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L to R:YUKA、Kousuke Masaki

moumoonが3月24日に、ニュー・ミニ・アルバム『リフレイン』をリリース! “春”を感じさせる楽曲や新境地を感じさせる楽曲、moumoonらしさにあふれる楽曲など、さまざまな表情をみせる今作を、YUKAと柾に直撃!!


 アルバムというまとまった形での作品リリースは久しぶりですが、今作を完成し終えての感想は?

柾昊佑:もう次がはじまっているので、あんまりゆっくりしていられないんですけど(笑)、去年の夏からつくっていたものが、ようやく形になってリリースできるのはうれしいですね。

 今作を制作する上でのテーマというのは?

YUKA:トータル的にカラフルな美しさがあって、前向きで聴きやすい、割とライト・タッチなものを意識しました。それと春に作品をリリースするのが、はじめてのことなので、自分たち的にも挑戦だなと思っていて、春らしい曲をつくったり、ちょっとmoumoon的にマニアックなものも入れたいなというのもあって。全体を通して元気の出る作品になったと思います。

 “春”というのは、重要なキーワード?

柾昊佑:そうですね。リリースするタイミングが春って決まってからつくった曲もありますし、全体的に春に聴いて、爽やかに感じるような曲を集めました。去年の夏に合宿をした時につくったものもあって、それはあまり季節感を考えなかったんですけど、アルバムとしてまとめて聴いた時に、聴きやすい流れになったんじゃないかなと思います。

 「リフレイン」は、まさに春を感じさせる、軽快なポップ・ソングですね。

YUKA:陰”と“陽”でわけたら、完全に“陽”にあたる部分の曲になりましたね。聴く人の背中を押せるような作品っていうのは、moumoonとしてあまりやってこなかったんですが、最近はそういう振り切った感じでつくることもできるようになったので、それを見せたいというのもありました。

 振り切れるようになったきっかけというのは?

柾昊佑:ライヴですね。「On the right」をライヴでやった時に、お客さんと一緒にすごく盛り上がれたので、そういう楽しい曲をライヴでいっぱいやりたいなと思って。「On the right」や、そのカップリングの「ハレルヤ」は、ライヴを意識してつくっていたので、その流れを汲んでいるっていうのはあると思います。

 テーマ的に今までになかった歌も多いですね。

YUKA:そうですね。今まではラヴ・ソングが多かったんですけど、恋人に歌っているようにも聴こえるんだけど、友達同士の友情にも聴こえるみたいな。そういうスタンスもいいなって、最近思っていて。

 YUKAさんの電話越しのメロディからサウンドが生まれたそうですが、そういうパターンって多いんですか?

柾昊佑:メロディをYUKAちゃんが歌って、それをそのままつくったっていうのは、はじめてかもしれないですね。普段は、曲は僕がつくって、YUKAちゃんが詞を書いて、そこからアレンジを相談しながらするっていう流れなので。でも、電話越しでメロディだけ歌われても、全然わかんないんですよ(笑)。僕の方でコードをつけながらYUKAちゃんにひとつひとつ確認してもらって、それでようやくこっちも“あ、こういう感じか”って納得するみたいに進んでいって。

 詞は全編日本語で書かれていて、これもmoumoonとしては、あまりないパターンですよね。

YUKA:わかりやすくて、ちゃんと言葉が入ってくるっていうのを目指していたので、言葉がちゃんと聴こえて、情景が目に浮かぶようなものをつくりたいなと思ったんです。今作にも収録されている前回シングルの「青い月とアンビバレンスな愛」も、ほとんど日本語なんですが、これも同じ理由からですね。

 「Brilliant days」は、ひんやりとした雰囲気のサウンドと情熱的なキャラクターを描いた歌詞の対比が印象的ですが、これはどんなところから?

YUKA:同じ部屋の窓から季節が移り変わっていくのを見た時に、それが誰かの帰りを待っているような女の子だったら、どんな気持ちになるのかなと思って。窓から外の景色は見えるんだけど、思いは届かない…そんな情景と曲が重なった時に、その空間が水槽になって、その中を人魚が泳いでいるイメージが広がったんです。だから日常的な言葉を使わず、ちょっと物語っぽい感じになっていて。届かない思いとか、誰かの帰りを待っている人とかに響くんじゃないかなと。だから、すごくドラマティックな気分にひたれる曲になったと思います。

 でも、悲しいだけじゃなくて、最後が希望を持てるような内容になっていますよね。

YUKA:物語の最後に“もしかしたら、大丈夫かもしれない”っていうのは、加えておきたかったんです。それがないと投げっぱなしになっちゃうので(笑)、不安を誘うだけのストーリーはイヤだなって。

