ASIAN2
L to R:SHOJI(b), TATSU(Mic), HIDEO(dr), TWENTY“20”(Mic)
あらゆるジャンルを取り入れたミクスチャー・バンドASIAN2(エイジアンツー)が、待望のニュー・アルバム『very』[長野地区限定盤(11月21日)/通常盤(12月1日)]をリリース! 彼らの音楽性を明確に示す作品に!!
TWENTY“20”:テーマは特になかったんですけど、バンドの流れが割とロックに振れていた時期だったので、ロック色の強い曲がいくつかエントリーしてるっていうのが、今作の特徴ですね。
TATSU:いつも1曲できたら、次は別の方向にいって、それができたらまた次は別の方向にっていう感じで、ないものを重ねてつくっていくやり方なんですよ。だから、あらかじめ“こういうアルバムを”みたいなのはなくて、7〜8曲でき上がってから、アルバムの全体像が見えてくる感じかな。
TATSU:特になんでというわけじゃないんですけど、たぶんその時に必要だったんでしょうね、精神的に。それと聴いてわかりやすいメッセージの曲を書きたくなったというか、普段は派手な音を鳴らすことが多いけど、“ASIAN2はこういうのもできるんだぞ!”っていうのを見せるためにというのもありますね。
SHOJI:ライナーノーツにも書いたんですけど、このさわやかで温かい曲が内包している不安や孤独、虚無感を出したいなと思って。だから、音づくりとかも、なるべくナチュラルな感じになるように心がけてます。
TWENTY“20”:いや、この曲は当初PVを撮る予定はなくて。具体的な案があったわけじゃなかったんですけど、みんな“アメリカ”って口をそろえて言うんですよ。まぁ、どのPVを撮る時でもそう言うんですけど(笑)。ただ、今回はみんなの意見を吸い上げると、本当に日本では撮影できないイメージだったので、それならこの機会に行っとくかみたいな感じになって、カメラと楽器だけを持ってアメリカに撮影しに行ったんです。
TWENTY“20”:観光は最後の夜に2〜3時間って感じでしたね。スケジュール的にもタイトだったし、「highway」っていう曲なんで、文字通り道路での撮影が中心で、街にいるヒマがなかった(笑)。
HIDEO:初日にラスベガス方面に車を走らせていて、途中に大きい湖があって、そこで撮影することになったんですよ。それでTWENTY“20”とSHOJIとスタッフが撮影するために奥の方に行って、俺とTATSUは車で荷物を下ろして待ってたんですけど、そこにハイウェイ・ポリスが来て。“お前ら何をやってるんだ?”って言いながら、心なしか腰のあたりに手が伸びてるんですよ(笑)。それでIDを見せて説明したら、“そうか、お前はドラマーなのか。頑張れよ”って言って走り去ったんで、ことなきを得たんですけど、さすがにあれはちょっとドキッとしました。
TATSU:この曲はもともとサビのパートだけつくってあって、スタジオに入った時の空き時間に、適当な曲をつけてみようと思って遊んでたんですよ。そうしたら適当にやり過ぎて、途中からイヤになっちゃって(笑)。それでSHOJIに“ホーン・セクションを入れてくれ”って言って渡したんです。
SHOJI:サビにホーン・セクションの一部はあったから、“あ、こういうことがやりたいんだな”っていうのはわかって。それで、いわゆるミクスチャーからの引き出しと、ASIAN2くらいスリリングなことを好むような奴らじゃないとできないような変な遊びを入れてアレンジしていって。そこからみんなで、ああでもないこうでもないって言いながらフレーズを詰め込んでいって、できあがったっていう感じですね。レコーディングの時にホーンで、すごくファンキーな人がいて、その人もすごくいいフレーズを出してたんですよ。悪く言っちゃうと、みんなの悪ふざけが集まった感じで、なんでこれで成り立っているんだろうとも思うんだけど、そういう“みんなでやっちゃおうぜ!”みたいな勢いが、この曲を成り立たせているのかなって。狙ってやろうと思っていたら、逆にこの曲はできてないですね。
HIDEO:構成的にすごく危ういバランスの中で成り立っていて、そのサジ加減がすごく絶妙で。知らない人が聴いたら、“すごく頭使って、つくったんだろうな”って感じると思うんですけど、実はみんな好き勝手にやっただけっていう(笑)。
SHOJI:サウンドでここまで遊んでいたから、上にのるヴォーカルがどんな感じでくるのかちょっと不安なところあったんだけど、イメージ通りバッチリぶっ飛んでましたね。
HIDEO:たまたま俺が結婚するっていう頃にできた曲なんで、TWENTY“20”が勝手に言ってるだけです(笑)。
TATSU:でも、いつも文句言ってたじゃん。嫁がどうとか(笑)。
SHOJI:しかも、いまだに抜けてない恐れがあるよね、マリッジ・ブルーから(笑)。
HIDEO:まぁ、なきにしもあらず。
TATSU:俺とHIDEOは結婚してるけど、まだのが2人いるから教えてるんですよ、いろいろと。実際、結婚してみないとわからないことが多いからね。嫁が変わるんだもん、自分が変わってなくても(笑)。
HIDEO:たまに思いますもん。“あ、TATSUが言っていたのは、こういうことだったんだ”って。だから2人にはいろいろ言ってるけど、あんまり響いてないでしょうね。
TWENTY“20”:この2人のことは、参考にしてないんで大丈夫です。話は聞きますけど、僕は少なくとも2人とはちがう結婚生活を送るつもりなんで、むしろ反面教師って感じです(笑)。
TWENTY“20”:そういうつもりは、まったくなくて。この曲は僕がつくっているんですけど、“これをバンドでやれたらラッキー”くらいな感覚だったんです。それでこういう曲ができたんだけどって持っていったら、やろうじゃんってなって。歌詞に関しては、仮歌で入れていたものがベースになっていて。僕は割とポリティカルな(政治に関する)方向に振れちゃうことがあるんですけど、それがたまたま前面に出たというか。それをTATSUと2人で勉強しながら、書き上げました。
TWENTY“20”:自分の考えを放出したかったっていうのが、まず最初にあって。プラス、そこまで大それたことじゃないけど、これを聴いた人が考えるきっかけになれば、その人にとって何かの足しにはなるはずだという思いはあります。
TATSU:それはやっぱりありますよね。この曲をつくるために友達が出てるサッカーの試合とかも見たし、すごく熱い気持ちにさせてくれたなって思うし。人とのつながりを感じさせてくれました。
TWENTY“20”:チームに対してというより、選手個人個人に対して感じるものはありますね。いろんなものと戦って自分を表現しようとしているし、もがいて、苦しんで、それで結果を出す姿とか。
SHOJI:サッカーだけじゃなくて、野球でも今まではこういうのはなくて、“地元のチーム”っていう感覚がはじめてなんだけど、地元の人間の気持ちを受け止めてくれる受け皿になってるし、小さい子たちが憧れるような存在があるっていうのはいいですよね。そういう部分も含めて、応援していきたいなと思います。
TATSU:「wanna be a super star」をつくった時に体育会系の連中と関わって、こっちも熱くなれて、その勢いのままこの『very』にたどり着けてよかったなと思っていて。だから、その熱い気持ちが詰まったこのアルバムをみんなに聴いてほしいです。
INTERVIEW:Shinji Takemura
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