GACKT

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仮面ライダーディケイドの主題歌を通して“思いの継承”を伝えてきたGACKTが、1月1日、史上最強のコラボレーションの完結を飾るにふさわしいメモリアル・シングル「Stay the Ride Alive」をリリース! 今回は、そのGACKTと『仮面ライダーディケイド』の門矢 士(仮面ライダーディケイド)を演じる井上正大との対談をお届け!!

公私ともに仲の良い姿を観ていると、2人には強い信頼の絆を感じます。

GACKT:最初は仕事で出会った関係とはいえ、それも、ひとつの“縁”だと僕は思うわけ。ましてプライベートでも一緒に遊ぶ仲の彼には“この世界で羽ばたいてほしい”と思う。会うたびに、“いろんな心構えを僕から感じ取ってほしい”という気持ちへ自然になってしまうんだよね。

井上正大:GACKTさんは、すべてにおいてズバ抜けてるんですよ。遊びでも、常に本気ですからね。

GACKT:僕は、遊びでも手を抜かないから。むしろ、“真剣に遊べない奴が、仕事だって真剣にできるのか!?”と思ってしまうタイプ。だけど正大も、僕と同じように、ものすごく頑固な性格だよね。

井上正大:“こうだ!”と思った気持ちは絶対に曲げないくらい、融通の効かない頑固者です(笑)。

GACKT:彼はとても負けず嫌いで、“これだ!”と思ったことに対しては、ものすごい努力をする。その性格って、自分自身とも重なってくること。だからこそ『仮面ライダーディケイド』の門矢 士役という、羽ばたく大きなチャンスを手に入れたわけだし。それを無駄にしてほしくない気持ちから、こうやって面倒みてしまうんだよ。

『仮面ライダーディケイド』を通して描いた物語も、映画『仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE対戦2010』を持って、ついに完結しました。お2人にとって“門矢 士/仮面ライダーディケイド”はどんな存在だったのかを、あらためて教えてください。

井上正大:門矢 士を演じはじめた頃の僕は、芸能界という世界へ足を踏み入れて間もなかった。なので、“がむしゃらに突っ走っていく”という意識でいました。それは、記憶を失いまっさらな心の状態の門矢 士が、さまざまな世界を旅をしながら、心へいろんな色を塗り重ね成長してゆく姿とも重なる思い。つまり僕も、門矢 士も、未知なる未来へ向かって日々走り続けてきた。まさに僕にとって仮面ライダーディケイドも門矢 士も、自分の分身のような存在でしたね。

GACKT:僕にとって門矢 士や仮面ライダーディケイドというのは、井上正大自身の姿なんだよね。門矢 士が、ライダーの世界を巡りながら自分を探し続けたのと同じよう。正大も、門矢 士のもがき苦しむ姿を演じながら、役者としての自分の理想を求めては、少しずつ成長の種を手にし続けてきた。僕の場合は、その姿を、身近なひとりの友人として、1年間見守り続けてきたって感じかな。

GACKTさんは『仮面ライダーディケイド』シリーズを通し、「Journey through
the Decade」、「The Next Decade」、「Stay the Ride Alive」と主題歌3曲を担当。この3曲に詰め込んだ思いも、ぜひ聞かせてください。

GACKT:進むことに迷っていたはずの門矢 士が、いつしか人の背中を押す立場に変わっていた。その立場を背負ったとたん、“自分は倒れるわけにはいかない”と思うようになり、使命感を胸に走りはじめた。結局最後に、門矢 士/仮面ライダーディケイドは消えてしまうんだけど。でも、自分が戦いを通し感じてきた思いを、次の運命を背負う人へ渡すことで、その思いは受け継がれていく。この3曲の中へ僕は、そういう“思いの継承”や“人生の縮図”を詰め込み続けてきた。僕がいつも思っているのが、“僕の人生は、人の背中を押すためにあるんじゃないか!?”ということ。子供ってヒーローというあこがれの存在があればあるほど、“自分もそうなりたい”という思いから、希望を持って前へ進んでいけるわけじゃない。それと同じ感覚を、僕の姿や、この3曲から感じてくれたら、うれしいよね。

「Journey through the Decade」のミュージック・クリップでGACKTさんは、“謎の男”として登場。門矢 士:仮面ライダーディケイドへ「GACKT」と文字の記されたカードを手渡し、異世界へ消えていきました。そして「Stay the Ride Alive」のミュージック・クリップでは、「GACKT」として役目を終えた門矢 士/仮面ライダーディケイドの手から、みずから渡したカードを受け取り、次のシリーズを担う仮面ライダーWへそのカードを手渡しました。

GACKT:「Journey through the Decade」でも「Stay the Ride Alive」でも、僕は“背中を押す使命を持った存在”なんだよ。「Journey through the Decade」のときは、まだ右も左もわからない門矢 士/井上正大という男へ向け、“これから物語をはじめていくためにも、気持ちよく背中を押してあげたい”という思いから、あのエールを贈る作品をつくりあげた。そして今回の「Stay the Ride Alive」では、背負い続けた使命を、手にしたカードを仮面ライダーWへ手渡すことで、彼(門矢 士/仮面ライダーディケイド)は“ヒーローとしてのバトン”をつなごうとした。その姿を僕(GACKT)はずっと側で観てきたからこそ、“思いのバトンを渡すことが、仮面ライダーを引き継ぐことの意味”だと捉え、命つき果てた門矢 士から、僕が彼の魂を詰め込んだカードを受け取り、仮面ライダーWへ渡したんだよ。つまり、そのバトンを受け取ることで、仮面ライダーWや演じる2人にも、“門矢 士/井上正大が抱き続けた意志”を理解してもらいたかった。それが、“思いの継承”を描いたこのミュージック・クリップというわけ。

井上正大:「Journey through the Decade」のミュージック・クリップの中、カードを手にし、力を授かった門矢 士が、「Stay the Ride Alive」のミュージック・クリップを通し、最後にそのカードを次のライダーへ受け渡していく。その姿を見たときには、僕自身、“とても良い思いの流れを描けたな”と感じましたからね。でもそれ以上にGACKTさんと出会えたことが、“僕自身の心の人生を変えてゆく大きなきっかけを得られたな”とも、今は感じているんです。

GACKT:いつも彼は、「世話になってばかり。かならず売れて返します」って言うんだよ。だけどその気持ちを忘れずに前へ進み続けてくれたら、それが僕が彼へ渡したカードへ込めた思いの継承になると信じてるからさ。


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