 こちらは10年ほど前につくった曲が、もとになっているそうですね。

柾昊佑:去年、合宿をした時に、ふと思い出して何気なく弾いてみたら、いいねって話になって。メロディ自体は、その原曲のままです。この曲を聴いた時から、YUKAちゃんには“水槽の中の人魚”のイメージが見えていたみたいで、歌詞に関しても結構トントン拍子で進んだんですけど、最終的にアレンジする段階で、昔につくった時のイメージが出てきてしまって、どうしようか? みたいになってしまって(笑)。それで、この曲だけはアレンジャーさんにお願いして、一緒につくっていただいたんです。

 「Kiss me Baby」も、幻想的な雰囲気のある曲ですが。

YUKA:最初のストリングスが衝撃的で、あのワンフレーズだけで全部できちゃうくらい、例えようもない美しさだなと感じたんです。でも、そこにはきれいだけじゃなくて、切なさとか、はかなさも同居していて。その感じが、目覚めて夢からさめた時に感じる寂しさに似ていると思ったんです。みんながその寂しさを感じているかは、わからないんですけど。この夢と現実の狭間をただよっているような、ちょっと非現実的なきれいな感じとか、主人公は絶対に女性で、秘密の花園というか、“アリス・イン・ワンダーランド”みたいなイメージが広がったんです。

 映画や本からインスピレーションを受けることは多いんですか?

YUKA:映画も本もすごく好きなので、その時に自分がハマっている作品の映像が写真のように断片的に頭に残っていて。“この曲のこういうところは、あの映像が合うな”みたいな感じで、頭の中でPVを組み立てる感じで歌詞を書きますね。

 土地や景色といった、周りの環境が影響した部分はあるんですか?

柾昊佑:自然が周りにすごくあって、星がすごくたくさん出ていたり、普段はなかなかそういう環境で曲をつくることがなくて合宿は新鮮でした。それがこの曲に結びついたのかなっていう感じは確かにありますね。デモの感じもすごく良くて、アレンジの段階でドラムやベースを重ねていくんですけど、その最初の空気感は残したいなと思ってつくりました。この曲は今作の中で個人的に一番好きな曲で、YUKAちゃんも言っていたストリグスのラインもそうだし、詞の感じとかもすごく好きなんです。他の人たちがあまりやっていない感じというか、自分たちの個性が出ている曲だと思っていて、一見地味かもしれないけど、聴く人にもこれを好きと言ってもらえたらうれしいですね。

 「MUSIC」は、詞も曲も今までにない遊び心にあふれた楽曲ですね。

YUKA:いつも歌詞を書く時って、根を詰め過ぎて最後の方には“あ〜、もうわかんない”みたいに泣いてる感じで。すごく身をすり減らすような、“鰹節”のようなタイプって言われるんですけど(笑)、ちょっと肩の力を抜いて書いてみようと思って。そしたら、すごくスルスルと出てきて一気に書けたんです。ただ、今までにない感じだったので、受け入れてもらえるか不安だったんですけど、柾さんも「オシャレな感じになりそう」って言ってくれたので、迷わずに進めました。

 この曲も、昔につくった曲がもとになっているそうですが。

柾昊佑:これはサビの部分だけなんですけど。そういう断片的なのがいっぱいあって、たまに思い出して引っ張り出して弾くと意外に良かったりして。サウンドをつくる上では、あまり凝りすぎず、シンプルにした方がパンチが出るかなと思って、そこに注意しました。歌詞が最初に♪MUSIC♪しかなくって、ここからどうやって広がるんだろうって思っていたら、予想以上の広がりで。“音楽”をテーマにサビも書いてあって、“こんなの書けるんだ、すごいな”って、YUKAちゃんの新たな一面を発見しました(笑)。

 DVDにはミュージック・ビデオだけでなく、野音での『FULLMOON LIVE』の映像が収録されていますね。

YUKA:日比谷の野音って、今までのワンマンの中で一番ハードルが高かったんですが、外でやるライヴは得意なところなので、気持ちいい空間をつくれたと思っていて。すごくカッコいい映像を撮ってもらえたし、全国の中で私たちがまだ行ったことがない場所もたくさんあるので、来たくても来れないっていう人たちに、ぜひ観てもらいたいと思います。

柾昊佑:曲はCDで聴いたり、ダウンロードして聴いたりできるけど、ライヴに行くっていうのは、また一歩踏み出さないとなかなか行けないと思うので、どういうライヴをやっているのかわかってもらえれば、その一歩を踏み出すきっかけになるかなと。それで気に入ってもらえれば、6月と7月に東名阪でツアーがあるので、そちらに遊びに来てもらいたいですね。

YUKA:そうですね。今回のアルバムはとっても春らしい、前向きな「リフレイン」という曲を筆頭に、いろいろと面白い曲ができたので、1枚でもすごく楽しめるし、聴き終わって、すごくポジティヴな気持ちになれる作品になったと思います。ぜひ何度もリフレインして聴いて、ツアーに備えてください。


INTERVIEW:Shinji Takemura


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