TRIPLANE
L to R:Makoto Hirota(dr), Hyoue Ebata(vo & g), Kazuya Takeda(b), Kenji Kawamura(g)
心に奥にうったえかけるリリック、そして記憶に刻む普遍的なメロディを発信するTRIPLANEが、2月10日、卒業・旅立ちをテーマにしたニュー・シングル「君ドロップス」をリリース! 本作は“5ヵ月連続で送るひとつの恋物語”の第4章となっており、“幸せのかけらたち”を描いた作品に仕上がっている。
江畑兵衛:本当はバンドが考えるようなことじゃないんですが、時代にあったCDの売り方とか見せ方をしたいなって。もともとシングルとアルバムをリリースする話はあったので、それにストーリー性を持たせてリリースをした方が、自分たち的にもやりがいがあるし、リスナーも興味を持ってくれるんじゃないかと思ったのがきっかけです。
江畑兵衛:曲自体のデモは1年近く前からあったんですが、このプロジェクトの枠組みが決まったところで、テーマにそって歌詞を書いていきました。
江畑兵衛:僕たちは出し惜しみはしたくないし、A面でもカップリングでもいい曲を届けたいと思っているんです。確かにシングルにすべきだという議論はありましたけど、配信のトップを飾る曲としてはふさわしいんじゃないかなって。
江畑兵衛:クリスマスって多分、楽しいイメージの人が多いと思うんですよね。でも、僕の性格かもしれないんですが、それだけで終わりたくないなって(笑)。だから、ただ爽やかなクリスマス・ソングにしないで、いつ崩れるのか、いつ壊れてしまうのかわからない儚さみたいなものを表現したいと思ったんです。
江畑兵衛:まず、第3章をカヴァー曲にしようというのは、僕たちの新しいものへのチャレンジという意味で決まっていたんです。ただ、カヴァーする作品に関しては、槇原さん以外の曲も候補にあがっていて。でも、今の自分たちの気持ちとリンクする部分、そしてこの「遠く遠く」という曲で槇原さんを知ったという思い入れもふくめて、最終的にこの曲をカヴァーさせていただきました。
江畑兵衛:人がつくった歌詞を歌うのって結構難しいんですが、この曲に関しては昔から聴いていて馴染みがあったし、今まで意識していなかった歌詞の意味もわかるような時期だったので、割とすんなり自分の作品のように歌うことができました。
江畑兵衛:最初は“君に依存している自分からの脱却と卒業”みたいなイメージがあったんですけど、それを歌詞でわかりやすく説明したら説教くさくなっちゃったんですよね(笑)。だから、“卒業”という裏のテーマは一応あるんだけれど、曲自体がハッピーだから歌詞も説明調よりもハッピーな方がいいんじゃないかなって。そう自分の中で思って歌詞を書き直しました。大切な人がいるだけで、与えてもらっている幸せってすごく大きいと思うんです。自分の行動の裏側にいつも大切な人の存在があったり、何気なく言ってもらった言葉が支えになったり、その人が直接何かをしてくれたわけじゃないけど、日々の力になっている部分ってあるんじゃないかなって。そういった大切な人からもらっている“幸せのかけらたち”が、この作品の軸になっています。
江畑兵衛:そうですね。ドロップスにはもともと“しずく”っていう意味があるんですけど、イメージ的には君からもらう“幸せのかけら”が散りばめられていてすごくキラキラしている感じかな。この歌詞を書こうと思った時に、すぐにこのタイトルが出てきたんですよね。
江畑兵衛:この作品は音が整理されていて聴きやすいと思うし、ストリングスとサビの抜けがすごく印象的なんじゃないかと思います。ただ、もうちょっと男っぽい部分を出しても良かったんじゃないかと感じたんですけど、このプロジェクトのストーリーとしては、第1章の出会いから第4章の卒業まできれいな聴かせ方で良かったのかもしれないですね。
江畑兵衛:彼女、彼氏がいる人は、歌詞をありのまま聴いてもらえればいいと思います。彼女、彼氏がいない人は、たとえば今まで当たり前のように過ごしてきた友達と離ればなれになることが現実的になってくると、小さな毎日のかけらがどれだけ自分にとって大事だったかがわかると思うんです。そんな時にこの曲を聴いて、その大切なかけらを噛みしめて卒業を迎えてほしいですね。
江畑兵衛:この曲も結構昔ですね。「アイコトバ」をつくった頃からあったんですが、何回か書き直しているんです。デビュー5周年、10枚目のシングルをリリースするにあたり、まだまだ何も達成していない自分たちがいる反面、プロとして5年という年月が経ったことを振り返って、未来を見つめる必要もあるんじゃないのかなって。どこかに向かわないといけないけど、どこかで後戻りしなければならないこともあると思うんです。そういった自分自身にもつながる帰り道というか、そういう歌になればいいなと思って歌詞を書き直したんですよね。そうやって書き直しているうちに、これは10枚目のカップリングにふさわしいんじゃないかなって。
江畑兵衛:そうですね。メンバーも5年間、いろいろなものを抱えながら生きてきたと思うんです。プロとして成長しなくてはいけないとか、北海道から東京に出てきて都会の生活に順応しなくてはいけないとか、変わらなきゃという気持ちの反対側には、それ相当の犠牲もたくさんあると思うんです。その中には正しかったこともあるだろうし、捨てたものの中にまちがいもあるだろうし。これって5年経った今だから振り返れると思うんです。リスナーのみなさんも厳しい競争の世界にいるでしょうから、この曲をきっかけに自分自身を見つめ直してくれたらうれしいですね。
江畑兵衛:音楽のジャンル的にはひと区切り付いたと思うんです。クラシックでもジャズでもヒップホップでも、TRIPLANEがやればTRIPLANEになるなって。もうノージャンルでもいいんじゃないかなって。だから、今度は誰もやっていないことにチャレンジして、新しいジャンルとしてのTRIPLANEという時代をつくっていきたいですね。そして、新しい風を吹かしたいと思っています。
INTERVIEW:Hiroyasu Wakana
★TRIPLANE
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