体をつくってほしいなと思って、僕の方からお願いしました。
河村隆一:そうですね。シークレットということで突然出させていただいたので、ファンのみんなは、ほとんどの人が観たくても観れなかったと思うんですよね。そういう意味でも、ぜひDVDで「I love you」、「Love is…」という僕の代表曲をライヴ映像とともに楽しんでもらいたいなという思いがあったので。
河村隆一:この曲は実は、10数年前に亡くなった僕の親友のことを歌っていて。その彼はドラマーで、一緒にバンドをやろうと話していた矢先に亡くなってしまって。本当に仲のいい奴がいきなりパッと消えてしまうと、何か残したいと思っていても、残すまでに10数年かかってしまって。でも、だからと言って、悲壮感が漂っていたり、みなさんこの曲を聴いて泣いてくださいっていう楽曲はつくりたくなかったんです。それは彼が笑顔の絶えないキャラクターで、人を喜ばせることや楽しませることが好きな、愉快な奴だったので特にそう思えて。そういう意味では、楽曲として単純にいい曲を、彼の当時の面影を回想しながら歌えたらいいなって。だから、このインタビューを読まなければ、“この曲好き”とか“誰に送ったのかな”なんて、他の曲と同じようにさらっと聴いてもらった方がいいのかなと思うんですよね。
河村隆一:僕自身、エリック・クラプトンの息子さんが亡くなった時の曲(「Tears In Heaven」)を聴いた時に、最初はそういう内容とは知らなくて。それでも聴いて、いい曲だな、きれいな曲だなって思ったんだけど、実は切なく悲しい物語が背景にあったっていうのを知って、楽曲ってそういうものでいいんじゃないかなって、特にこの方面の曲では、そう感じたんです。
河村隆一:それもありますし、一度12曲で幕が下りて、アンコールとして、また幕が開く。その幕が開くっていうのに、“また来世で会おうね”みたいな気持ちを含めて、13曲目のボーナス・トラックという形にしました。
河村隆一:色使いもそうなんですけど、「Brilliant Stars」と「抱きしめて」は、構図がアップというのもあってスタジオで撮っていたので、今回はどうしてもロケでやりたかったんです。屋根がない雲がバーッと流れているような壮大なスケールを感じさせる場所で撮りたくて。本当に場所なき場所というか、僕の心の地図のような感じで。
河村隆一:やっぱり楽曲をつくっていく上で、言葉やメロディが浮かんで、ひとつひとつのプロットがつながっていった時に、こういう感じのライヴをやりたいというのが浮かぶんです。で、今回僕がこんな感じのところで歌ってみたいというステージは、ドーンと空があって、下には限りなく白い絨毯が広がっている中にポツンと立っているスケール感のあるイメージで。
河村隆一:実は、急遽そういうライヴがイメージされて、「なんとか押さえてください」って言って、キャンセル待ちまでして会場を押さえてもらったライヴなんです(笑)。大阪、名古屋、東京の3カ所、計5本しかないので全部見せきれるかわからないんですけど、CDで演奏してもらった方々、ほぼ全員のスケジュールを押さえさせていただいたので、CDと同じ広がりのある音を、ライヴでしか出せないスケール感とともに伝えていけたらいいなと思っています。今回のアルバムでも、また新しい世界をつくれたと思いますし、歌詞の面でも、メロディの面でも、歌の面でも一歩前進できたのではないかなと思っていて。今年もいろんな活動を予定しているんですが、まずはこの『Sora』という自信作ができたことを今はすごく喜んでいて、この作品とともにライヴをやれることもうれしく思っています。ファンのみなさんには、ぜひ成長した、また一歩段階を踏んだ河村隆一をライヴで観にきてほしいなと思います。
INTERVIEW:Shinji Takemura
★河村隆一
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100人いれば100人とも空の感じ方があるように・・・・隆一さんの届けてくれたsoraにも色んな風景がある。
13のsora♪♪♪
今は両手を大き広げステージの真ん中に日本一のアーティースト河村隆一がいる。
そして『大空の記憶』を歌っている姿を思い浮かべ私のsoraを聞いています。
Your Beet♪
年を取らない君 僕ばっかり今じゃ 大人のふりして生きている・・・・・
私は親友のお顔も知らないし・・・・だけど・・・歌の中でその時のままの親友に私も愛たい・・・
そして親友の叶わなかった夢を隆一さんの歌の中で叶えてあげて下さい。
きっと泣いてしまうけども・・・許してね♪
隆★のsora♪楽しみにしています。