UZUMAKI

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L to R:DUTTCH、JYU、ATARU、YOSHIO、TERRY、YOSHIO

常に進化し続けるミクチャー・バンドUZUMAKI。3月10日にリリースされる『DIO NEW SOURCE』は、約5年ぶりのフル・アルバム! UZUMAKIがこれまで突き進んできた道、これから突き進む道の両方を照らす作品について、JYUとYOSHIOに聞いてみた!!


 5年ぶりにニュー・アルバムがリリースされますが、感覚的には“長かったな”という感じですか?

YOSHIO:どうやろ。結構すぐやったんちゃう?

JYU:そうやね。昨年にシングルを2枚出してるし、その前の年にもミニ・アルバムを出しているんで、活動してた感はありましたね。もちろん、“フル”っていうところでは意識しましたけど。

 今作にはどんな思いが込められているんですか?

JYU:UZUMAKIの曲って、ラウドとか重いところがあるんで、シングルにする時にいつも迷うんですよ。“この曲はアルバムにしよ。この曲も…アルバムの方がいいんちゃう?”みたいな感じで(笑)。そうやってシングルにしないで、溜めていた曲がいっぱいあって、今回ようやく、そういった曲たちが“鳥かごからの脱出”みたいな感じで世に出れるので、子供が小学校に入るような気持ちですね(笑)。

YOSHIO:“この曲、めっちゃ前の曲やんな”っていう感じの曲もあって、アレンジするのに時間がかかったのもありましたね。自分的にも昔の曲をまたアレンジしてみて、“今はこういう感覚になってるんだな”って改めて思って、時間の流れというか、自分の成長を実感しながらの作業でした。

 「RUSH」の取材の時に、JYUさんが「アルバムに対する選曲も変わった」とおっしゃっていましたが。

JYU:今作は、ひとり2曲ずつやりたい曲を持ち寄っていて。だから、UZUMAKIやねんけど、5人のアーティストのオムニバスみたいな感じになってるんですよ。作曲のクレジットも、今までやったら全部UZUMAKIに統一していたんやけど、個々の名前を載せていて。これはUZUMAKIとしては、はじめてのことなんです。

YOSHIO:前はアレンジもみんな一緒になってやっていたんです。でも、今回はアレンジも曲をつくった人間が方向性を決めて、その指揮のもと、つくっていて。お互いにイメージをすり合わせながらアレンジしていくやり方やったんですが、新しくて新鮮でしたね。

 それが今作の振り幅の広さにつながっているんですか?

JYU:物事を判断する時に、先入観を持っていた方が楽だとは思うんですよ。たとえば、“UZUMAKIって何?”って聞かれたら、前だったら“2MCでラップでミクスチャー”、みたいな。でも、“俺らそれしかないんかい?”って考えた時に、“それはちがうやろ”と。ずっとやってきて、それぞれの可能性も広まったし、10年前くらいならそれで精一杯やったかもしれんけど、今はもうだいぶ変わって大人にもなって、今のUZUMAKIってもっと広がってるやろって。だから、昔からやってるお約束みたい曲がほしい人はいっぱいおるやろうけど、それだけじゃバンドはやっていけないし。それにメンバー全員がクリエイターだと思っているし、新しいものを常につくっていきたいなって思っているので、振り幅は広いですよ。この広さがUZUMAKIの新定義だと思ってほしいですね。

 サウンド面で重視した点は?

JYU:未来感というか、バンドのネクスト・ゾーンみたいなところ。現場にプロツールス(デジタル・オーディオ・ワークステーション用のパソコン・ソフト)が入ってからだいぶ経つんですけど、プロツールスだからこそできる面白さを追求していて。最近よく“デジっぽくなったね”って言われるんですけど、特に意識しているわけではないんですよ。結果的にそう聴こえるっていうだけで。ただ、“そう聴こえるなら、それはそれでいいかな”みたいな感じはありますね(笑)。あとは、大事にしているというところではスピード感。コンクリートジャングルに住む人たち、都会の人が聴いて、体を揺することができるものを意識しました。仕事とか学校に行くのって、言うなれば戦場に向かうようなものじゃないですか。その時にUZUMAKIを聴いて、テンションを上げてもらいたいなって。

YOSHIO:楽器隊は全員ローランドのVシリーズというのを使っていて。音質を変えることで、ギターでもシンセの音を出せるんです。以前は、シンセの音を使う場合、鍵盤から拾っていたんですけど、それをギターから直接出すようになったので、音的にはそのあたりで変化がありますね。

 11曲目の「AQUA COLORS」は、唯一のインスト曲ですが、この曲の位置づけは?

JYU:この曲は俺がつくってるんですけど、ブレイクダンスがすごく好きで。ダンスをする人に対して、何かつくりたかったんです。ドラム・ソロが長かったり、トリッキーなドラムになっているのは、ブレイクする人たちが決めやすいようにっていうところで。ただ、それだけじゃゴロっとした岩みたいな感じがあるんで、他の要素を入れて、海の中にいるような音にしていて。だから、この曲はダンスをしている人に聴いてもらいたいっていうのがありますね。

 「サク、徒花」は、UVERworldのTAKUYA∞さんをフィーチャーされていますが、こちらはどんな経緯で?

JYU:コラボは第3弾までやるって公言していて、最後に誰とやるかっていうところだったんですけど。TAKUYA∞とは、もともと付き合いが長いんですが、「RUSH」を出した後に久しぶりに会って「あの曲、メチャクチャいいですね」みたいな話になった時に「第3弾は俺と」って言ってくれて。

 実際にやってみていかがでしたか?

JYU:彼もストリート感があるし、彼がやっている音楽も俺はミクスチャーだと思っているんで、同じミクスチャーのバンドとしてコラボできたのはうれしかったですね。それと彼は声もよくて。やってみたら、すごく相性が良かった。

YOSHIO:普段のUZUMAKIとは全然ちがうセッションのやり方でつくったし、TAKUYA∞の持っている感覚が、俺の持っている感覚とはちがっていたので、そういうところで刺激をいっぱい受けましたね。

 コラボ作品は3曲ともカラーがちがっていて、どれも新鮮ですよね。

JYU:そうですね。俺ら的には「EXTINCT FREEDOM」が“前菜”、「RUSH」が“肉のメインディッシュ”、「サク、徒花」が“デザート”みたいなイメージ(笑)。「サク、徒花」も結構ハードなんだけど、TAKUYA∞が歌っていることで、マイルドな感じになってますね。

 先日、新しいイベントとして『ドンギマナイト』を開催されましたが、今後も継続していくんですか?

JYU:新しい試みとしてやったので、この先どうなるかはわかりませんね。『ガンギマナイト』も、もともとはレコ発イベントで、1回だけのつもりやったんです。それが、お客さんの方から「またやって」みたいに言ってきて、「じゃあ、もう1回やろか」ってなって、「これで終わりな」ってなったら、「もういっぺん」ってなって(笑)。お客さんがルールを決めて、継続しているイベントなんですよ。だから、『ドンギマナイト』もノールールからはじまっていて、もう1回やるかどうかもわからんし、継続しても1年後、2年後、どんなイベントになっているか想像がつかないですね(笑)。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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●ALBUM
03.10 On Sale
『DIO NEW SOURCE』
UZUMAKI
NFCD-27247
¥2,500(tax in)

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