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J-WAVE『RADIO×SPIDER』、雑誌『Myspace From JP. 』、『Myspace』の 3社によって 未来のブレイク・アーティストの登竜門として発足させたインディー・レーベル『SPIDER RECORDS』。その第1弾アーティストとして、シンガー・ソングライターnicco(ニコ)が、6月9日、ミニ・アルバム『委員長』でデビュー!


 インディーズ・デビューが決定しましたが、今のお気持ちは?

nicco:こんなにたくさんのうれしい出来事が一気に起こることは、生まれてはじめてなので、すごくドキドキしています。周りの環境が一気に変化していって、とまどう部分も多いんですが、たくさんの人に支えられているのが実感できて、純粋にうれしいです。

 プロフィールでは、中学時代にお土産でもらったのをきっかけにギターをはじめたそうですが、それ以前の音楽活動は?

nicco:小学校の時に、音楽の授業の一環でバンドを組んで、一度だけドラムを叩いたことはありましたが、自分から積極的に音楽活動をはじめたのは、そのギターをもらった時からですね。

 その後、バンドを結成されて、文化祭などでライヴを行なったそうですが、当時の思い出は?

nicco:その文化祭の時に、教頭先生がバンド嫌いな方で、とても厳しくされて理不尽に思ったことが、思い出深いです(笑)。それと、区で開催される大規模なお祭りのステージに出るために、オーディションに参加して、無事にステージに出られて、とてもうれしかったことを覚えています。

 将来的に“音楽を仕事にしたい”と意識しはじめたのは、いつ頃から?

nicco:高校3年生の時ですね。その時、バンドを組んでいたんですが、周りにメジャーを目指す人や実際に音楽を仕事にする人が増えてきて、私の中でも“アーティストになりたい”っていう気持ちが、現実的なものになりました。

 バンド活動を経て、得られたものには、どんなことがありますか?

nicco:他の楽器を聴くことやバンドのグルーヴをより強く感じられるようになったことです。その中でも、バンド内での人間関係や他の音楽をやっていく人たちとの関わり合いが、一番意義のある経験になったと思っています。

 ‘09年からソロ活動をされていますが、ソロで活動をしようと思ったきっかけは?

nicco:自分のやりたい音楽を好きなようにつくり上げたい、もっと自由に活動したいと思ったのがきっかけです。ただ、自分ひとりでは、自分の感性の中でしかつくり上げられないし、バンド・サウンドやバンドでのライヴが好きなので、またバンドでやってみたいなという気持ちもあります。

 作詞作曲は自身で手がけていますが、大事にしていることは?

nicco:歌詞はメロディとの兼ね合いも考えつつ、なるべく意志が伝わりやすく、意味不明にならない言葉を選ぶようにしています。サウンドやメロディは、聴きやすく、かつ印象的なものを心掛けています。

 今作には、どんな思いを込めましたか?

nicco:はじめて出すCDなので、とにかく“自分が好きな曲を入れたい”と思って、この選曲になりました。niccoがどんな歌を歌う人なのか、とてもわかりやすいCDになったと思います。ソロなんですけど、今回はとてもバンド・サウンドが強くて、そこも気に入っています。

 表題曲の「委員長」は、思春期の女の子の本音を描いた作品ですが、この曲はどんなところから生まれたんですか?

nicco:この曲をつくる直前にフィンガー5さんの「個人授業」を聴いていたので、その影響をかなり受けていると思います。普段は優等生だけど、いけないことや悪いことに興味を持ってしまう女子高生に「ちょっと憧れるな…」と思ったところから、こういう歌詞になりました。だけど憧れがすべてじゃなくて、結局何もできずにただの優等生になってしまう…というところに自分の性格が表れていて、自分の妄想と現実が混じった作品になっています(笑)。

 「ホログラム」や「未来少年」では、近未来をベースにしたストーリーが描かれていますが、近未来の様子を想像することは、よくあるんですか?

nicco:未来を想像すると、とてもネガティヴな気持ちになるので、普段はあまり考えないようにしています。というのも、いろんなストーリーを想像するんですが、いつも結末は人類が滅亡してしまうか、地球自体がなくなってしまうかのどちらかなんです…。なので、考え出すと止まらなくなって、怖くなってしまうんです。ただ、その恐怖のはけ口として、こういった歌詞があるんだと思います。

 今作の収録曲は、男性目線で書かれた歌詞が多いんですが、これは意図的なものなんですか?

nicco:歌詞は、もともと男性目線で書くことが多いんです。というのも、好きな男性にこういう風に思ってもらいたいという妄想からだったり、女性目線だと濃すぎて“気持ち悪い”ってなって(笑)。目線を変えて、主人公を男性にするんです。

 ボーナス・トラックにはウルフルズの「借金大王」が収録されていますね。

nicco:ウルフルズのサンコンJr.さんの企画に出させていただいた時に、ライヴではじめて歌わせていただいて。もともと好きな曲だったんですが、歌ってみたらとても気持ちよくて、歌詞の内容も個人的にとても共感できたので(笑)、カヴァー曲として収録させていただきました。

 今作の中で、niccoさんが個人的に気に入っている曲は?

nicco:気に入っているというか、とても印象に残っているのが「未来少年」です。サウンドはポップで明るい感じなのに、歌詞の内容はむなしさが主なので、歌の表現がすごく難しかったんです。また、いろんな効果をたくさん入れたので、レコーディング中はとてもワクワクしながら聴いていました。

 レコーディングで、他に思い出に残っていることは?

nicco:これだけ大掛かりなレコーディングははじめてだったので、とにかく大変だったという印象です。緊張してしまって、言いたいことをうまく伝えられなくて「どうしよう…」と思う場面も多々ありましたが、結果的にはよい作品にできあがったし、これからの糧にもなったと思うので、よかったと思います。

 7月15日には、渋谷o-westでのレコ発ワンマンが開催されますね。

nicco:ワンマン自体がはじめてなのに、それがこんなに大きなハコでやることが決まって、正直ちょっとビビってます(笑)。でも、同時に“こういうことをやりたい”、“こういう風にやったらどうだろう”というのを考えながら、すごくワクワクもしています。今までよりはるかにアグレッシヴで楽しいライヴにしたいと思っているので、ぜひたくさんの人に来てもらって、一緒に楽しみたいです。CDをリリースして、ここからが本当のスタートだと思うので、今まで以上に真剣に音楽を楽しみたいと思っています。niccoの本気のサウンドとライヴを、ぜひワンマンで観てもらえたうれしいです。これからも応援よろしくお願いします!


INTERVIEW:Shinji Takemura


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